ポルトガル年間ゲーム大賞は、2006年からポルトガルのボードゲームサイト「シュピール・ポルトガル」で決められています。ドイツ年間ゲーム大賞のエキスパート賞よりも、さらに複雑なゲームが選ばれる傾向があり、1プレイ3~4時間かかるゲームが主です。
今回は2017年から2021年までのポルトガル年間ゲーム大賞を紹介します。
ポルトガル年間ゲーム大賞
2017年 グレート・ウエスタン・トレイル
日本国内でも人気のボードゲームデザイナー、アレクサンダー・フィスターの代表作です。
すごろくのようなマップ上でカウボーイコマを進めていき、ゴールであるカンザスシティまでを繰り返し目指します。コマは規定数以下ならば好きな歩数を進むことができ、止まった場所のアクションを実行します。
デッキ構築要素やさまざまな効果のある建物建設、目的カードの達成など、要素が盛りだくさんのゲームです。
拡張も出ており、第2版も日本語化されています。新たな要素が追加されたグレート・ウエスタン・トレイル:アルゼンチン 日本語版も発売予定です。
2018年 リスボア
こちらも日本でも人気があるデザイナー、ヴィタル・ラセルダのゲームです。
大地震が襲ったリスボンの町の復興がテーマになっています。プレイヤーは震災を生き延びた貴族の1人として、都市の再建や経済発展に尽力します。
ラウンド制のゲームで、各ラウンドでプレイヤーは1手番ずつ行います。手番ではカードを1枚プレイすることでアクションを実行します。さまざまな要素が複雑に絡んでおり、なかなか一筋縄ではいきません。
他プレイヤーへのアクションの相乗り、永続効果があるタイル、終了時得点のカードなど、考えるべきことも多いです。
2019年 ルート
森を舞台にさまざまな種族が争うゲームです。
種族ごとにルールが異なるため、プレイヤーごとに異なるアクションを実行します。それでいながら勝利条件は同じで、全員が規定の得点を目指します。
全員のルールが異なるため、ルール説明がとても大変です。また、ほかのプレイヤーが何をしているのか把握するためには、すべてのルールを理解する必要があります。
それだけのありながら日本でも人気があるゲームで「さざめく河のけだもの軍記」「そびえる山のいきもの乱記」「みはてぬ宝のあらもの騒記」次々と日本語版が発売されています。
2020年 バラージ
バラージは水力発電をテーマにしたゲームです。1922年の架空のヨーロッパを舞台に、プレイヤーは各国を代表する企業のCEOとしてもっとも勝利点を獲得することを目指します。
基本はワーカープレイスメントですが、建設場所の早取りやネットワーク構築、建機や技術タイルの獲得など、考えるべき要素が多数あります。またプレイヤーごとの個別能力もあるため、いろいろな戦略が可能です。
こちらも「レーフワーテル計画」「ナイルの情勢」といった拡張が出ており、新しい個別能力をもたらす追加重役パックも発売されています。
2021年 IMPERIAL STRUGGLE
18世紀のイギリスとフランスの覇権争いをテーマにした2人用ゲームです。
全6ターンあるのですが、決まったタイミングで戦争が発生します。平時ターンでは戦争に向けて「外交」「経済活動」「軍事活動」といったアクションを行います。
各ターン終了時、または戦争終了時に得点計算が行われ、0点以下になるとイギリス、30点以上になるとフランスの勝利になります。
まとめ
2006年から2016までの作品は、だいたいプレイしていたのですが、今回の2017年から2021年は5作品中2作品(リスボア、IMPERIAL STRUGGLE)が未プレイでした。
ポルトガル年間ゲーム大賞のゲームは好みのものが多いので、機会があればどこかで遊んでみたいです。