フレスコは大聖堂の天井にあるフレスコ画の修復を行う2~4人用のゲームです。何時に起きるかでアクションの手番順が決まるのですが、早起きすると徒弟の機嫌が悪くなってしまいます。徒弟の機嫌を取るために劇場に行って芝居を見せるという変わった要素があります。
フレスコについて
各プレイヤーは衝立2つとアクションシート、徒弟コマ、お金、顔料を受け取ります。スクリーン小はアクションシートを、スクリーン大は顔料やお金を隠すために使用します。
ゲームは終了条件を満たすまでラウンドを繰り返します。
ラウンドは2つのフェイズに分かれています。
フェイズ1
勝利ポイントがもっとも少ないプレイヤーから行います。起床時間のマスにコマを配置します。
起床時間が早いと先にアクションできますが、タイルの価格が高く、徒弟の機嫌が悪くなります。起床時間が遅いとアクションは後で行いますが、タイルの価格が安く、徒弟の機嫌が良くなります。
また機嫌の度合いによって、そのラウンドで使える追加の徒弟コマがもらえたり、使用できる徒弟コマが1つ減ったりします。
フェイズ2
スクリーンの中で、アクションシート上に徒弟を配置します。
アクションは5種類あり、それぞれ3つまで徒弟を置くことができます。
全員が配置したら一斉に公開して、左のアクションから解決していきます。
- 市場:顔料を買う
- 大聖堂:フレスコ画、祭壇を修復する
- アトリエ:肖像画を描く
- 作業所:顔料を調合する
- 劇場:自分と徒弟の機嫌を良くする
アクションの順番は起床時間順です。
まず市場アクションを起床時間順に全員が行い、次に大聖堂アクションを同様に行います。同じように劇場までアクションを行います。
ラウンド終了処理を行い、収入を得てから次のラウンドを始めます。
ゲームの終了
ラウンド開始時に残りのフレスコタイルが残り6枚以下になっていると、そのラウンドでゲームが終了します。
すべてのプレイヤーはアクションシートを裏返します。裏のアクションシートは劇場の代わりに大聖堂になっており、修復が2度行えるようになっています。
最終ラウンドは収入がありません。
最終得点計算を行い、もっとも得点が高いプレイヤーの勝利です。
徒弟の機嫌をとりながらフレスコ画を修復する
大まかな流れはタイル修復に必要な顔料を集めるセットコレクションです。顔料は市場から買うのですが、そのためにお金が必要になるため、アトリエで肖像画を描きます。
特徴はやはり起床時間で、毎ラウンド何時に起きるかが悩ましいです。それぞれに一長一短があるため、「このラウンドはゆっくりでいいか」「あのタイルが欲しいから早起きしよう」と頭を悩ませます。
もう1つの特徴が得点トラックで、フレスコでは同点になりません。置こうとしているマスに他のプレイヤーがいる場合、1つ前か1つ後ろのマスを選ぶことができます。
「得点が増えるんだから、そりゃ前に置くでしょ」と思いがちですが、起床時間の選択は得点が低い順のため、先に選びたい場合は後ろに置くことになります。この選択もなかなか独特です。
また、フレスコにはあらかじめ拡張ルールがいくつか入っています。拡張ルールを入れると特殊効果が得られる肖像画が登場したり、顔料の種類が増えたりとゲームの展開が多様になります。
今回は「拡張ルール1:肖像画」を入れて3人で遊んでみました。準備とルール説明に40分ほど、プレイには70分ほどかかりました。
2人は初プレイで、わたしは日本語版が出る前に遊んだことがあります。拡張が入るとアトリエが人気アクションになるので、ちょっとプレイ感が変わりますね。
大司教ボーナス(大司教コマ周辺のタイルを修復すると追加点)を得るときに追加1点の肖像画が取れたので、とにかくコストが軽めの肖像画をどんどん修復していくことにしました。ただ、他のプレイヤーが1金で大司教を好きな場所に移動できる肖像画を取ったため、なかなかボーナスが取れなくなってしまいます。
結果、大司教を自由に移動できるプレイヤーが勝利しました。自分にメリットがあるだけでなく、他のプレイヤーの妨害にもなるため、なかなか強力な効果ですね。
ややこしい処理もなく、やるべきこともはっきりしているため、初回からでも遊びやすいです。他のプレイヤーとのインタラクションもしっかりあるので、60分~90分で複雑すぎないボードゲームが遊びたいという人にオススメです。
タイトル | Fresco |
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発行年 | 2010年 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 60分 |
デザイナー | Wolfgang Panning, Marco Ruskowski, Marcel Süßelbeck |