昨年末に遊んだいろいろなゲームの感想のまとめです。
枯山水
第1回東京ドイツゲーム賞の大賞を受賞し、製品化されたゲームです。
コンポーネントの石が、すべて異なり、その独特な雰囲気から、普段ボードゲームを遊ばない人にも話題となっています。
石庭のタイルを並べ、そこに石を配置していくことで、自分の庭を完成させていきます。
その際に、相手にタイルを譲ったり、相手のタイルを強奪したりということが可能です。
並べられたタイルの模様や、石の配置場所によって得点が決まります。
ゲームのルール自体はシンプルなのですが、得点計算がかなり多岐にわたるため、初回はちょっと分かりづらいです。
自分の庭がどんどん完成していくのが目で楽しめるので、あまりボードゲームを遊ばない人にもウケるのではないでしょうか。
ただし、値段が8,000円以上と高額なので、興味がない人が購入するにはハードルが高いです。
コンポーネントを考えると仕方が無いともいえる値段ではあるのですが。
ヴィティカルチャー
ワイン製造業者となり、庭園を拡大したり、ワインを作って出荷したりするゲームです。
ラウンドが春夏秋冬に分かれており、それぞれで出来ることが異なります。
大まかにいうと、
春:手番順を決める。遅い順番を選ぶほど、いいものがもらえる。
夏:夏のアクションを行う(主に庭園の整備)
秋:夏か冬の訪問者カードを引く。
冬:冬のアクションを行う(主にワインの作成や出荷)
といった感じです。
誰かが目標点数に達すると終了トリガーが引かれ、そのターンで終了となります。
まず目を惹かれるのが、コンポーネントのきれいさです。
個人ボードが庭園となっているのですが、そこに配置するコマの形がすべて異なります。
ほとんどゲームならば、すべてがキューブやディスクといったところでしょう。
ボードのデザインも絵画のような柔らかい色調で、牧歌的な雰囲気があります。
システム的には、オーソドックスなワーカープレイスメントなので、その類いのゲームをしたことがある人ならば、すんなりルールを理解できるはずです。
ゲーム中の大きな要素として、カードの存在があげられます。
さまざまな特殊効果がある訪問者カードや注文カードは、ランダムで引くことになります。
この強弱の差が、なかなか激しいです。
ワインは十分にあるのに、うまいこと得点が高い注文カードが引けないということもままあり、そこがもどかしいところです。
かなりカードに依る部分が大きいので、そこをどう捉えるかで好みが変わりそうです。
とがった部分はありませんが、安心してワーカープレイスメントを楽しめる作品ですね。
グラスロード
12月発売でまだそんなに時間が経っていませんが、6人ほどにプレイしてもらいました。
すべての人に好評で、自分もいいゲームだなぁと感じています。
ただし、現段階でひとつ引っかかる要素が。
それは「事務所」の効果の強さです。
手元の建物列にある任意の建物タイル1枚をゲームから除外し、任意の基礎資源を1個得る。
これは領主でカードを引き続ければ、好きな資源が毎回3ずつもらえるというのと同意です。
回数制限などもないので、かなりの応用が効きます。
何度かプレイしてみて、これを序盤で建てたプレイヤーは20点以上取ってほぼ勝っています。
もちろん取れば必ず勝てるというレベルのものではありませんが、他の建物と比べても、頭ひとつ抜けて強い気がしています。
もう少し繰り返してみれば、また違った建物の強さが発見できるのでしょうか。