[書評] 極限トランク/木下半太(幻冬舎)

161109

極限トランクは、映画化もされた「悪魔のエレベーター」などでお馴染みの木下半太による小説です。展開がめまぐるしく変わり、テンポよく読めるので、好んで読んでいる作家のひとりです。

極限トランクについて

主人公の耳原敏夫(みのはらとしお)は、目が覚めるとトランクの中に閉じ込められています。記憶をたどると、初めて会った女性とホテルに行き、そこに何者かが侵入してきたことを思い出します。しかし、自分がなぜこんな状況になっているのか、その理由に思い当たりません。

耳原は何とか脱出の糸口を探そうと、さらに記憶をたどっていきます。

そこで思いついたのが、バーで会った海老原という男の存在でした。
「他人の人生をコーディネートしている」という海老原は、つかみどころがない男でありながら、人なつこく、何かを期待させる存在です。

何不自由なく生活していた耳原でしたが、新たな刺激を求めて海老原にコーディネートを頼んだのでした。

果たしてこれは海老原の仕業なのか、それとも別の誰かの手によるものなのか。なぜこんな目に遭わなければならないのか。耳原は必至に考えながらも脱出の糸口を探そうとします。

物語はトランクの中と過去の回想が交互に繰り返され、徐々に真実が明らかになっています。

耳原は無事、トランクから脱出することができるのでしょうか?

ネタバレと感想

悪魔シリーズと同様、ストーリーが二転三転します。

女とホテルに行ったことはもちろん内緒にしていたのですが、実は妻にも隠された秘密がいろいろとありました。極限の状況の中で、2人はお互いの秘密を明かしていきます。

そしてキーパーソンとなるのが、彼らの娘です。実は娘にも、ある秘密がありました。

最後に大きなどんでん返しがあるというよりは、次々に展開が変わっていき、徐々に真実が明らかになっていくタイプのストーリーです。

かなりテンポよく読めるので2時間もあれば一気に読み切れるでしょう。

ちなみに木下半太の作品はスターシステムをとっており、別の作品のキャラクターが登場することがあります。そのため、いろいろ作品を読んでいくと「あれ、この人って」となるので、そういった楽しみ方もあります。

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