近頃、さまざまな場面で「最近のテレビは面白くなくなった」という意見を見かけます。
恐らくこれを読んでいる人の中でも、最近全然テレビを見なくなったという人がいるはずです。
テレビが面白くなくなった理由
よく見かける理由としては、以下のようなものがあります。
芸人同士のなれ合いの番組が増えた
芸人をひな壇やパネラーとして集め、それでトークをするという形式に対する批難です。
内輪ネタのようで抵抗がある人が少なくありません。
規制の強化
さまざまな力により、テレビの規制はどんどん強まっています。
10年くらい前の番組を見ると、今では考えられないようなことをやっていたりします。
予算の低下
テレビの求心力が少なくなってきているため、スポンサーからの資金も低下しています。
番組にかけられるお金が減っているため、どうしてもお金がかからない同じようなスタイルになりがちです。
どのようなテレビ番組が面白いのか
現在それなりの年齢ならば、昔はよくテレビを見ていたという人も多いでしょう。
そして、同様に現在テレビ離れをしている人も多いと思います。
では、「最近のテレビは面白くなくなった」という人に聞いてみたいのですが、
あなたが面白いと思うテレビ番組とはどのようなものですか?
果たして、これに即答できる人がどれほどいるでしょう。
プロレスなどのスポーツ中継。
ちゃんとした技術をもった芸人のネタ。
感動のドキュメンタリー
歌番組
これらの番組は以前かなりの視聴率をもっていたはずですが、今ではそうでもありません。
そうなってくるとこれはもはやコンテンツの問題ではなく、テレビという形式の限界ではないのかという気もしてます。
娯楽の多様化
娯楽の中心がテレビだった時代に比べれば、今やどんどん娯楽は多様化しています。
インターネット、スマホ、ゲームなど、別にテレビを見なくても十分に余暇を楽しむことができます。
見たいテレビがあっても録画しておく人が多いため、わざわざ放映時間を待つなどという習慣も薄れてきているでしょう。
家にテレビがなくても、見たい番組があれば動画で見ることもできます。
人気がある番組ならば、DVDも出るため、わざわざ録画しておく必要すらなくなります。
このような状況で、多くの人にテレビを見せるというのは至難の業でしょう。
昔はよかった
よく「昔はよかった」という言葉を耳にすることがあります。
これはテレビに限らず、いろいろなシーンで聞きます。
懐かしそうに目を細めながら思い出話をする人を見たことがある人も多いでしょう。
しかし、このような言葉はただのノスタルジーであることがほとんどです。
過ぎ去ったものが美化されれば、それを越えることはほぼ不可能です。
「最近のテレビは面白くなくなった」という言葉もまた同様でしょう。
昔はよかったというならば、昔と同じような生活を再現すればいいわけですが、わざわざ不便な生活をしたいという奇異な人はごくわずかです。
ただただ思い出に浸っていることが甘美なわけです。
テレビの力というのは、昔に比べれば確実に低下しています。
あらゆるものが時代の流れと共に形を変えていく訳ですから、それもその一環に過ぎません。
むしろ、メディアがどんどん分散化している時代に、テレビ一強を求めることの方が異常です。
わたし自身も基本的にテレビは録画してみています。
見たい番組だけを予約録画しておき、ほとんどそれしか見ません。
このようなスタイルの人も多いでしょう。
しかし、別にわたしは最近のテレビはつまらなくなったとは思いません。
普通に面白いと思います。
ただし、そこまでテレビに対し、期待していないのも事実です。
「最近のテレビはつまらなくなった」という人は、過度にテレビに対して期待しているのかもしれませんね。
けれどもそのような期待にそう番組は今後出てこないのではないでしょうか。