DON(ドン)は6種類5枚ずつのカードを競る3~6人用のゲームです。競り落としたカードにより、収入が増えますが、競り値に制限が加わります。作者は王と枢機卿、コロレット、ハンザなどを手がけたミヒャエル・シャハトです。
DON(ドン)について
カードは6色あり、それぞれに0~9の数字が書かれています。ただし、各色5枚ずつしかないため、色によって存在する数字が異なります。
各プレイヤーは12枚ずつチップを受け取ります。
山札から、まず1枚カードをめくります。
スタートプレイヤーから順番に、それに対して値段をつけていきます。前の人より高い値段か、パスをします。ハードパスなので、一旦パスすると、そのラウンドはもう競りに参加できません。
落札者が決まったら、チップはストックに戻すのではなく、落札者以外に均等に配ります。あまりが出た場合は、場に残しておきます。
落札者は自分の前に獲得したカードを表向きで置いておきます。
次は山札からカードを2枚めくります。今度はこの2枚に対して競りを行います。
これ以降、競りに制限がかかります。競る際に、自分の前に置かれているカードの数字は使えなくなります。2桁以上で競る場合は、1の位の数字が対象になります。
たとえば、1と3のカードが自分の前に出ていると「1・3・11・13」といった数字では競ることができなくなってしまいます。
また、落札に使われたチップは、その際の競り値のカードを持っている人に行きます。誰かが「5」で競り落として、「5」のカードを持っている人がひとりだけならば、その人がすべてのチップを受け取ります。複数人が持っている場合は、そのプレイヤー同士で均等に分け、あまりは場に残します。
該当する数字を誰も持っていない場合は、落札した人以外で均等に分けます。
カードを競り落としたプレイヤーが次のスタートプレイヤーになります。
競られる枚数は、1枚、2枚、3枚、1枚、2枚、3枚、1枚……を繰り返します。こうしてすべてのカードが競り落とされるとゲーム終了です。
得点計算
自分が持っているカードの枚数で得点が決まります。
同じ色のカードを何枚持っているかで得点が決まります。複数色を持っている場合は、色ごとに得点計算します。
1枚 | 1点 |
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2枚 | 3点 |
3枚 | 6点 |
4枚 | 10点 |
5枚 | 15点 |
さらに、もっとも多くチップを残しているプレイヤーは2点を受け取ります。同点の場合は、それぞれ2点ずつもらいます。
合計得点がもっとも多いプレイヤーの勝利です。
宣言する数字に制限がかかる競りゲーム
カードが増えていくほど、自分の選択肢が狭まっていく、めずらしい競りゲームです。ただし、カードがないと手持ちのチップが減っていく一方なので、できるだけ上手く集めていく必要があります。
今回は5人でプレイして、ルール説明からゲーム終了まで30分ほどでした。
基本はもっとも高値をつけた人が競り落とすシンプルなルールなのですが、持っている数字が言えなくなるルールが加わることで、悩ましさが増しています。
誰が何の数字を持っているかを把握することで「このくらいの値段だったらいけそう」というのが見えてきます。
今回は序盤から積極的にカードを競り落としていたプレイヤーが安定した収入を獲得して、そのまま勝利していました。
シンプルなルールで悩ましさを十分に感じられるので、何か競りのゲームをやってみたいという人にもおすすめです。
タイトル | Don |
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発行年 | 2001年 |
プレイ人数 | 3~6人 |
プレイ時間 | 25~30分 |
デザイナー | Michael Schacht |
BGGリンク | Serengeti | BGG |