さまざまなトリックテイキングを遊び、だいぶ経験値が溜まったので、ドイツでもっともポピュラーなトリックテイキングであるスカートを遊んでみました。ビッドの計算に慣れが必要ですが、分かってくると人気があるのも納得の面白さです。
スカートについて
スカートはトランプを使った3人用のトリックテイキングです。4人5人でも遊ぶことができますが、ディーラーが交代でゲームから抜けることになるので、実際にプレイするのは3人です。
ビッドで勝ったプレイヤー1人対し、他2人が協力してゲームの成功を阻止します。
スカートを遊ぶ上で、いくつか慣れておくべき要素があります。
1つ目がカードの強さです。
スカートでは通常のトランプからジョーカーと2~6までを抜いた32枚のカードを使います。
強さはJが切り札として固定され、他のカードはA、10、K、Q、9、8、7の順で強いです。ただし、ゲームの種類によって切り札が変わります。
たとえば、ハートを切り札とした場合、♣J、♠J、♡J、♢J、♡A、♡10、♡K、♡Q、♡9、♡8、♡7が切り札スートになります。マストフォローのため、たとえば♡Kのリードに対して♠Jを出すことができます。
2つ目がゲーム点です。
スカートでは各カードに得点が設定されています。得点はAが11点、10が10点、Kが4点、Qが3点、Jが2点で他のカードは0点です。ソロになったプレイヤーは獲得したトリックのカードの合計が61点以上になることを目指します。ただし、これと別にゲーム点が用意されており、それはビッドにからんできます。
2種類の点数があるので、しっかりと区別する必要があります。
3つ目がビッドです。
これがスカートの醍醐味であり、難しいところでもあります。スカートではラウンド開始時にビッドを行います。ビッドは1対1で行われ、勝った方がもう片方とビッドを行います。この際、今回のゲームで自分がどのくらいのゲーム点が取れるかを競ります。
どのくらい取れるかは手札とゲームの種類で決まるため、他プレイヤーはアドバイスできません。(相手の手札を見ることができないため)そのため、ひとりで正しい計算ができないとゲームにならないのです。ここが難しいところで、慣れが必要です。
ゲーム自体は一般的なマストフォローのトリックテイキングのため、始まってしまえばさほど難しくはありません。ただし、トリックテイキングを始めるまでのハードルが高いです。
トリックテイキングの成長を実感
3人ともが初プレイだったので、わたしはルール説明とアドバイスに徹しました。スカートではビッドが間違っていると、そのラウンド自体が意味がなかったことになるので、最初は誰かに確認してもらった方がいいです。ビッドは他にはない特殊な計算方法なので慣れが必要です。
スカートは初めてですがドッペルコップの経験はあるので、ルールの把握はすんなりいきました。カードの強さ、カードの得点も同じなので、もはや「お馴染み」といった感じです。逆に「ゲームの種類これしかないの?」と物足りなさを感じるほどでした。
当時自分が初プレイしたときは、終始「???」といった感じなので、現在のウチのメンバーのトリックテイキング経験値の蓄積を実感します。
何ラウンドか成功と失敗を繰り返し、全員がルールを理解できたようなので、途中から自分も参加して、4人戦となりました。初回のソロはヌルで失敗したものの、その後、クラブ、グラン、ヌルで成功し、大きく得点を稼ぎました。グランでシュワルツが達成できたのが個人的には快挙でした。
また、これも今までのトリックテイキング経験のおかげなのか、わたしの記憶よりもソロの成功率が高かったです。昔やったときは結構失敗するイメージがあったのですが、24Rやって結果、全員が勝ち越しました。
スカートは一定以上の面白さはあるものの、ルールが難解と思って避けてきたのですが、ドッペルコップを経ているとそこまでの難しさではありません。むしろ改めて「ドッペルコップのルール多すぎ」と感じます。分かってしまえば何時間でも遊べるゲームですね。
今回は途中から4人戦という変則的なやり方でしたが、次回はしっかりとしたルールで遊べそうです。