ウルムの黄金時代は1,500年ごろにドイツにあった帝国都市を舞台としたボードゲームです。プレイヤーは都市の重要人物として、財力と資源を活用し、有力者の力を借りながら歴史に名を残すことを目指します。
ウルムの黄金時代について
個人ボードなどはなく、ゲームボード1枚のみを使用します。特徴的なのは立体的な大聖堂ですが、これは中に何かを入れるとかではなく、上に塔タイルを置くだけのためにあります。
手番では以下の手順を行います。
1.布袋からアクションタイルを1枚引き、3×3の大聖堂エリアに押し込む。
3×3に並んでいるエリアに1枚タイルを押し込み、すでに場にあった1枚が押し出されます。すでに押し出されている列/段は選ぶことができません。
もし押し込めるところがない場合は、大聖堂エリアの周辺のタイルをすべて取り除き、すべて使えるようにリセットします。
2.今押し込んだ列/段のアクションを行う。
今押し込んだ列または段にある3つのタイルのアクションを任意の順番で行います。(押し出されたタイルのアクションは行いません)
3.カードを1枚プレイする。
これはしてもしなくても構いません。
自分の手番の好きなタイミングでプレイできます。
アクションの種類
アクションタイルは5種類あります。
資金アクション(灰)
ストックから1コインを得ます。
除去アクション(白)
大聖堂エリアの任意の1辺を選び、そこに押し出されているタイルすべてを手元に置きます。
カードアクション(茶)
a. 手元にあるアクションタイルを2枚袋に戻し、カードを1枚引きます。
同種のタイルを2枚戻すと2枚引き、そのうちの1枚を手元に、もう1枚を捨てます。
b. カードをプレイします。
カードアクションでは上記のいずれかを行うことができます。もともとのアクションとしてカードのプレイがあるので、カードアクションを行うと一手番で複数枚カードをプレイすることができます。
すべてのカードには使い方が2種類あります。上半分が即時効果で使用したらそのまま捨てます。下半分がゲーム終了時ボーナスで使用したら手元に置いておきます。
河川アクション(青)
ボード上にある河船駒を次のスペースに進めます。他のプレイヤーの駒がある場合は、それを飛び越します。
封印アクション(橙)
2コインを支払い、自分の封印1枚を河船駒がある北側か南側のエリアに配置します。
その際、エリアに応じた恩恵を得ます。
アクションを行ったならば手番終了で、次のプレイヤーに布袋を渡します。
これを10ラウンド行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
基本はシンプルだが考えるべきことは多い
大まかなルールはこれだけなのですが、ここからさらに細かい説明が必要になります。まず封印を置けるエリアが8エリアあり、それぞれに恩恵があります。
そして、その中の誓いの家区画には子孫タイルを置くのですが、これが8種類あります。ゲームではその中の4つをランダムで使用します。
さらにカードが33枚あるので、その説明も必要です。
また、このアクションをしたとき、こうしていると得点が入る、この場合はウルムのスズメが手に入るなど、細かい処理もあります。(ウルムのスズメタイルは袋から引いたタイルとボード上の船積み埠頭にあるタイルを交換できます。ゲーム終了時に1枚1点になります)
そして、熟練プレイヤー向けの選択ルールとして塔タイルがあります。
塔タイルは、いわゆるそのラウンドに起こるイベントで、封印のコストが高くなったり安くなったり、お金やタイルを捨てないと失点になったりで、ゲーム展開に大きな影響を与えます。これも12種類あり、ゲームでは10枚を使用します。
今回は4人全員が初プレイでしたが、塔タイルを入れて遊びました。
まずルール説明に30分ほど、プレイ時間は1時間45分くらいでした。
ゲームとしてはかなりクラシカルな雰囲気です。どのアクションを選ぶべきか選択肢が多いですし、船の進め方や、封印の配置でプレイヤー間の駆け引きも強いです。
また、塔タイルが12種類中10種類、子孫タイルが8種類中4種類使用するため、遊ぶたびに違う展開が期待できます。この辺りは最近のゲームっぽいですね。
決して派手なゲームではありませんが、しっかりボードゲームを遊んだ感触が残る佳作です。塔タイルがあるかどうかでかなり展開が変わると思うので、その辺は好みに合わせてといった感じです。バトルラインでいう戦術カードがアリかナシかくらい違います。
ゲーム内容とは関係ないですが「封印アクション」という言葉は、どうも悪いものを閉じ込めるような印象であまりしっくりきませんでした。それから説明書の河川アクションのタイルが「青緑色」となっているのですが、青緑ってこんな色でしたっけ??(記事中の写真を参照)