セスプールはシンジケートのボスとして、ドラッグを製造し、テリトリーを広げていく、2~5人用のゲームです。他のプレイヤーと交渉を行い、時には裏切ってより多くのお金を集めることを目指します。
セスプールについて
セスプールには、ハスラー・モードとドラッグロード・モードの2種類のルールが用意されています。ハスラーモードではドラッグの製造と販売だけを、ドラッグロード・モードでは、それに加えて街の領有や抗争も行います。
ここではメインとなるドラッグロード・モードについて紹介します。
プレイ人数に応じてタイルを組み合わせ、マップを作ります。タイルは裏面になっており、そこに入るまで中身が分からないようになっています。マップを作ったら、そこに各プレイヤーのホームタイルを隣接させます。
ドラッグボード、初期資金、初期構成員を受け取ったゲーム開始です。
ゲームは6つのフェイズに分かれています。
フェイズ1 購入
スタートプレイヤーから順番に原料を購入したり、構成員を雇ったりします。
フェイズ1終了後に、残った原料の数によってレアドラッグが決定します。
フェイズ2 派遣
スタートプレイヤーから順番に、マップ上に構成員を配置していきます。
フェイズ3 抗争
同じタイルに複数勢力の構成員がいる場合、抗争が起こります。
フェイズ4 製造
ドラッグボードを使い、ドラッグを製造します。全員がプロットしたら、一斉公開します。この際、リークがあると製造できないドラッグが出てきます。
フェイズ5 イベント
イベントのカードの指示に従います。
フェイズ6 精算
ドラッグによる収入を得て、構成員に報酬を支払います。
ゲームの終了
ラウンドを繰り返して、以下のいずれかの条件を満たすとゲーム終了です。
- すべてのタイルに何かしらのトークンが置かれている。
- イベントカードの山札がない。
- 破産していないプレイヤーが1人以下である。
この条件を満たしたら、最終精算を行い、もっとも所持金の多いプレイヤーの勝利です。
ドラッグ・抗争・交渉・裏切り
細かい処理が多いので、初めは戸惑う部分もありますが、慣れてくるとやることはそこまで複雑ではありません。
人とかぶらないようにドラッグを製造して、構成員を派遣して街の領有権を広げていくのが基本です。
原料は3種類あり、そのうち2つを選んでドラッグを製造します。そのため、全6種類のドラッグが存在します。名前だけでなく、どういったドラッグなのかという説明まであるのが凝ってますね。
今回は5人で遊びました。経験者が1人いたので、その方にルール説明をしてもらいました。思った以上に長引き、4時間近くやっていました。
面白いと思ったのがロンダリングです。
ドラッグを製造すると、廃棄原料が残ります。これを持ったままだとイベントで警察に逮捕されてしまいます。そこで原料洗浄(ロンダリング)をする訳ですが、これは1人ではできません。必ず他のプレイヤーに渡さなければならないので、絶対に誰かと協力する必要があります。
それにより自然と共闘体制ができあがったり、有利になりそうなプレイヤーを省いたりと、さまざまな展開が生まれてきます。
ただし、ゲームをする上での難点もいくつかあります。
その1つが脱落です。所持金がなくなったプレイヤーはゲームから脱落してしまいます。場合によっては1ラウンド、2ラウンドで脱落してしまう可能性もあるため、そこからずっと勝敗にはからめなくなります。(一応できることはあります)
また、原料のカウントが少し面倒です。
1番買われていない原料を使ったものがレアドラッグになるのですが、これはその都度枚数を数える必要があります。一応、10枚ずつ区切られてはいるのですが、6枚なのか7枚なのかはパッと見ては分からず、結局いちいち数えなくてはなりません。
それから運要素も強めです。
構成員は大きく分けてルーキーとプロフェッショナルの2種類があるのですが、ルーキーはプロフェッショナルに100%負けます。そのため、プロフェッショナルを引けないプレイヤーは領地を広げることができなくなります。
コンポーネントはとても凝っていて、ゲーム全体の雰囲気はとてもいいのですが、運に依るところが少し強い印象でした。持っているものによっては交渉にすら参加できなくなるのが、なかなか厳しいです。