「ブルームーン」は、もともと2004年に発売されたゲームです。それから拡張のような形で販売されていたものを、ひとつのパッケージにまとめ、なおかつ日本語化したものが「ブルームーン:レジェンド」です。
わたし自身、タイトルと内容は何となく知っていたものの、実際に遊んでみたことはなく、今回が初プレイです。
TCGとの大きな違い
ブルームーンは、2人用のカードゲームです。
現在、日本でカードゲームというと、その多くがトレーディングカードゲーム(TCG)と呼ばれるものです。
TCGは自分の好みのデッキを組み立てるためには、いくつも追加パックを買わなければなりません。そのため、本気でやろうとすると、相当なお金がかかります。
しかし、ブルームーンではそのような必要はありません。
ブルームーンではあらかじめいくつかのデッキが用意されています。
もちろん、そのまま遊ぶこともできますが、デッキ構築要素もあります。
ひとつのデッキには同じカードを入れることができないので、追加パックなどは必要ありませんが、お互いにデッキを作ることを追求するならば、それぞれ1箱ずつ買う必要があります。
わたしは、TCGの元祖ともいえるマジック・ザ・ギャザリングをプレイしたことがあります。
さらに最近の作品だと、オンライン専用のHearthStoneなども遊びました。
それらのカードゲームとの大きな違いは、何といってもマナのような概念がないということです。
通常のTCGでは、カードを出すためにはコストが必要となります。
そのため、いきなり強力なカードを出すということができません。
徐々にコストをためていき、段々と強いカードが出せるようになっていきます。
しかし、ブルームーンでは、そのような概念がないため、初手でいきなり一番強力なキャラクターを出すということも可能です。
ゲームの大まかな流れ
このゲームの目的は、相手よりも大きな攻撃値をそろえ、ドラゴンを自陣営に引き寄せることです。
相手を倒すことが目的ではありません。
カードには、キャラクター、ブースター、サポート、リーダーシップといった種類があります。
キャラクターというのが、一般的なクリーチャーやモンスターに当たるものです。
ブースターは装備のような感じでしょうか。
サポートは場に設置し、敵味方に効果を及ぼします。
リーダーシップは自分や相手に効果がある魔法のような感じです。
まず、どちらかが戦闘エリアにキャラクターを配置します。
ちなみに戦いに入る最初の手番には、ブースターやサポートを使えません。
忘れがちなルールなので注意が必要です。(自分たちも最初は気づきませんでした)
それからカードを補給して、相手の手番となります。
相手は、さまざまなカードを駆使しして、現在の相手の攻撃値以上を配置する必要があります。
もし、ここで相手以上の攻撃値が用意できなかったり、または配置すべきキャラクターカードがない場合は、戦いから撤退しなければなりません。
相手の攻撃値以上が配置できれば、またここで手番が交代です。
今度はもう一方が同じように相手の攻撃値以上を用意する必要があります。
キャラクターは毎回配置する必要があるので、いかに高い攻撃値を維持し続けることができるかというのが重要です。
そのターンでかなり高い攻撃値を出したとしても、それをもし相手に耐えられた場合、次のターンでもまた同様の攻撃値を用意する必要がでてきます。
敵が撤退した場合、ドラゴンフェイズとなり、3匹いるうちの1匹(場合によっては2匹)のドラゴンを自陣に引き入れます。
ドラゴンは初めはゲームボードにいます。
もし、相手陣営にドラゴンが引き入れられていれば、まずゲームボードに呼び寄せ、さらに次の勝利で、自陣営まで呼び寄せることが可能です。
以上を繰り返し、4匹目のドラゴン(仮想)を引き寄せることができるか、どちらかのプレイヤーの山札と手札が切れた時にゲーム終了となります。
ちなみに山札手札が切れた場合は、より多くのドラゴンを自陣に引き入れている方が勝ちです。
実際に遊んでみて
2人ともが初めてのプレイとなるため、さまざまなシーンでつまづきました。
そのたびにルールを確認し、「あれ、さっきの間違ってた」ということも度々ありました。
今日は幸いにも(といっていいのかどうか……)時間が合うのが2人だけだったので、ずっとこれを遊んでいました。(6時間くらい)
遊んでいる途中で、「あー、自分もこれ買いますよ。いくらですか?」と聞かれたので、間違いなく好評でした。そもそも6時間も同じゲームをしている時点でつまらないわけありませんね。
説明書通りに、最初はヴァルカとホークスのデッキ。
それを何度か繰り返してルールを確認し、説明書通りの順番でひとつひとつデッキを増やしていき、試してみました。
ただ、最後に加わるブカのデッキだけは、加わるルールが多くちょっと面倒かなと思ったので、未使用です。
デッキは基本的には30枚で構成されており、それが9種族分あります。
ちなみに種族のデッキには他の種族のカードも何枚か入っています。
種族ごとにかなりはっきりした特徴があるため、戦略も変わってきます。
種族独自の効果もいろいろとあり、まずそれを把握するためにも、一通り全部のデッキを遊んでみることをお勧めします。
今日一番の疑問点
プレイするたびに何度も「ん?」と思うシーンがあったのですが、特に悩んだのがシールドアイコンの効果です。
アクティブなカードの攻撃値の隣りに描かれたシールドアイコンにより、
手番プレイヤーは相手の攻撃値の合計を無視できる。
最初に思ったのは、
「シールドで数字あるやつ出せば絶対勝てるじゃん」
ということです。
たとえば、自分のキャラクターが炎2の攻撃値でシールドアイコンを持っていたとします。
それに対し、相手がどんなキャラクターを出したとしても、攻撃値を無視するため、絶対に勝てると考えたのです。いくら数字が高くても無視されるわけですから、どうやったってシールドに勝てるわけがありません。
しかし、もちろんこの考えは正しくなく、あくまで無視できるのは自分の手番のときだけというのが正解のようです。
つまり、シールドを出せば勝てるというわけではなく、シールドを持っていれば相手の攻撃値以上でなくても出すことができるということになります。
たとえば、相手が大地5の攻撃値の場合、交戦するには、こちらも大地5以上の攻撃値を出さなければなりません。
しかし、シールドがあれば、それを無視して、大地0などを出すことができるということです。
すると今度、相手の手番では、この大地0以上を出せばいいということになりますので、必要な攻撃値が下がることになります。
どうやらシールドはこのような使い方をするようです。
まだまだできることが多い
デッキ構築や、ドラフトバリアントなどを考えると、まだまだかなり遊べそうなのは間違いありません。
実際のところ、ボードはなくてもプレイにはほぼ支障がない(何かしらドラゴンの代わりになるトークンなどがあればいい)ので、1箱あれば、同時に何組も遊ぶことが可能です。
TCGの経験があれば、きっと楽しめるはずです。
ちなみに、記録までに今回使用したデッキと回数を。
- ヴァルカ×3
- ホークス×1
- ミミックス×2
- フリット×2
- キンド×2
- テラ×2
- ピラー×0
- アクア×1
- ブカ×0
今回使ってみて、もっとも使いこなせなかったのがアクアです。
中盤あたりから「あ、これ全然無理だ」と感じていました。
約15回やってみた感想としては、ドラゴンを引き寄せて勝つよりも、手札・山札が切れて終了するパターンが多かった気がします。
ただし、これも終わってから考えてみると、ドラゴンを2匹引き寄せる条件を勘違いしていたのが関係あるかもしれません。
戦闘エリアとサポートエリアに合計で6枚以上のカードがあれば、1匹ではなく、2匹を引き寄せることができます。わたしは、この6枚をすべてアクティブなカードだと勘違いしていました。
とりあえず、もう少し基本デッキを回してみてから、デッキ構築をしてみたいと思います。