ハドリアヌスの長城(Hadrian’s Wall)は1~6人用のゲームです。シート2枚にびっしり書き込むスペースがある上に、プレイヤーボード、カード、トークンまである大ボリュームの紙ペンゲームです。
ハドリアヌスの長城(Hadrian’s Wall)について
各プレイヤーはプレイヤーカード12枚、プレイヤーボード、シート2枚を受け取ります。シート2枚を横に並べ、その上にボードを置きます。プレイヤーカードはシャッフルして、山札として置いておきます。
運命カードをシャッフルして、裏向きの山札として置いておきます。すべての資源と4種類のワーカーはサプライとしてまとめておきます。
ゲームは全6ラウンドです。
各ラウンド終了時には、ピクト人の襲撃があります。
ゲームの流れ
ラウンド開始時の準備
運命カードの山札を1枚めくります。そこに描かれた資源とワーカーを全員が受け取ります。
各プレイヤーは自分のデッキから2枚のカードを引きます。1枚をプレイヤーボードの空いている左端に差し込み、もう1枚をボード脇に置きます。
ボードに差し込んだカードは道カードとなり、ゲーム終了時の得点条件になります。ボード横に置いたカードは展望カードになり、そこに描かれている資源を追加でもらいます。
シート上に収入がある場合は、その分の資源やワーカーを受け取ります。
アクションの実行
手番などはないため、各自が好きなように行います。
シートにはコストが描かれているため、それを支払うことでマスを埋めることができます。マスを埋めることで新たな資源やトークンをもらうことができるため、そのすべてを使い切るまでアクションを行い続けます。
いくつかのマスは前提条件を満たしている必要があります。
また、アクションによっては隣のプレイヤーのカードを参照したり、資源を渡すものもあります。
ラウンド終了時の処理
ワーカーや資源は持ち越せないため、残ったものはすべてサプライに戻します。
その後、ピクト人の襲撃があります。
襲撃の回数は現在のラウンドと難易度によって決まっています。
運命カードをめくり、上部にある「←」「↑」「→」の矢印を参照します。
自分のシートの該当するマスが埋まっており、撃退に成功すれば勇気トラックを埋めます。
失敗した場合は、その分だけ軽蔑トラックを進めます。軽蔑トラックはラウンド中のアクションで挽回することができます。残ってしまった軽蔑は失点になります。
ゲームの終了
6ラウンドが終わるとゲーム終了です。
最終得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
ボリューム満点の紙ペンゲーム
シートを見て分かる通り、できることが膨大にあります。しかも、トークンを支払ってマスを塗りつぶし、またトークンを受け取っての繰り返しのため、他のプレイヤーが何をしているのかはほぼ分かりません。
とにかくひとりでコツコツと塗りつぶして、ピクト人襲撃時に一旦集合するといった感じです。
パッと見、量が多すぎて、何が何だか分からないシートなのですが、説明を聞くとだんだんと理解できてくるのが面白いところです。
今回は4人で遊び、ルール説明からゲーム終了まで2時間ほどでした。同時進行でゲームが進むため、人数が増えてもプレイ時間は変わらなそうです。
見ての通り、塗るところがたくさんあるため、すべてを塗りつぶすのは不可能です。そのため、ある程度、得点源を絞って進めていく必要があります。
今回わたしはピクト人の襲撃に備えるために歩兵隊や城壁を中心に塗りつぶしていきました。
とにかくやれることが多いため、まったく使わなかったアクションもいくつかありました。ゲームの途中で「ああ、そういえばこんなのもあったな」と気づくこともあります。
ものによっては各ラウンド1回しか使えないものもあるため、そういうのは途中で気づいても後の祭りです。
どんどんできることが増えていくのは確かに面白いのですが、さすがにここまで量があると「もはやデジタルでいいのでは?」という気がしないでもないです。
目標の早取りや直接攻撃など、他のプレイヤーとのインタラクションもないため、かなりソロプレイ感も強いです。
一応、隣の人のカードを参照する要素があるため、他プレイヤーとの絡みが皆無というわけではないです。それによって隣から資源がもらえることもあります。
ただ、プレイ中は他のプレイヤーの動向に注意を向ける余裕がないため、ソロで遊んでもそこまで面白さは変わらなそうです。
ハドリアヌスの長城は、イギリス北部にあるローマ帝国時代の城壁です。2世紀にローマ皇帝ハドリアヌスによって建設されました。1987年には、ユネスコの世界遺産に登録されています。
タイトル | Hadrian’s Wall |
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発行年 | 2021年 |
プレイ人数 | 1~6人 |
プレイ時間 | 30~60分 |
デザイナー | Bobby Hill |
BGGリンク | Hadrian’s Wall | BGG |