「クックドゥードゥルシミュレーター」は、2~4人用のワーカープレイスメントです。プレイヤーは養鶏場の経営者としてニワトリを育て、レストランなどに届けます。1年間(12ラウンド)行い、もっとも勝利点が多いプレイヤーが「ニワトリキング」の称号を獲得します。
クックドゥードゥルシミュレーターについて
各プレイヤーは個人ボードを受け取ります。
個人ボードではタマゴ、ヒヨコ、ニワトリの3つのリソースを管理します。また、ゲーム中に改築のアクションを行うことで、リソースの上限数を増やすことができます。
メインボードを広げ、イベントカードを前半(1~6月)と後半(7~12月)に分けてシャッフルし、ボードのそばに山札として置いておきます。
メインボードには地図が描かれており、ゲーム中にコマを移動させます。マスによってはタマゴやお金がもらえるところもあります。
ゲームは全12ラウンドで、各ラウンドは以下のフェイズで構成されます。
- イベントフェイズ
- アクションフェイズ
- ラウンドの終了
ラウンドの流れ
1.イベントフェイズ
ラウンド開始時に、イベントカードを1枚公開します。
イベントには、即時発動するものと、ラウンド終了時に発動するものがあります。1~6ラウンドでは赤、7~12ラウンドでは青のイベントカードを使用します。
2.アクションフェイズ
スタートプレイヤーから時計回りに手番を行います。
手番では自分のワーカーを配置して、アクションを実行します。いくつワーカーが必要かはアクションによって異なります。
アクションは以下の通りです。
- 注文カード獲得 or 移動
- 孵化 or 産卵
- 改築・雇用
- 小屋清掃
- 買い出し
- 出稼ぎ
4人プレイ時は「タマゴ拾い」のアクションが加わります。
3.ラウンドの終了
ラウンド終了時の処理を行います。
ニワトリがタマゴを産んだり、タマゴからヒヨコがかえったり、ヒヨコがニワトリになったりします。寿命を迎えてしまったものはボードから取り除かれます。
3・6・9・12ラウンド終了時は食糧供給があります。ワーカー分だけの食糧を支払い、食糧が不足している場合、ニワトリ・ヒヨコ・タマゴで代用します。それでも払えない、または払いたくない場合には、足りない食糧1につき、マイナス3点のペナルティを受けます。
ゲームの終了
12ラウンドが終わるとゲーム終了です。
最終得点計算を行い、もっとも勝利点が多いプレイヤーがゲームに勝利します。
養鶏場運営ワーカープレイスメント
リソースの処理が独特ですが、大枠はオーソドックスなワーカープレイスメントです。アクションスペースはゲーム開始時にすべて存在し、手札となるカードなどもないため、運要素は全員に影響を与えるイベントだけです。
今回は4人で遊び、ルール説明からプレイ終了まで2時間半ほどでした。
大きな特徴の1つが、同じアクションでもワーカーの数によって効果が異なるということです。
たとえば、「買い出し」では食糧やエサが得られるのですが、1ワーカーだと1個、2ワーカーだと3個といった感じに強弱がついています。ただし3ワーカーと4ワーカーは同じ効果のため、早い者勝ちです。
もう1つがリソースの扱いです。
リソースを管理するスペースは3つのステージに分かれています。ラウンド終了時にリソースを一段階進めるのですが、この際にタマゴがヒヨコになったり、ヒヨコがニワトリになったりします。3つのステージを過ぎてしまったものは、すべて捨てなければなりません。
それぞれのリソースには上限値が設定されており、ゲーム中に「改築」のアクションを行うことで、上限値を増やすことができます。
改築の際、個人ボードに置かれていたコマをボーナスマスに置くことで、リソースを得たり、勝利点を得たりすることができます。
「雇用」のアクションでワーカーを増やした場合も、そこに置かれていたコマをボーナスマスに置きます。ちなみにワーカーは最初は4つですが、最高で7つまで増やせます。
ゲームの主な流れは注文の達成です。
注文カードには必要なリソースと届けるべき場所が描かれています。そのリソースを集め、送り先までコマを移動させれば注文達成で勝利点とお金を得ます。
個人ボードでリソースを上手く管理しつつ、注文カードに描かれた場所まで運ぶことがゲームの主な流れです。
ゲーム開始時、お金がまったくないため「本当に大丈夫なのか……」と思いましたが、注文を達成することでどんどんお金が入るようになるため「改築」や「雇用」も普通にできるようになりました。
ゲーム中に気になったのはイベント効果の大きさです。今回はkickstarter特典のイベントが入っていたこともあり、ほぼマイナスな効果ばかりでした。中には計算を大きく狂わせるような効果もあるため、ちょっと気になりました。
それから後半になると、お金が結構入るため、1金だけでなく、2金や3金などもあると便利かなと思います。
タマゴがヒヨコに、ヒヨコがニワトリにといった要素が上手く活かされており、アクションもわかりやすいものばかりなので、ワーカープレイスメントの経験があればスムーズにプレイできます。
イベント以外のテキスト効果もなく、非公開情報などもないため、盤面だけに集中することができます。
ほのぼのした見た目の割に、なかなかシビアなプレイングが要求されます。ワーカープレイスメントが好きな人におすすめのゲームです。
タイトル | Cook-a-doodle Simulator |
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発行年 | 2023年 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 60~120分 |
デザイナー | 森 空也 |
BGGリンク | – |