シュナプセンはトランプを使った2人用のトリックテイキングゲームです。途中でルールが変わったり、終わり方が何パターンかあるのでトリックテイキングに慣れた人向けです。
シュナプセンについて
使用するカード
各スートのA、K、Q、J、10の20枚。
カードの強さ
強 A 10 K Q J 弱
カードの得点
A | 10 | K | Q | J |
11 | 10 | 4 | 3 | 2 |
切り札のマリッジ …… 切り札のKとQが手札にある 40点
それ以外のマリッジ …… KとQが手札にある 20点
ゲームの流れ
適当な方法でディーラーを決めます。ディーラーはディールごとに交代します。
相手に3枚、自分に3枚配ってから、1枚を表向きにテーブルに置きます。その後、相手に2枚、自分に2枚配ります。残りは山札として表にした1枚の上に直角になるように置きます。(表にしたカードのスートが見えるように)この1枚が切り札スートを表します。
ディーラーではない方からトリックを始めます。
最初はメイフォローです。
勝利判定は一般的なトリックテイキングと同じです。
獲得したトリックは裏向きで自分の前に置いておきますが、ゲーム中に中身を確認することができます。ただし、相手のカードは見られません。
トリックに勝ったプレイヤーは山札の上のカードを、負けたプレイヤーはその次のカードを手札に加えます。
これを繰り返し、山札と切り札表示のカードがなくなるとルールが変わります。
- マストフォロー
- リードスートを持っていて勝てる場合は必ず勝つ。(マストウィン)
- リードスートを持っていない場合、切り札があれば切り札を出す。(マストラフ)
- リードスートも切り札もない場合、好きなカードを出していい。
切り札Jの交換
切り札のJを持っている場合、切り札表示カードと交換することができます。
ただし、交換を行う場合は少なくても1トリックは取っている必要があります。
マリッジの宣言
手札にマリッジがあればそれを相手に見せて得点します。
マリッジの宣言はリードのタイミングで行います。
マリッジを宣言した場合は、今見せたどちらかのカードでリードする必要があります。
クローズ
リードを行う前にまだ山札が残っていれば「クローズ」が宣言できます。
クローズを宣言した場合は、切り札表示カードを裏向きにして山札の上に置きます。
クローズの宣言は山札をとった後に行います。
クローズすると以降、山札からカードが補充できなくなり、ルールも山札がなくなったときのルールに変更されます。
勝利宣言
トリックを取った直後か、マリッジを宣言して得点した直後に勝利宣言することができます。勝利宣言があった場合、両方のプレイヤーが得点計算を行います。
得点計算
勝利宣言をしたプレイヤーが66点以上取っている
相手が33点以上 | 1pt |
相手が1トリック取っているが33点未満 | 2pt |
相手が1トリックも取っていない | 3pt |
勝利宣言をしたプレイヤーが66点に達していない
相手が2pt
クローズを宣言したプレイヤーが勝利宣言をして66点以上取っている
上記の表に基づき得点
クローズがあったが誰も勝利宣言をしなかった
クローズを宣言しなかったプレイヤーが2pt
(クローズ時点で1トリックも取っていなければ3pt)
クローズがあった後、宣言しなかったプレイヤーが勝利宣言をして成功
2pt(クローズを行ったプレイヤーが1トリックも取っていなければ3pt)
クローズも勝利宣言もなかった
最後のトリックを取ったプレイヤーが1pt
ゲームの終了
先に7ptに達したプレイヤーの勝利です。
2人用トリックテイキングの最高峰
久しぶりにルールを読んだだけでは「???」となるゲームでした。
ラウンドの終了パターンが多く、どのときに誰が何点なのかは1度の説明ではとても覚えきれません。
さらに、ただのマストフォローではなく、マストウィン、マストラフというのも慣れるまで大変です。
大きな特徴が勝利宣言で、自分が勝っていると思ったらそこでゲームを終わらせることができます。取ったトリックの確認も自由なので点数を数えれば確実にこれで勝てます。
さらに面白いのがクローズで、これによりルールを変えることがどう作用するかを見極めるのが非常に重要です。基本的にクローズを宣言した方が勝たなければならないので、その後のゲームを見越してクローズする必要があります。
序盤は2人ともよく分かってなかったのですが、遊んでいくうちにそれぞれのルールの意味が分かってきて「ああ、こういうことなのか」と面白さが見えてきました。
決して初心者向けではないですが、ある程度トリックテイキングの経験があればかなり面白いゲームだと思います。