[書評] 青春ふたり乗り

みなさんはどのような青春時代を過ごしてきましたか。

今まさに青春まっさかりという人もいるかもしれませんね。
そういう人にこそ、この本を読んで欲しいです。

後悔だらけの青春時代

この本は、筆者の実体験をつづったエッセイです。
実体験といっても、自分の青春時代ではこういうことができなかった、またはこういうことがしたかったという内容が主です。

たとえば、放課後に告白をされたり、男子と一緒に勉強したり、観覧車でデートをする、などといった話が、一話一話につづられています。

もちろん観覧車でデートというのは、大人になってからでもできます。
しかし、それでは青春としては手遅れなのだと筆者はいいます。

10代で男の子とロッテリアに行けなかったぶんを、「大人のわたし」で取り戻したい。

まったく恋愛経験がなかった青春時代ではあるものの、それでもそれはそれでよかったということも。
彼氏に自分を所有物のように扱ってもらいたかったと思いつつも、自分のタイミングを重視したいと考えるなど、なかなか複雑な心境が描かれています。

もともとこのエッセイは角川学芸WEBマガジンで連載されていたもので、39歳で始まった連載も、この文庫本が発行されるころには44歳に。

周囲からは「何を目指しているの?」と、ツッコまれてますが、
目的などなくてもよいのかもしれませんヨ

と答えるほど、筆者のたたずまいは軽やかです。

後悔は多いけれども

これがしたかった、あれがしたかったということがたくさん書かれているのですが、終わったことは終わったことと、さっぱりしている印象があります。

人間誰しもすべてが思い通りというわけにはいきません。
だいたいの人が「あのときああすればよかった」と後悔することがあります。

しかし、終わったことは終わったこと。
いつまでもそれを引きずらずに、前向きに考えていきたいですね。

ちなみに、筆者はイラストレーターということもあり、エッセイと合わせて、2ページのマンガも載っています。
「青春、手遅れ」と題されたマンガは筆者の正直な気持ちが吐露されていて、なかなか面白いです。

ドラマなどで、彼氏が彼女のことをぶって、彼女が「わたしのことこんなに思ってくれてたなんて」と感動するシーンをたまに見かけますよね。

それに対する筆者の考えは以下の通り。

シバかれて このセリフって
アホちゃうかって思いませんか?

確かに言われてみれば、そうだなと思いますね(笑)

わたしはこの筆者のエッセイが好きで、何冊か読んでいるのですが、中でもお勧めは、47都道府県女ひとりで行ってみよう (幻冬舎文庫)です。
旅行だからといって、気張ることなく、ホテルで買ってきた総菜などを食べているシーンが何とも面白いです。

わたしもあてなく旅をするのが好きなので、とても印象に残りました。
ただいわゆる「旅行エッセイ!」といった感じではないので、そういうのを期待されると肩すかしを食らうかもしれません。

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