アグリコラ:ファミリーバージョンはさまざまなバージョンが出ているボードゲーム、アグリコラを簡略化したものです。元のアグリコラとアグリコラ:リバイズドエディションはそこまで違いがありませんでしたが、ファミリーバージョンはさまざまな違いがあります。
アグリコラ:ファミリーバージョンについて
従来のアグリコラと異なる点は以下の通りです。
- カード(小さい進歩、大きい進歩、職業)がない。
- 個人ボードがない。
- 石と野菜がない。
- ラウンドで増えるアクションが固定。
- 何個で何点という計算ではなく、持っている個数がそのまま点数に。
- 柵がなくカヴェルナのようにあらかじめ囲われた牧場がタイルになっている。
主な変更点はこんな感じなのですが、これだけでもかなり従来のアグリコラと違うことが分かります。
大元のシステムはアグリコラなので、ワーカーを配置してアクションを行ったり、部屋を増やしてから家族を増やしたり、収穫フェイズがあったりというところは同じです。
未使用スペースや持っていないものに対する減点がなくなったので、どれかのカテゴリーに特化した戦略が可能になりました。アグリコラと違い何個持っていても最大4点ではなく、所有数がそのまま得点になるので、動物ばかりを増やして畑や小麦を無視するといったことも可能です。
本当にファミリー向け?
要素が削られて、得点計算がシンプルになったので、確かにファミリー向けといえばファミリー向けなのですが、カードによるランダム要素がなくなった分、よりシリアスな争いになったような気もします。ラウンドで増えていくアクションも固定なので、ある程度、定石が固まってくるのではないでしょうか。
今回は4人全員が初プレイで遊んでみたのですが、4番手がなかなか大変でした。手番順によるハンデはスタートプレイヤーだけが食料2、他が全員食料3なので、単純に4番手が1番不利になります。木材とレンガが取れなそうな状況だったので、畑中心のプレイでやってみました。
結果、上手いこと小麦に関するタイル(従来の大きい進歩のようなもの)を取ることができたため、勝負にはなったのですが、一切牧場は作らないという割り切った戦いになりました。
アグリコラ:牧場の仲間たち(いわゆるフタリコラ)は、拡張により建物タイルが変わったので展開が多様になったのですが、こちらのファミリーバージョンは今のところ建物タイルが固定のため、似たような展開が増えてきそうです。
ある程度このアグリコラ:ファミリーバージョンで慣れたプレイヤーはそのままリバイズドエディションに移行してもいいかもしれませんね。
アグリコラの導入としてはいいですが、これまでのアグリコラを何度も遊んでいる人だと、そこまで繰り返し遊ぶようなゲームではないかなぁ。