先日、ピン芸人の日本一を決めるR-1グランプリの決勝が行われました。
優勝したのは、やまもとまさみです。
7年前にR-1の決勝に出たことがあるので、お笑い好きの人ならば知っている人も多いでしょう。
レッドカーペットで、ジェイソンの格好でネタをしていた人です。
今回の決勝戦出場者は、
Aブロック
・レイザーラモンRG
・ヒューマン中村
・TAIGA
・スギちゃん
Bブロック
・小森園ひろし
・ミヤシタガク
・やまもとまさみ
・中山女子短期大学
Cブロック
・バイク川崎バイク
・馬と魚
・おぐ
・じゅんいちダビッドソン
という組み合わせでした。
それぞれのブロックで勝ち上がったのが、レイザーラモンRG、やまもとまさみ、馬と魚です。
そもそもR-1とは
ピン芸人の大会であり、細かい設定などは特にありません。
芸歴、プロアマ、ジャンル問わず、とにかく面白ければいいという大会です。
優勝賞金は500万円です。
ちなみに、R-1の「R」とは「落語(Rakugo)」の頭文字です。
(第1回大会は座布団の上で演じる必要がありました)
今回の2014年の大会で12回目となります。
歴代の優勝者は、
・だいたひかる
・浅越ゴエ
・ほっしゃん。
・博多華丸
・なだぎ武(2年連続)
・中山功太
・あべこうじ
・佐久間一行
・COWCOW 多田
・三浦マイルド
です。
M-1やTHE MANZAIに比べると、優勝者であっても、そこまで知名度は高くありません。
そもそも、そこまでお笑い好きではない人だと、知らない名前も多いはずです。
逆に優勝しなくても知名度が上がった人物としては「長州小力」「友近」「ヒロシ」「バカリズム」「鳥居みゆき」「AMEMIYA」「スギちゃん」「キンタロー」などがいます。
むしろ、優勝者よりもこっちの方を知っている人が多いでしょう。
ピン芸の難しさ
以前から思っていることですが、ひとりで人を笑わせるというのは、非常に難しいです。
これは日本人の笑いが「ボケ」と「つっこみ」から成り立っていることが関係しています。
誰かがおかしなことをして、
それを別な人がつっこむ。
それで笑いが起こる。
という構図があるため、それがひとりで笑わせることを困難なものにしています。
海外のお笑いはこのような構図はあまりみられません。
たとえば、有名なコメディであるミスタービーンなども基本的にはボケっぱなしです。
おかしなことをした瞬間に笑いが起こるので、つっこみの必要がありません。
そのため、ピン芸ではフリップや映像をボケとして、芸人がつっこむというスタイルが多くなります。
今回の決勝出場者であるおぐは、自分がずっと演技をし、複数の芸人による音声がつっこむという形をとっていました。
イメージとしては、あらかじめ、ガヤやヤジを録音しておき、それに合わせて演じるという感じです。
大会としての求心力
決勝戦に残るというのは、芸人にとって大きなチャンスです。
普段まったくテレビに出ることがない芸人にとっては、知名度を上げるいい機会でもあります。
一気に生活が激変する可能性も高いです。
しかし、それが優勝者かどうかというのは、微妙なところです。
これはM-1などにも見られた現象ですが、1位なのに1番売れるわけではないというのが何とも難しいところです。
何千人という出場者の中の頂点に立ったとしても、必ずしも売れるわけではないとなると、大会としての意義も薄れるところではないでしょうか。
そうなるとそれこそ「記録」よりも「記憶」に残った方が、テレビでブレイクする可能性は高いともいえますね。