ちょっと誤解を招きそうなタイトルですが、内容はエッセイコミックです。
作者の福満しげゆきの実体験が元になっており、全7巻で完結しました。
九州弁の妻
主人公でもある「僕」は、争いごとを好まず、さまざまなものに異常なまでのコンプレックスを抱いています。特にカップルや芸人などには強い敵対心をもっています。
そんな「僕」の毎日は、マンガを描くことと、2ちゃんねるを読むこと、将棋のゲームをすることで過ぎていきます。
タイトルにもある通り、話の中心は妻です。
九州弁で話す妻は、基本的にはおおらかな性格ですが、激怒すると非常に暴力的になります。「僕」が妻からどうやって攻撃されるのかは、よく詳しく描写されています。
形式的には1ページ8コマで、一見すると4コママンガのように見えますが、話によって3コマで終わったり、何ページも続いたりと、不規則な構成となっています。
うちつまの魅力
同作者には「僕の小規模な生活」という作品もあるのですが、こちらも自分をモデルとしたエッセイマンガで、ぶっちゃけていうとほとんど同じような内容です(笑)
やはりどちらの作品にも共通しているのは、妻の魅力です。
天然っぽさもあり、時には「僕」が対抗できないほどの攻撃を加えてくる妻は非常に魅力あるキャラクターに描かれています。
「僕」自身も妻に対しては「かわいい」「きれい」とべた褒めで、日々の生活でも絶対の信頼を置いています。
3巻になると子供が誕生し、巻が進むと、マイホームの購入、次男の誕生と時間の流れを感じることができます。
子供が誕生してからは「子育てエッセイマンガ」の色合いが強くなっており、不思議に思ったことや子供の言動、子育てで疲れている妻の様子など、リアルな毎日が描かれています。
自分を元にして描いているエッセイマンガなので、特に劇的なことが起こる訳ではないのですが、日々のちょっとした発見や驚き、面白さを感じることができます。
ただ、筆者は非常に極端な考え方(特に女性に対する考え方など)をしがちなので、その辺が合わない人は合わないような気がします。