アノ1800(ANNO 1800)は、旧世界と新世界に交易路を築き、島を工業化させて発展させていく2~4人用のゲームです。作者は国内でもファンが多いマーティン・ワレス(Martin Wallace)です。
アノ1800(ANNO 1800)について
ゲームボードに建物タイルを配置します。産業のタイルは2枚ずつで、ドックや船のタイルは4~6枚あります。
3種類の人口カードと遠征カードをそれぞれシャッフルして規定の場所に置いておきます。人口キューブを種類ごとに分け、その隣に使命カードと花火タイルを置きます。使命カードは目的のようなもので、ゲーム終了時に得点を獲得するための条件が書かれています。
人口キューブは農夫(緑)、労働者(青)、職人(赤)、エンジニア(紫)、投資家(水色)の5種類です。
各プレイヤーは個人ボードと初期の人口キューブ、それに対応する人口カードを受け取ります。
ゲームの目的は手札をすべてプレイすることです。誰かが手札をすべてプレイしたら、そのラウンドを最後まで行い、もう一手番ずつ行いゲーム終了です。
終了条件を満たすまで、時計回りに1アクションずつ行っていきます。
アクションの種類
建設
コストとなる資源を生産して、建物タイルを獲得して個人ボードに置きます。建物タイルは上書き可能です。同じタイルを取ることはできません。
人口カードのプレイ
コストとなる資源を生産して、人口カードをプレイします。カードの効果はすぐに使う必要はなく、好きなタイミングでアクティブ化できます。
人口カードの交換
最大3枚までの人口カードを山札の下に戻し、同じ枚数だけカードを引きます。デッキが尽きている場合はできません。
作業の効率化
コストとなる資源を生産して、最大3つまでの新しい人口キューブを獲得します。その際、対応する人口カードも受け取ります。
レベルアップ
人口キューブのレベルを最大3回上げることができます。同じキューブに使ってもいいですし、別々なキューブでも構いません。
旧世界の解放
探検タイルを消耗して旧世界の島ボードを獲得します。これにより、建物を置けるスペースが増えます。また、島ボード自体に建物やキューブが描かれている場合、それも手に入ります。
新世界の探検
探検タイルを消耗して新世界の島ボードを獲得します。さらに新世界カードを3枚手札に加えます。新世界でしか獲得できない資源があります。
遠征カードの獲得
探検タイルを消耗して遠征カードを3枚まで引きます。遠征カードは終了時に得点をもたらします。
祝祭
使用した人口キューブ、消耗した交易タイルと探検タイルをそれぞれの地区や船に戻します。
フリーアクション
カードのアクティブ化
すでにプレイしているカードをアクティブ化します。
使命カード
今回のゲームで使う使命カードの中に、アクションが行えるものがあればそれを実行します。
シフトの終了
手番終了時、お金を支払うことでタイル上にあるキューブを地区に戻すことができます。金額はキューブの種類によって異なります。
ゲームの終了
最初にすべてのカードをプレイしたら花火タイル(7点)を受け取ります。そのラウンドを最後まで行い、もう一手番ずつ行ったらゲーム終了です。
最終得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
多種多様なタイルを使いこなす
ゲーム開始時に44種類のタイルが並んでいるため、なかなかのインパクトがあります。しかも、一部を除き、すべてが異なるものを生産するため、何を意味しているか把握するだけでも大変です。ちなみにタイルに名前は書かれておらず、コストとイラストだけが描いてあります。
資源の生産は自分の個人ボードにある建物タイルにキューブを配置するか、他の人から交易かするかのどちらかで行います。他の人から交易する場合は交易トークンを消耗します。また、交易された方はストックからお金を得ることができます。
とにかく種類が多いので、「これを作るためには○と△が必要で、△には□が必要で、そうするとあの人から交易して、あ、交易トークンが足りない……」といったことを終始行い続けます。
キューブを配置することで資源を生産するため、数を増やした方が効率よく生産が行えます。ただし、キューブを増やすとカードも増えてしまうため、ゴールからは遠のいてしまいます。そのため、序盤は生産効率を上げるためにどんどんゴールから離れていくという不思議な展開になります。
カードが増えていくと「本当にこれは終わるのか……」という気がしてきますが、基盤が整うと、次々とカードをプレイできるようになるため、一気に終盤を迎えます。
この辺りの流れはドミニオンと似ているかもしれません。ある程度までは拡大していき、一定のラインを越したら、そこから得点化していくという感じです。
今回は4人で遊び、ルール説明からゲーム終了まで3時間ちょっとでした。
とにかく選択肢が多いため、どうしても悩んでしまいがちです。また、他のプレイヤーの動きも把握しておく必要があり、情報量はだいぶ多いです。
少しずつできることが増えていくため、単純にそれだけで楽しいです。ボードに建物タイルが増えていき、さらにボード自体も拡大していくため、箱庭系のゲームが好きな人にもオススメです。
ただでさえ選択肢が多いのに、使命カードの組み合わせによって目指すべき方針が変わってくるため、リプレイ性は高そうです。
タイトル | Anno 1800 |
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発行年 | 2020年 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 120分 |
デザイナー | Martin Wallace |