「フィッシェン」は、変わったゲームを手がけることで人気のフリードマン・フリーゼ作のトリックテイキングです。前のラウンドで獲得したカードが次のラウンドの手札になるのですが、獲得できなかった人には、より強力なカードが手札に加わるようになっています。
フィッシェンについて
カードは4スート、1~10ですが、プレイ人数によって使用する枚数が異なります。ほかに10より大きい数字や特殊な効果を持つカードが入った大海原の山札があります。
各プレイヤーは獲得したカードを置いておくための漁師カードと山札を置くための漁船カードを受け取ります。
ゲームは全8ラウンドです。手札のカードをすべてプレイしますが、手札が何枚になるかはラウンドによって異なります。
最初のラウンドは一般的なマストフォロー、切札なしのトリックテイキングです。フォローされたカードの中で、もっとも大きな数字を出したプレイヤーがトリックを獲得します。
獲得したカードは裏向きにして漁師カードの上に置いておきます。
ラウンドが終了したら、獲得したカードを1枚1点として記録しておきます。その後、獲得したカードをシャッフルし、山札として漁船カードの上に置きます。
山札から次のラウンドに必要な枚数のカードを引き、手札とします。もし山札が足りなければ、大海原の山札から手札を補充します。
大海原について
大海原カードには1~5の星がついています。星の数が多いほど強力な効果が備わっています。
準備では星の数ごとにカードをシャッフルして、一番下が星5、一番上が星1になるように積上げ、山札にします。そのため、ゲームが進むにつれて、カードも強力になっていきます。
カードには、切札スートのカード、特殊効果を持つカードがあります。特殊効果を持つ「ブイ」のカードはスートがないため、好きなタイミングでプレイできます。
トリック終了時の効果
- トリックで出されたカードの中から1枚を獲得
- 全員が一斉に手札から1枚を左隣に渡す
- 獲得するとマイナス3点
- トリックで出された自分以外のカードを獲得
次のトリックに影響を及ぼす効果
- 次のトリックでリード
- 次のトリックのリードスートを指定
- 次のトリックは数字が小さいほうが勝つ
ゲームの終了
全8ラウンドが終わると、ゲーム終了です。
それまでの得点を合計し、もっとも得点が多いプレイヤーがゲームに勝利します。
負けることで手札が強く
獲得したカード1枚1点なので、できるだけ多くトリックを取りたいところですが、次を考えると弱いカードは取りたくないという一面があるトリックテイキングです。
今回は4人で遊び、ルール説明からプレイ終了まで40分ほどでした。
ゲーム中にだんだんと新しい要素が加わっていくのが特徴です。初めは存在しなかった切札が途中から登場するため、思わぬタイミングで負けてしまうこともあります。
サマリーでどんなカードが存在するかはわかっているものの、どのタイミングで存在しているかがわからないため、先は読みづらいです。ただ、そこまで複雑な効果はないため、ゲーム自体はスムーズに進みます。
負けるときは大きく負けて強いカードを補充し、勝てるときは徹底して勝つというのが主な流れです。
ゲームが進むにつれて、だんだんとカードは強くなっていくものの、どんなカードが引けるかは完全に運なので、全体的に運要素は強いです。また、人によっては8ラウンドやるのは長いと感じられるかもしれません。
新しい要素が登場するたび「え、そんなのあるの?」となるのが面白いゲームなので、どちらかというとパーティーゲーム寄りですね。
だんだんと新しい要素が出てくるというフリーゼらしい仕上がりのトリックテイキングです。
タイトル | Fischen |
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発行年 | 2024年 |
プレイ人数 | 3~5人 |
プレイ時間 | 40~60分 |
デザイナー | Friedemann Friese |
BGGリンク | Fischen | BGG |