書評

ゾンビサバイバルRPG ダイス・オブ・ザ・デッド(富士見書房)

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「ダイス・オブ・ザ・デッド」はゾンビから生き残ることを目的としたTRPGです。1冊の中にリプレイとルールが掲載されているので、ダイスと筆記用具、シートのコピーがあれば遊ぶことができます。

ダイス・オブ・ザ・デッドの背景

ダイス・オブ・ザ・デッドのキャラクターはハーフゾンビです。ゾンビに感染したものの、人間の意識を保っており、老化や空腹とは無縁の存在です。人間よりも強力な力を持っていますが、多数のゾンビをなぎ払えるほどの力はありません。

舞台は東京です。

感染者が出た東京は、被害の拡大を防ぐため、グレートウォールという巨大な壁に囲まれています。プレイヤーはその壁の中で生き残りを目指します。

特徴的なシステム

他のTPRGとの大きな違いは、ダイスドラフトというシステムです。

通常、TRPGでは何かの判定の際にダイスを振ります。その数値によって成功か失敗かの判定を行います。

しかし、ダイス・オブ・ザ・デッドでは、ターン開始時に人数×3個のダイスを振り、それを手番プレイヤーから順番に取っていきます。全員がダイスを3個ずつ持ったならば、そこからアクションを実行していきます。そのため、該当する目のダイスがあれば必ず行動は成功します。ダイスの目は能力などで変えることができます。

ダイスはGM(ゲームマスター)も取得するため、どのダイスを優先するかが悩ましいです。

プレイヤーはハーフゾンビのため、いつゾンビになってしまうか分かりません。感染の判定は秘密裏に行い、ゾンビになってしまったかどうかは本人にしか分かりません。ゾンビ化してしまえば、他のプレイヤーを攻撃することもあります。

そのため、「ゾンビ化してるのかも?」と思ったら、みんなで投票して追放することができます。この辺りは正体隠匿ゲームっぽいです。

一読してみて

一通り読んでみたのですが、しっかりとした設定があります。存在しているコミュニティやそのリーダー、思想や特徴なども掲載しており、それらを読んでいるだけでいろいろなイメージが湧きます。

人間もハーフゾンビも分け隔て無く救おうとするコミュニティ、元新興宗教のカルト、暴走族の集まり、移動武器屋、マッドサイエンティストの集団などなど、13のコミュニティが紹介されています。

また、ダイス・オブ・ザ・デッドではシナリオクラフトといって、一定の手順に従うことで簡単なシナリオを作ることができます。これを利用すればこれまでにゲームマスターを経験したことがない人でもシナリオが作れそうです。

公式サイトではキャラクターシートやシナリオクラフトシートがダウンロードできます。
⇒「ダイス・オブ・ザ・デッド ダウンロードページ

ABOUT ME
ゴクラクテン
宮城県石巻市在住。 ボードゲームが好きで平日夜や週末に遊んでいます。 たまにオープン会に行ったり、ボードゲームカフェで遊んだりもしています。