あの日のファミコン

誰しもたまに、ふと昔のことを思い出すことがあると思います。
この前、何かのきっかけで小学生の頃の、とあるエピソードを思い出しました。

小学校低学年のころの話

恐らく小学1年生くらいのことだったと思います。
当時、わたしはアパートの2階に住んでいました。
2階建てのアパートで、各階に2部屋ずつ、4世帯の家族が住んでいました。

ある日、両親が用事があり、朝から出かけることになりました。
確か土曜日だったのだと思うのですが、わたしはいつもより早い時間にひとりで学校に行くことにしました。
今と違い、当時は土曜日は休みではなく、午前授業がありました。

基本的に毎日学校にはひとりで行っていたのですが、なぜかそのときは、無性に寂しくなり、学校へ行く足もどんどん重くなっていきました。
もう学校が見えるくらいの距離で、寂しいというより、絶望に近い気持ちになり、

「あ、だめだ。学校に行けない」

と強く思いました。

あと数分も歩けば学校に着くのですが、わたしはそのまま来た道を戻り始めました。
今考えても、どうしてそのような行動をとったのか、わかりません。
ただ泣きながら来た道をゆっくりと戻り始めました。

家に戻ったものの

家に戻ってきたものの、当然誰もいないので、カギがしまっています。
別にカギっ子というわけでもなかったので、カギも持っていません。

つまり、どうすることもできないのです。

それがまた悲しさを呼び、家の前でシクシクと泣いていました。

すると、たまたま隣の部屋の人が通りかかりました。
隣の部屋には子供のいない若い夫婦が住んでいました。

隣の住人は、わたしが泣いているのに気づき、声をかけてくれました。
恐らく「どうしたの?」とか、そのようなことでしょう。
それに対して、きちんとした応対ができたとはとても思えません。

まさかそのままにしておく訳にもいかないと思ったのでしょう、彼らは自分たちの家に来るように言いました。
そして言われるままに、わたしはついていきました。
顔見知りであってので、特に警戒心などもなかったと思います。

隣の家にはファミコンがありました。
当時、わたしはまだファミコンを持っておらず、勧められるままにそれで遊んでいました。
確か、スーパーマリオブラザーズだったような気がします。

あとはお菓子などももらい、普通に遊んでいました。
もちろんもう泣いてなどいません。

そこから先の記憶は曖昧で、どういうタイミングで家に帰ったのか、はたまた親が来てくれたのか、はっきりしません。

しかし、なぜあれほどまでに悲しくなったのか、学校に行かず戻ってしまったのか、我ながらよく分かりませんね。
また、隣の家で遊んだのは、後にも先にもそのときだけだったと思います。
だからこそ、より印象に残っているのでしょう。

そのようなことをふと思い出したのでした。

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