ブリスコラ・ブジャルダは5人用のトリックテイキングです。基本的には2対3で戦うことになりますが、場合によっては1対4で戦うこともあります。自分のパートナーが誰なのかがゲーム中に判明するので正体隠匿要素もあります。
ブリスコラ・ブジャルダについて
使用するカード
通常のトランプの8~10を抜いた計40枚を使います。
ジョーカーは使いません。
得点をやり取りするのでチップやメモが必要になります。
カードの強さ
強 A 3 K Q J 7 6 5 4 2 弱
3の強さが独特なので注意しましょう。
カードの得点
A 11点 3 10点 K 4点 Q 3点 J 2点 他0点
合計で120点あります。
ゲームの流れ
適当な方法でディーラーを決め、各プレイヤーに8枚ずつカードを配りきります。配り方に指定などもないので、1枚ずつ配って構いません。以降、ディーラーは時計回りに交代します。(反時計回りにするルールもあるようですが、特にゲームには変化はないでしょう)
カードを配りきったならば、ディーラーの左隣のプレイヤーからビッドを行います。
ビッドするのはカードのランク(数字)で、前に宣言した数字よりも弱いものを宣言しなければなりません。ランクの代わりにソロを宣言することもできます。ソロは最強の宣言なので、誰かがソロを宣言したら、そこでビッド終了です。
1人以外がパスをするまでビッドを続けます。最後に残った1人がデクレアラーになります。
デクレアラーはゲームの切札スートを宣言します。(ソロゲームでビッドした場合、切札宣言はできません)
ここでさっきのビッドの意味が出てきます。切札スートのビッドしたランクを持っているプレイヤーがデクレアラーのパートナーになるのです。たとえば、ビッドのランクがJで切札スートがハートの場合、ハートのJを持っている人がパートナーになります。
もちろんここで正直に名乗り出てもいいですし、パートナーじゃないプレイヤーが「わたしがパートナーです」と偽っても構いません。この辺りに正体隠匿要素があります。(当然ですがカードを公開してはいけません)
また、ビッドの際にあえて自分の手札のカードを指定しても構いません。そのときは隠れソロとなり、1対4で戦うことになります。もちろんこの段階で他4人はそんなことになっているとは知る由もありません。
ゲームはメイフォローで行われます。ここがマストフォローのトリックテイキングに慣れている人ほど戸惑うポイントです。
場に最初に出されるカードがリードスートになりますが、次のプレイヤーはどのカードを出しても構いません。他のスートでもいいですし、切札を出してもいいです。ただし、勝敗に絡めるのはリードスートか切札スートだけです。
たとえば、切札がクラブだった場合、
♥6 ♠K ♥J ♦A ♣4
という順番でカードが出ると勝つのは♣4です。(切札のため)
このメイフォローのルールにより、他のプレイヤーの切札を全部出させるといったコントロールができなくなっています。
切札のもっとも強いカード、切札が出ていなければリードスートのもっとも強いカードを出したプレイヤーがそのトリックに勝ち、トリックを獲得します。トリックを獲得したプレイヤーが次のリードを行います。
これを8トリック行い、デクレアラーとパートナーが獲得したカードの得点を合計します。その合計点が61点以上ならば、デクレアラーとパートナーがプラス、60点以下ならばマイナスとなります。各自がそれに応じたチップを支払います。
得点 | デクレアラー | パートナー | ソロ | 他プレイヤー |
---|---|---|---|---|
120 | +24 | +12 | +48 | -12 |
111 – 119 | +12 | +6 | +24 | -6 |
101 – 110 | +10 | +5 | +20 | -5 |
91 – 100 | +8 | +4 | +16 | -4 |
81 – 90 | +6 | +3 | +12 | -3 |
71 – 80 | +4 | +2 | +8 | -2 |
61 – 70 | +2 | +1 | +4 | -1 |
51 – 60 | -2 | -1 | -4 | +1 |
41 – 50 | -4 | -2 | -8 | +2 |
31 – 40 | -6 | -3 | -12 | +3 |
21 – 30 | -8 | -4 | -16 | +4 |
11 – 20 | -10 | -5 | -20 | +5 |
1 – 10 | -12 | -6 | -24 | +6 |
0 | -24 | -12 | -48 | +12 |
これを規定のラウンドくり返し、もっともチップが多いプレイヤーの勝利です。
誰と誰が組んでいる?正体隠匿系トリックテイキング
ルール自体はそこまで複雑ではありません。むしろトリックテイキングを遊んだことがない人の方がスムーズに遊べるような気がします。
トリックテイキング慣れしていると切札狩りやスート枯れなどを考えてしまいがちですが、そういったことはほぼ通じません。
カードを出すタイミングが自由なので、早々に自分がパートナーだと明かしてもいいですし、最後まで秘密にしておいて「隠れソロ?」と惑わすこともできます。この辺りのさじ加減が自由なので、心理戦の意味合いが強いです。
マストフォローに慣れていない方が遊びやすいという、かなり変わり種のトリックテイキングです。人狼のような心理戦、正体隠匿が好きな人にオススメです。