アルナックの失われし遺跡は、考古学者の一団として、新たな場所を発見したり、研究をしたり、島の守護者を撃退したりする1~4人用のゲームです。デッキ構築要素とワーカープレイスメントが組み合わさった中量級ゲームです。
アルナックの失われし遺跡について
ゲームボードは両面仕様になっており、ルールが若干変わります。(裏面の蛇の寺院では特別ルールが加わります)タイルやデッキ、トークンを置いてセットアップを行います。
各プレイヤーは個人ボードと初期デッキ、初期リソースを受け取ります。初期デッキは6枚で、全員同じ構成です。
ゲームは全5ラウンドです。
各ラウンドは全員がパスするまで時計回りにアクションを実行していきます。
ラウンドの流れ
カードを引く
プレイヤーは手札が5枚になるようにデッキから補充します。
アクションの実行
スタートプレイヤーから順番にメインアクション1回と好きなだけフリーアクションを行います。
次のラウンドの準備
プレイエリアにあるカードをすべてシャッフルして、デッキの下に戻します。
スタートプレイヤーマーカーを左隣に渡します。
月の杖の移動
ゲームボード上にある月の杖を移動させます。月の杖はラウンドマーカーを兼ねています。
アクションの種類
手番では以下の7つのメインアクションを1回行います。雷のマークがついたフリーアクションは好きな回数行えます。
場所の発掘
移動コストを支払い、ワーカーを配置し、アクションを実行します。
新たな場所の発見
発見コストと移動コストを支払い、新たな場所タイルを配置します。タイルに書かれたアクションを実行した後、守護者タイルを置きます。
守護者はただちに影響を与えるのではなく、ワーカーを回収するときに恐怖カードを1枚引かせます。
守護者の撃退
守護者タイルがある場所にワーカーがいる必要があります。守護者タイルに書かれたコストを支払い、撃退します。その後、守護者タイルを獲得します。
守護者タイルには使い捨ての特殊効果がついており、任意のタイミングで使うことができます。また、効果を使っても使わなくても5点になります。
カードの購入
アイテムカードはお金で、遺物カードは方位磁針で支払います。
アイテムカードは購入したらデッキの下にいきますが、遺物カードはプレイエリアに移動して、ただちに効果を発動させます。
カードのプレイ
手札にあるカードをプレイして、その効果を実行します。
研究
コストを支払い、研究トラックを進めます。研究トラックを進めると、さまざまな恩恵があり、ゲーム終了時、進み具合によって得点が入ります。
パス
ハードパスのため、1度パスを宣言したら、そのラウンドではもうアクションが行えません。
ゲームの終了
5ラウンドが終わるとゲーム終了です。
最終得点計算を行い、もっとも得点が高いプレイヤーの勝利です。
デッキ構築+ワーカープレイスメント
デッキから5枚ドローして、それを使ってアクションを行っていくデッキ構築+ワーカープレイスメントです。
一般的なデッキ構築との大きな違いは捨札がないことです。
アルナックの失われし遺跡では使ったカードはプレイエリアに置かれ、ラウンド終了時にすべてシャッフルされてデッキの下に入ります。
新たに購入したカードもデッキの下に行くため、デッキは「残ったカード⇒獲得したカード⇒前のラウンドで使ったカード」という順番になります。そのため、獲得したカードは次ラウンド以降ですぐに使えるようになっています。
ワーカーとなる考古学者は2つ固定です。
アクションスペースは最初は5箇所しかありませんが、新たな場所を発見する度に増えていきます。
今回は3人で遊び、ルール説明からゲーム終了まで2時間半ほどでした。(ちなみに到着したばかりだったので、タイル抜きから行っています)
ワーカーが2個固定のため、序盤は早いのですが、ゲームが進むほどできることが増えていきます。
カードには2種類の使い方があります。
そこに書かれた効果を使うか、移動コストとして使うかです。カードの左上には船や飛行機のアイコンが描かれており、ワーカーを配置する際の移動コストとして使います。これがちょっと独特なため、うっかりカードを使い切ってしまうと、移動コストが残っていないといったことも起こりえます。
新たな場所を発見したり、研究トラックを進めたり、守護者を倒したり、助手を雇ったりと、できることは多いですが、複雑な処理がないためプレイしやすいです。ほとんどの効果はアイコンで理解可能ですが、いくつかテキスト効果のカードもあります。
ちょっと気になったのが終盤です。
最終ラウンドでワーカーを使い切ってしまうと、あとはただただカードを購入するだけになってしまいます。遺物カードは効果を発動させるので、まだ意味があるのですが、アイテムカードはデッキ下に行くため買っても効果は発動しません。ただし得点にはなるため、単純にコスパがいいカードを引けた方が有利になってしまいます。
カードの得点はそこまで高くはないのですが、最後の最後に、ただただお互いにカードを買い続けて終わりというのはエンディングとしてどうなんだろうと引っかかりました。
ゲーム全体として見ると、よくまとまっていて、万人にウケそうな仕上がりです。トークンのデザインも凝っており、石版や矢じりなどは他ではなかなか見ない形状になっています。
とりあえずボードの裏面がどんな感じなのかも試してみたいです。また、ソロルールも用意されているので、そちらも気になるところです。
タイトル | Lost Ruins of Arnak |
---|---|
発行年 | 2020年 |
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 30~120分 |
デザイナー | Elwen, Mín |
BGGリンク | Lost Ruins of Arnak | BGG |