三國得志(Three Kingdoms Redux)は三国志をテーマにした3人用のゲームです。プレイヤーは魏呉蜀のいずれかを担当して12ラウンドを戦うか、いくつかある終了条件の達成を目指します。ゲームボードと個人ボードが一体化している上にカードを並べていくので、それなりのスペースが必要になります。
三國得志(Three Kingdoms Redux)について
ゲームボードの三辺がそれぞれ魏呉蜀のどれかになっているので担当する国の前に座ります。ゲーム開始時の資源や武将の数は国によって異なります。魏呉蜀それぞれの武将デッキがあり、特殊効果はすべて異なります。
ラウンドは対立フェイズと解決フェイズの2つがあります。
対立フェイズ
3位のプレイヤーがアクションスペースの1つに同盟トークンを置きます。
その後、スタートプレイヤーから武将トークンをアクションスペースに配置していきます。
武将カードには政治、軍事、統率の3つの数字と兵種、テキスト効果が設定されています。
各アクションスペースには政治と軍事どちらを参照するかが書かれています。ワーカープレイスメントの要領で1つ1つ武将を配置していき、全員が置き終わったら参照値が高かった国がアクションを実行できます。負けた方の武将は何もせずに戻ってきます。
同盟トークンが置かれているアクションは2位+3位の値で競りを行います。
アクションには兵を雇う、兵を訓練する、街を発展させる、田畑を開墾する、武器を手に入れるといったものがあります。
また、各国の間に戦闘エリアがあります。戦争は1国対1国で行うため、3つのエリアがあります。
さらに各国は外敵である部族との関係も築く必要があります。
解決フェイズ
各アクションエリアでどの国が競り勝っているかを判定します。その後、スタートプレイヤーから1アクションずつ実行していきます。
戦闘で勝った武将は5つあるいずれかの土地に駐留します。駐留した武将は帰ってこないため、以降のラウンドでは使用できません。さらに駐留部隊には維持費がかかります。
3、5、9ラウンドで新たな武将が加わります。
ゲームの終了条件は以下の4つです。
- 12ラウンドが終わる。
- 誰かの市場と農場レベルが両方とも5になる。
- 誰かのランクがEmperorになる。
- 戦場に5人以上の将軍を置く。
終了条件を満たしたら、最終得点計算を行います。(終了トリガーを引いた人が勝つわけではありません)
9つのカテゴリーで得点計算を行い、合計点がもっとも多いプレイヤーの勝利です。
言語依存が高い3人専用ゲーム
武将カードは69枚あり、すべて異なるテキスト効果がついています。さらに州の拡張カードも42枚あり、こちらもすべてテキスト効果です。州の拡張カードは即時効果や永続効果、終了時得点などさまざまです。そのため、言語依存はかなりあります。
基本はワーカープレイスメント+競りのような形式で、アクションスペースに武将を置いていき、合計値が勝っている国がアクションを実行することができます。
終了時に9つのカテゴリーそれぞれで1~3位を判定していくため、どれかに特化して勝つというのはまず無理です。どのカテゴリーを抑えるかを考えつつ、どの終了条件を目指すかを判断しなければなりません。
各国ごとに初期武将の数や資源の数、途中で加わる武将の数などが異なりますが、取れるアクションは同じなので、そこまで非対称性はありません。ほとんどの情報が分かっているので、相手の状態をよく観察しながらアクションを選んでいく必要があります。
今回はルール説明と準備に1時間ほど、プレイには4時間ほどかかりました。
わたしは蒼天航路が好きなので魏を担当しました。
魏は初期武将の数が多いので序盤が有利です。そのため、前半は魏対蜀&呉という構図になります。ただ、武将の数は最終的に同じになるので、魏としては序盤にアドバンテージを取っておきたいところです。
そうはいっても初回プレイなので、どこから手をつけていいのか分かりません。とりあえず拡張カードの効果を活かしつつ軍備を整えることにしました。
初期の武将は君主の曹操、許褚、夏侯惇、荀攸、龐徳という三国志を知っている人ならばお馴染みの面々です。
なんとっても強力なのが曹操で、競りの際に同点だと勝ちます。そのため、曹操を加えればほぼ狙ったアクションが可能になります。
10ラウンドで蜀がEmperorになってゲーム終了でした。
わたしはどれも中途半端に終わってしまい、42対40対32と結構な差がついて3位でした。
三国志が好きならば武将の数値を見るだけでも面白いです。また、ゲームのバランスもよく考えられており、こっちを活かそうとするとこっちがダメになるといった形で、上手いこと調整する必要があります。
テキスト効果が多く、3人専用というハードルが高いゲームですが、じっくり遊びたい人にオススメです。