[書評] 地獄のババぬき/上甲宣之(宝島社文庫)

普段、1度読んだ小説を読み返すことはあまりないのですが、今回紹介する「地獄のババぬき」は、久しぶりに読みたいなと思って買い直しました。

地獄のババぬきについて

タイトルの通り、ババぬきがメインの小説です。

正確には、通常のババぬきといくつか違うルールがあるのですが、ほぼそのままのルールなので、読んでいて難しく感じるところはありません。

この小説の最大の魅力は、ババぬきに参加するメンバー達のやりとりです。

  • とある事件で奇跡的に生き残った女子大生
  • 世界を股にかける大泥棒
  • 天才仮面マジシャン
  • 深層心理に精通した女子大生
  • 相手の心を読み取る千里眼の持ち主
  • 極悪殺人鬼
  • 伝説のギャンブラー

とある理由で、こういった面々が命をかけたババぬきを行います。

卓越した技術や能力を駆使した心理戦で、いち早くゲームからあがることを目指します。

地獄のババぬきの感想

こののシリーズ第1作となる「そのケータイはXXで」という作品があります。
こちらでは阿鹿里村での事件が描かれ、そこで今回のメインキャラクターたちの活躍が描かれます。

そのため、順番的には、そちらを先に読んでいた方が、ストーリーがより楽しめます。
人物同士の関連性や因縁がいろいろとあるので、物語の理解が深まります。ただ、実際のところ、こちらの作品と比べると、ちょっと見劣りするかなという感じはあります。

地獄のババぬきの醍醐味は、心理戦の面白さです。
分かりやすくいえば、カイジ的な心理戦のやり取りがあり、相手の裏の裏をかくような展開が多くあります。また、各キャラクターが自分ならではの技術でもって、相手のババを引き当てたり、相手にババを押しつけたりします。

さらに、この事件と並行して進む、ラジオでの怪談話も、非常に先が気になるストーリーになっています。

数多くの伏線がちりばめられ、勝負の中でのどんでん返しも多いです。

派手なキャラクターによる、スピード感のある騙し合いが読みたいという人におすすめしたい1冊です。

 

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