笑いの構造と文字だけで人を笑わせることの難しさ

お笑いが好きということもあり、たまに笑いの構造について分析めいたことをすることがあります。
また、「ここの台詞はこっちの方がいいのでは」と、素人ながら考えたりもします。
野球好きの人が監督ぶって、オーダーを考えるという行動に近いかもしれません。

笑いをつくるのに最適な人数

これは何度か考えたことがあることなのですが、笑いを作るには複数人いた方が作りやすいです。

それはお笑い番組を見ていても明らかで、多くのお笑い芸人がコンビ(2人組)です。
今はピン芸人と呼ばれている人のほとんどもまた、以前はコンビだった人がほとんどです。

たとえば、最近で言えば、有吉弘行、バカリズム、ケンドーコバヤシ、劇団ひとりなど、ピンとしてテレビに出ている人も元々はコンビを組んでいます。
また、映像ネタの印象が強い陣内智則も元々はコンビを組んでいました。

そう考えると、お笑いを始める上で、ほとんどの人が誰かしらと組んで始めるといえます。

笑いの基本構造から

基本的な笑いの構造を考えると、

ボケる → つっこむ

という1セットで笑いが生まれます。

ボケっぱなしでは、なかなか笑いは生まれづらいです。

ダブルボケとして有名な笑い飯であっても、ボケとツッコミが入れ替わっているだけで、基本的な構造は変わりません。

そう考えると「ボケ」と「ツッコミ」という最小要素から成り立つ2人というのが、笑いを作る上で適していると考えられます。

ひとりで笑いをつくる

では、ひとりで笑いを作るにはどうしたらいいでしょう。

分かりやすいのが、フリップや映像を使う方法です。
これらはフリップや映像をボケと仮想し、芸人がツッコミという形をとります。

もちろんこれらは、きちんと素材を活かせば、それならではの笑いを作ることが可能です。

しかし、実際問題、笑いの量を考えると、コンビ芸に負けていることが多いです。

これは、お笑いに関する大きな大会を思い起こせばよく分かります。

お笑いの大会として一躍有名になったものに、M-1があります。
この大会をきっかけとして、世に出てきた芸人も少なくありません。

M-1のMはMANZAIの頭文字です。
漫才ですので、ほとんどの芸人はコンビです。
5人組(現在は4人組)のザ・プラン9などはかなり亜流といえるでしょう。

その人気に追随するようにして出来たR-1という大会があります。
こちらはピン芸人のみの大会です。
ちなみにR-1のRはRAKUGOの頭文字です。

それぞれの大会を一通りはチェックしていますが、どちらが面白いかといったら、やはりM-1と言わざるを得ません。
ピン芸は「うまい」と思わせることはあっても、そこまで爆発的な笑いを生むことは稀であるといえます。

これはやはりボケとツッコミという構造が2人の方がより明確になるからではないでしょうか。

文字で笑いをつくる

そしてピン芸よりもさらに難易度が高いと思われるのが文字による笑いです。

一般の社会人がコンビを組むと言うことは現実的ではなく、通常笑いを作りたいと思った場合、多くの人が文章で作ることになります。(最近では動画という手法もありますが)
というか、普通の人間が笑いを作りたいと思うかどうかは怪しいところですが。

わたし自身はまぎれもなくその一員で、常々笑いを作ってみたいと思っています。
しかし、もちろんコンビを組めるような状態にはありません。
そこで、ひとりで出来る方法として文章を書いたりもしています。

たとえば、純粋に笑いを求めて作った作品として、「極楽式御伽話」があります。
しかしやはりこれもまた、笑いの中心となるのは台詞、つまり人と人との会話部分です。

文字の力

メラビアンの法則というものがあります。

この法則によると、人と人とのコミュニケーションにおいて、言語情報の占める割合は7%しかないということです。
最も多いのは見た目による視覚情報で55%、次が口調や速さなどの聴覚情報で38%ということです。

これは実際の生活においても、実感できるシーンが多いでしょう。
同じ「おはよう」という言葉であっても、ぶっきらぼうに小さい声で言われるのと、笑顔で元気よく言われるのとでは、伝わる印象が大きく異なります。

そういうこともあり、文字だけで何かを伝えるというのは、非常にか弱く、また誤解を招きやすいという一面をもちます。これは文字以外の他の情報を、受け手側が勝手に補完してしまうために生じる問題かもしれません。

しかし、やはり文字だけでどれだけ人を笑わせることが出来るのかというのは、非常に興味深い事柄です。
とりあえず現状としては、自分自身の文の力を磨いていこうと思います。

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