イニシュは各氏族が新しい国での王を目指すゲームです。ドラフトでそのラウンドを行うアクションを決め、マップにフィギュアを配置し、さまざまなテキスト効果を実行しながら、3つの勝利条件のいずれかの達成を目指します。印象的なイラストと独特な形のマップが特徴的です。
イニシュについて
各ラウンドは2つのフェイズに分かれています。
集会フェイズ
首都に領地がある首長がブランになります。ブランは一般的なゲームでいうところのスタートプレイヤーのようなものです。
その後、誰かが勝利条件を満たしているかどうかをチェックします。そして、各領地の首長となっているプレイヤーに対応する地域のカードを渡します。それからトークンをトスして、そのラウンドを右回りで行うか、左周りで行うかを決定します。
次に、季節カードをドラフトします。
ドラフトの仕方はちょっと変わっています。
まず配られたカードから1枚を選びます。それから隣のプレイヤーからカードを受け取り、今度は先ほど残しておいた1枚も含めて2枚選びます。通常のドラフトだと、1枚ずつ選んでいきますが、このゲームの場合、さっき選んだものを渡して、別なものを選ぶことも可能です。同様に今度は残したカードと渡されたカードを合わせてその中から3枚を選びます。
これを繰り返し、ラウンドで使うカードを決定します。
アクションフェイズ
ブランから順番にアクションをしていきます。
アクションは季節カードを使うか、簒奪トークンを獲得するか、パスするかです。移動や配置などはすべてカードで行うため、カードがないとアクションができません。
パスはソフトパスなので、1度パスしたとしても、全員がパスしない限り再び手番が回ってきます。
全員がパスしたらフェイズ終了で、手元に残った季節カードはすべて捨てます。
アクションはマップにコマを配置するもの、他の領地に移動するもの、戦闘するもの、叙事詩カードを引くもの、それらの複合などなど、いろいろなものがあります。
終了条件は3つです。
- 6箇所以上の領地に氏族を配置している。
- 6つ以上の他プレイヤーの氏族をまとめる。
- 自分の領地に6つ以上の聖域がある。
このいずれかの条件を満たした状態で簒奪トークンを持っているとゲームに勝利します。
派手なカード効果とバリバリの直接攻撃
アクションカード(季節カード)は毎ラウンド同じものを使うので、何ラウンドかやるとだいたいどんな効果があるのか把握できます。それ以外に叙事詩カードがあるのですが、これはさまざまな効果があり、引いた人しか分からないので、使用されてから「え?そんなのあり?」となります。
勝利条件を見ても、戦闘はほぼ必至で、直接攻撃が苦手な人にはあまりオススメできません。必然的に「あの人勝ちそうだからみんなで何とかしようぜ」となるので、時間も長引きがちです。
同じ効果ながらデザインが異なるフィギュア、独特な形状のマップタイル、絵画のようなカードイラストと見た目のインパクトは大きいですが、やることにそこまで新鮮さはありません。
ケメトのようなフィギュアを使った殴り合いのゲームが好きな人にオススメです。