ROOT(ルート)は森を舞台に種族同士が争う1~4人用のゲームです。種族ごとにルールが異なるため、全員が違うアクションを行います。それでいながら勝利条件は全員同じで30点という非常に変わったゲームです。
ROOT(ルート)について
各種族ごと、できることやアクション数が違います。
たとえば、ネコの種族であるマルキス・デ・キャットは、すでに舞台であるウッドランドを制圧しているため、最初からボード上にたくさんの兵士コマが置かれています。そこから製材所を造り、建築物を建て、どんどん支配を強めていくのがマルキスの目標です。
マルキスは5つあるアクションの中から、3つのアクションを実行します。
それに対して、マルキスの前に強力な勢力を誇っていたワシの一族は、再び支配権の奪還を試みます。
ワシは行うアクションをカードによってプロットします。カードがどんどん増えていくのでアクションが増えていくのですが、プロットしたアクションは必ずすべて実行しなければなりません。もし、実行できないアクションがあると種族内で混乱が起き、ペナルティが与えられます。そのため、先々を見通したプレイングが要求されます。
ウッドランド連合は小動物によるレジスタンスの集まりです。権力者に振り回されることに嫌気が差し、各地で賛同者を募り、権力の転覆を試みます。
ウッドランドは手札とは別に支援者のデッキを持っています。このデッキを使い、暴動を起こしたり、将校を訓練したりします。将校が増えるとアクション数が増えるため、ゲームが進むにつれてできることが増えていきます。
ヴァガボンドは兵士コマをもたず、1人で各地をめぐり、さまざまなクエストを達成していきます。他の派閥にカードを援助して仲良くなったり、敵対勢力を攻撃することで得点を稼ぎます。友好関係が強力になると、他の派閥の兵士を自分のもののように使うことができます。
基本はこの4種族なのですが、拡張によりさらに種族が増え、プレイ人数も6人まで遊べるようになります。
カルト教団のリザードや商人のリバーフォークが登場し、やはりこちらもまったくできることが異なります。
みんな何やってんの?
まず大変なのがルール説明です。
共通ルールも多少あるのですが、基本的にはすべての種族のルールが違うため、1人1人にルールを説明していくことになります。各種族ごと、朝、昼、晩のフェイズを持っており、そこでもできることが違うため、全体のルール量は相当なものになります。
自分のルールが分かればゲーム自体はできますが、他の人がどうやって得点を稼ぐのかを把握しておかないと妨害ができないため、一通り全体のルールを知っておく必要があります。
今回は6人戦のため、6人全員が違う行動をしており、なかなか混沌としていました(笑)
あらかじめすべての説明を受けてはいたものの、始まってみるととてもじゃないですが、全員が何をして、どう得点化しているのは把握できません。「みんないろいろやってるなぁ」と何となく思いつつ、自分が何をすべきかを考えます。
今回わたしが担当したのは小動物たちの集まりであるウッドランド連合でした。
ウッドランド連合は初期配置でボード上にコマを配置しないため、他の人の様子を確認しつつ、どこからコマを配置していくかを考えます。まず基地を作らないことには全然アクションができないため、最初の数ラウンドはほとんど基盤作りだけです。
ようやく基地ができると、そこから各地で暴動を起こし始めます。この辺からだんだんできることが増えてきます。ウッドランド連合の基本的な動きは、暴動を起こす⇒新たな基地を作る⇒兵士の派遣⇒兵士の得点化です。
当然、他の種族により暴動の目をつぶされるのですが、暴動トークンを配置するだけで得点が入るので、戻されては配置を繰り返すだけでも得点が増えていきます。
15点を越えたころには上位4人の差がほとんどなくなり、これだけ違うことをやってるのに、よくぞバランスが取れるものだと驚かされました。
最終的にはだいぶアクション数が増えた我がウッドランド連合が一気に兵士たちを得点化し、そのまま30点を越えてゲーム終了となりました。
初プレイ6人戦という、なかなかめずらしい体験ができました。ルール説明をしてくださった所有者の方には本当に感謝ですね。
個人ボードの裏面にセットアップや方針、難易度が書かれており、表面にはできることの流れが書かれています。これだけでもかなりのテキスト量なので、英語のまま遊ぶのは大変そうです。カードにもテキスト効果があるので、言語依存は高いですね。
情報量が多く、かなり独特なゲームなので、遊ぶ人を選びそうです。一風変わったゲームを遊んでみたいという人にオススメです。