「西フランク王国の聖騎士(Paladins of the West Kingdom)」は、異なる色のワーカーを使い分けながら自分の領地を発展させていく、1~4人用のワーカープレイスメントです。西フランク王国シリーズの第2作にあたり、前作よりも考える要素が増えています。
ルールの骨格は「ワーカーを置いてアクションを行う」とシンプルですが、各アクションが連鎖していくため、じっくり計画を組み立てたい人に向いています。今回は4人で遊んだ感想も交えながら、ルールの流れや面白い点、購入前に知っておきたい注意点を紹介します。
西フランク王国の聖騎士とは
| 原題 | Paladins of the West Kingdom |
|---|---|
| プレイ人数 | 1~4人 |
| プレイ時間 | 90~120分 |
| 対象年齢 | 12歳以上 |
| デザイナー | Shem Phillips、S J Macdonald |
| 主なシステム | ワーカープレイスメント、カードドラフト |
舞台は西フランク王国。プレイヤーは聖騎士の力を借りながら、前哨基地の建設、城壁の強化、修道士の派遣、外敵への対応などを進め、7ラウンド終了時の勝利点を競います。
こんな人におすすめ
- 重量級のワーカープレイスメントが好きな人
- 複数のアクションを連鎖させるコンボが好きな人
- 直接攻撃よりも、自分の計画を組み立てるゲームが好きな人
- 遊ぶたびに異なる得点方針を試したい人
ゲームの目的
ゲームは全7ラウンドです。前哨基地や防壁、修道士、外敵への対応、王の依頼など、さまざまな方法で勝利点を集めます。
7ラウンド終了後に得点計算を行い、もっとも勝利点が多いプレイヤーの勝利です。
ゲームの準備
メインボードをテーブル中央に置き、住民カード、防壁カード、外敵カードなどを準備します。
各プレイヤーは個人ボードを受け取り、作業場コマ、修道士コマ、前哨基地コマ、瓶コマを所定の位置に置きます。これらのコマを個人ボードから取り除いて別の場所へ配置すると、空いたマスに描かれた恩恵を得られます。
さらに各プレイヤーは12枚の聖騎士カードで自分のデッキを作ります。聖騎士カードには、そのラウンドでもらえるワーカー、一時的に上昇する能力、特殊効果などが描かれています。

ゲームの流れ
各ラウンドは、おおむね以下の順番で進みます。
- スタートプレイヤーを交代する
- 王の依頼カードと王の援助カードを公開する
- 酒場カードを公開する
- 聖騎士カードを選ぶ
- ワーカーを獲得する
- 順番にアクションを実行する
- ラウンド終了処理を行う
聖騎士カードを選ぶ
自分の聖騎士デッキから3枚を引き、そのラウンドで使う1枚を個人ボードに置きます。もう1枚はデッキの上、残りの1枚はデッキの底に裏向きで戻します。
今回使うカードだけでなく、次のラウンドに引くカードもある程度調整できるのが特徴です。聖騎士がもたらすワーカーや能力上昇を見て、そのラウンドの方針を考えます。
酒場カードからワーカーを獲得する
酒場カードには獲得できるワーカーが描かれています。プレイヤーは順番に酒場カードを1枚ずつ取り、聖騎士カードの分と合わせて、そのラウンドで使うワーカーを用意します。
ワーカーには色があり、アクションによって必要な色や個数が異なります。どの酒場カードを選ぶかが、その後の動きに大きく影響します。
ワーカーを配置してアクションを行う
一般的なワーカープレイスメントと異なり、ほとんどのアクションエリアは各プレイヤーの個人ボードにあります。
手番では必要なワーカーを置き、対応するアクションを行います。アクションには複数のワーカーを必要とするものも多く、色の条件を満たしながら効率よく動くことが重要です。
共通ボードには前哨基地コマや修道士コマを置く場所があります。配置先によって得られるものが異なり、置ける数にも限りがあるため、他プレイヤーとのタイミングの読み合いが生まれます。
西フランク王国の聖騎士の面白い点

色の異なるワーカーを組み合わせるパズル
アクションごとに必要なワーカーの色と個数が決まっています。手元のワーカーを見ながら「先にこのアクションで能力を上げ、その後に別のアクションを行う」と順番を考えるのが、このゲームの中心的な面白さです。
限られたワーカーからできることを増やしていくため、計画どおりにアクションがつながったときには大きな達成感があります。
聖騎士カードでラウンドの方針が変わる
聖騎士カードによって、手に入るワーカーや一時的に上がる能力が変わります。選んだ聖騎士を生かすことで、普段なら難しいアクションにも手が届きます。
毎ラウンド同じ動きを繰り返すのではなく、引いたカードと酒場カードを見ながら計画を調整する必要があります。
得点方法が多くリプレイ性が高い
前哨基地、防壁、修道士、外敵、王の依頼など、得点につながる要素が数多くあります。ひとつの方針に集中するか、複数の要素をバランスよく伸ばすかでプレイ感が変わります。
他プレイヤーへの直接攻撃はほとんどなく、自分がやりたいことをじっくり考えるタイプのゲームです。それでも共通ボードの配置場所には限りがあるため、完全なソロプレイにはなりません。
4人で遊んだ感想
今回は4人で遊びました。ルール説明と準備に40分ほど、実際のプレイには約3時間かかりました。公称時間は90~120分ですが、初回や4人プレイでは余裕を持って時間を確保しておいたほうがよさそうです。
カードの効果がうまくつながるとワーカーが増え、1人が長くアクションを続けるラウンドがあります。反対に欲しい色のワーカーがそろわないと、1ラウンドに2~3アクションしかできないこともありました。そのため、プレイヤーによって手番数や所要時間に差が出ます。
要素は多いものの、やること自体はワーカーを置いてアクションを実行することです。遊んでいくうちに仕組みがつながり、どの能力を上げれば次の行動につながるのかが見えてきます。
購入前に知っておきたい注意点
最初から全要素を把握するのは難しい
住民カードや外敵カードにはそれぞれ複数の使い方があり、選んだ方法によって参照する場所や得られるものが変わります。
また、信仰心・軍事力・影響力という3つの能力に加え、借金、疑惑、防壁、王の依頼、王の援助などの要素があります。ひとつひとつの処理は難しくありませんが、初回からすべてのつながりを把握するのは大変です。
4人では待ち時間が長くなることがある
個人ボード上のアクションが中心なので、ほかのプレイヤーの手番中に自分の計画を考えられます。ただし、コンボが続くと1人の手番数が多くなり、待ち時間が長くなる場合があります。
広いテーブルが必要
個人ボードが大きい上に、その上下へカードを並べます。中央には共通ボードや複数のカード列も必要なので、遊ぶ際はかなり広いスペースを用意したほうが安心です。
前作「西フランク王国の建築家」との違い
前作「西フランク王国の建築家」と比べると、個人ボード上で自分の計画を組み立てる比重が高く、管理する要素も増えています。今回の4人プレイでは、前作よりもかなり長い時間がかかりました。
より遊びやすいワーカープレイスメントを求めるなら前作、複数の要素が絡み合う重量級ゲームをじっくり遊びたいなら本作が候補になります。
まとめ
「西フランク王国の聖騎士」は、ワーカーの色、聖騎士の能力、3つの能力値を組み合わせながら、7ラウンドの計画を組み立てる重量級ワーカープレイスメントです。
最初は要素の多さに戸惑いますが、アクション同士のつながりが見えてくると、少ないワーカーから次々に行動を生み出す面白さを味わえます。得点方法も豊富で、別の方針を試したくなるリプレイ性の高い作品です。



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