テラフォーミングマーズは火星を開発するボードゲームです。各プレイヤーは企業として開発に参加し、より多く貢献できたプレイヤーがゲームに勝利します。
テラフォーミングマーズについて
ヘクスが描かれたゲームボードと資源を管理する個人ボードがあります。ゲームボードはヘクスにタイルを置くだけでなく、酸素や気温のトラックがあります。酸素や気温は全プレイヤー共通なので、協力の面もあります。
まず自分がどの会社を担当するかを選択します。それにより初期資源が変わります。また、初期手札として10枚カードが配られます。基本ルールでは10枚すべてのカードを持てますが、ヴァリアントでは残す枚数によってコストが必要になります。
手番には1つ、または2つのアクションを行います。
手番にできることは、以下の7種類です。
a. カードを1枚プレイ
カードにはプレイするためのコストや条件があります。即時に効果を得るものや継続効果があるものなど、他プレイヤーに直接攻撃するものなど種類豊富です。
b. 基本プロジェクトの実行
ボードに描かれた6種類のいずれかの基本プロジェクトを行います。プロジェクトは気温を上げたり、海タイルや緑タイルを配置したりします。
c. マイルストーンの獲得
条件を満たしている場合に選択できます。獲得するとゲーム終了時に得点を得ます。
d. アワードへの投資
ゲーム終了時に獲得できるボーナスを選択します。アワードにはもっとも多くのタイルをプレイした、もっとも多くの熱リソースを持っているといった種類があります。
e. 青カードの使用
プレイしたカードに描かれたアクションを実行します。
f. 緑化
8苗木リソースを支払い、緑タイルをボードに配置します。
g. 気温上昇
8熱リソースを支払い、気温トラックを1つ進めます。
h. パス
1度パスすると、そのラウンドはもうアクションを行えません。
これをすべてのプレイヤーがパスするまで繰り返します。
ゲームの終了条件は規程ラウンド数ではなく、以下の3つの条件すべてを満たす必要があります。3つの条件が満たされていれば終了処理に進みます。
- 酸素マーカーが最大まで達する。
- 気温マーカーが最大まで達する。
- 海タイルが9枚すべて配置されている。
この3つが満たされるとゲーム終了です。
アワード、マイルストーン、緑タイル、街タイル、カードのVPを合計し、もっともVPが多いプレイヤーの勝利です。
多種多様なカードを使って火星開発
カードが200種類以上あるので、最初は手札を確認するだけでもかなり時間がかかります。初期手札が10枚あり、さらに毎ラウンド4枚ドローするので、相当な枚数のカード効果を読むことになります。
ヴァリアントでは毎ラウンドその4枚をドラフトするので、さらに時間がかかります。
今回は4人全員が初プレイでしたが、すべてのカードを使いました。(カードの中には経験者向けのカードが含まれています)また、通常ルールでは初期に渡される会社カードは2枚のうちから1枚を選ぶのですが、できればどんなカードがあるか見たいということだったので3枚のうちから1枚を選ぶことにしました。
枚数から分かる通り、カードゲーム要素が強いです。それにも関わらず分かりづらいアイコンがあり、ゲームの進行を妨げます。
そして細かい処理が多いのですが、(たとえば海タイルに接するようにタイルを置くと海タイル1枚ごとに2金を得る、都市タイルはゲーム終了時に隣接する緑タイル1枚につき1VPになる、緑化や気温上昇を行うとTRトラックが上昇するなど)、ゲームボードに記載がないため、つい忘れがちです。
もう少しゲームボードに情報を入れるか、せめてサマリーがないとすべてのルールを把握するのはかなり大変です。最近のゲームでは行えるアクションがゲームボードや個人ボードに描かれていることが多いので、改めてよく考えて作られているなと実感します。
もちろん慣れてしまえばいいだけのことなのですが、初回はかなり手こずります。
今回はルール説明から始まりゲーム終了まで4時間ほどかかりました。カードが把握できればもっと時間は短縮されるでしょうが、200種類以上あるのでかなり回数をこなさないとなかなか難しそうです。
ゲーム自体は面白いのですが、いろいろな面で惜しいと感じさせるゲームです。この辺りが改善されればもっと遊びやすくなりますね。テキスト効果バリバリのゲームが好きな人にオススメのゲームです。ただ、カードによって直接個人攻撃があるので、その辺りは好みが分かれそうです。