ケイラスマグナカルタは名作ワーカープレイスメントのケイラスのカードゲーム版です。ケイラスの雰囲気を保ちながら、ルールが簡略化され、山札からのカードの引き運が加わりました。そのため、ルールの複雑さや運要素のなさからケイラスを敬遠している人にも遊びやすくなっています。
ケイラス マグナカルタについて
各プレイヤーは自分の山札と初期資源を受け取ります。資源は木材、食料、石材、金とお金があります。金は上位素材で他3種類の代わりとしても使えます。各プレイヤーは12枚の山札を受け取ります。カードは同じ構成で、枠の色で誰の建物か分かるようになっています。
手番で出来ることは、
- 1金を支払いワーカーを配置
- 1金を支払い山札からカードを引く
- 資材を支払い建物を建てる
の3つです。アクションができない、またはしたくない場合はパスをして、そのラウンドのアクションを終了させます。
カードにはコスト、得点、アクションによってもらえるもの、アクションが行われた際に所有者がもらえるものが書かれています。
この辺りはケイラスを遊んだことがあればスムーズに理解できます。ただ、木造建物では、所有者がもらえる資源が有限になっており、カードに置かれた分がなくなると以降はもらえなくなります。
ケイラス同様、通常のワーカープレイスメントとは異なり、アクションは配置した瞬間には発動しません。
自分の建物を邸宅にし、それから名誉の建物にするというお馴染みの流れもあります。
全員がパスをしたら、パスした順番に行政官を動かします。
こちらもケイラスではお馴染みの存在で、この行政官がたどり着いたところまでのアクションしか実行されません。そのため、どの辺りのアクションまで出来るかの読み合いが発生します。行政官の移動は前後に3歩まで可能で、1歩につき1金かかります。
行政官の移動が終わったら、初めの建物から行政官がいる建物までのアクションが順番に実行されます。
その後、築城があります。
ケイラスと異なり、築城にワーカーを配置する必要はなく、パスした順番に築城の機会があります。築城してもらえる得点はトークンになっており、4点、3点、2点とだんだんと下がっていきます。
これを得点トークンがなくなるまで繰り返し、もっとも勝利点が高いプレイヤーの勝利です。
ケイラスらしさを残したダウンサイジング
ケイラスとの大きな違いは恩恵の有無です。
恩恵の処理はケイラスの中でもちょっと分かりづらい要素なので、これがなくなったことでだいぶスッキリしたルールになりました。
ワーカーを配置して、資源を集め、建物を建てて、築城に貢献する。ただし、建物のアクションが発動するかどうかは行政官次第。
こういったケイラスらしさがしっかり残されています。
今回は4人全員が初プレイでしたが、最近同じメンバーでケイラスを遊んでいたこともあり、スムーズにルールが理解できました。
ケイラスと違い、どの建物がでるかは山札からの引きに左右されるため、今回のゲームでは金を生産する建物が一切ないままゲームが終了してしまいました。築城でそのラウンドもっとも多く建てた人は金がもらえるため、それを上手く利用して名声建物を1人だけ建てたプレイヤーの勝利となりました。
ルール説明からプレイ終了まで1時間半ほどと、ケイラスと比べるとだいぶプレイ時間も短いです。それでいながら「あー、またアクションせずにワーカーが帰ってきたよ……」というケイラスらしさが楽しめます。
「運要素がないから」「ルールが複雑だから」「プレイ時間が長いから」といった理由で、ケイラスを遊ぶのに抵抗がある人にも遊んでみて欲しい良作です。