この記事はTrick-taking Advent Calendar 2016の12月09日の記事です。
パイミアは4人専用のトリックテイキングです。2対2のチームに分かれ、先に150点を取ったチームの勝利です。ビッドあり、特殊カードあり、ダミーありと、さまざまな要素が詰まっています。
パイミアについて
まずプレイヤー4人を2対2のチームに分けます。チームメイト同士は向かい合って座ります。
点数トークンを色別に数字の大きい順に上から並べていきます。
パイミアで使われるカードは0~8までの数字が書かれたカードが5スート(45枚)と特殊カードです。特殊カードは9種類ありますが、通常使うのはその中の3枚です。
合計48枚のカードを使うので、それを12枚ずつ配りきります。
カードを配ったなら次はビッドです。ビッドは先に並べておいた点数トークンを使って行います。ビッドによって決まるのは、切札スート、最低何トリックとるか、1トリックごとの得点の3つの要素です。
ビッドの仕方がちょっと変わっていて、5スート×1~6の合計30枚の点数トークン上を切札マークを移動させることで行います。ビッドはさらに切札マークを進めるか、またはパスをするかで行います。全員がパスをするまでビッドは続くので、1度パスをしてもまた順番は回ってきます。
全員がパスをしたならば最後にビッドをしたプレイヤーがデクレアラーとなります。
デクレアラーは好きなカードを手札から出します。トリックはマストフォローで行われます。このとき、リードスートをフォローできなかった場合、スラフという行為になり、自分が出したカードの色に対応するもっとも数字が小さい点数トークンを獲得します。
トリックに勝つのは切札スートのもっとも大きな数字、切札が出ていなければリードスートのもっとも大きな数字です。
トリックを獲得したプレイヤーが次のリードを行い、これを全員の手札がなくなるまで繰り返します。
また、パイミアではデクレアラーのパートナーはダミーとなり、最初に自分の手番が回ってきたときに手札をすべて公開します。以降は、すべてデクレアラーの指示通りカードを出すことになります。
トリックが終わったならば獲得したトリック数に対し、今回のビッドで決まった得点をかけます。さらに獲得した点数トークンの数字をすべて足します。ただし、デクレアラー側はビッドしたトリック数に達していなければトリック数の点数は入りません。(点数トークン分は入ります)
このとき合計が150点になるチームが出たならばゲーム終了です。そして、総得点が多いチームの勝利です。
150点が取れていなければ、再びカードを配るところから始めます。
必ずしもトリックを取ればいいというわけではない
いろいろな要素が入っているのですが、中でも大きな特徴は点数トークンです。リードスートをフォローできない場合、点数トークンを獲得できるのですが、これは同じ色を取ることでどんどん点数が上がっていきます。すると、トリックを取るよりもそっちの方が得点が高いという状況が出てきます。
たとえば、ビッドが1(6トリック以上獲得)だった場合、1トリックは1点にしかなりません。それに対しスラフによる点数トークンの獲得は最大6点まであります。これは全12トリックのうちの半分のトリックを取ったときと同じ点数です。どちらが取りやすいかは一目瞭然です。
しかし、マストフォローのルールが効いているので、好きなようにスラフはできません。また、ビッドが上がると最大1トリック6点になるので、こうなるとトリックを取っていった方が高得点になります。
つまり、そのときの状況に応じて、トリックを取った方がいいのかスラフを重視していった方がいいのか判断が変わってくるのです。この辺りがなかなか新鮮で、最初は慣れませんでした。
さらに、これに加えてヴァリアントルールや他の特殊カードもあるので、それらを加えることで、またプレイ感が変わってくると思います。(ちなみに説明書には追加ルールを入れても必ずしも面白くなるとは限りませんと書いてあります)
全ルールを合わせても紙1枚の表裏しかないので、そこまで複雑なルールではありません。しかし、この感覚はなかなか新鮮でした。ダミーになると自分でプレイできないので、好みは分かれると思いますが、ちょっと変わったチーム戦を遊びたいという人にオススメのトリックテイキングです。