ヨーヴィックは倉庫の街のリメイクです。独特な方法でカードを競りながら、資源の供給を行い、ピクト人の襲撃に備えます。倉庫の街とその拡張である波止場の倉庫が一緒になっているので、カードの種類も豊富です。
ヨーヴィックについて
システムやカードの構成はほぼ倉庫の街と同様です。(多少カード効果に修正があるようです)
ヨーヴィックではルールが2つ用意されており、簡略化されたカールゲームが倉庫の街、フルゲームのヤールゲームが倉庫の街+拡張にあたります。
手番では自分のコマ1つを欲しいカードの列に置きます。それを各プレイヤーが順番に繰り返していきます。カードの購入は列に並んだ順に優先権がありますが、購入する場合は現在並んでいるコマの数が値段になります。
たとえば、1番目に並んでおり、列に5個コマがあれば値段は5金です。パスの場合はコマを手元に戻します。そうすると次に並んでいる人に購入権が移ります。この場合、コマがひとつ戻っているので値段は4金になります。
カードには、資源を手に入れるもの、資源をお金に変えるもの、集めると得点になるもの、武力を高めるものといろいろな種類があります。その分、得点方法が多様になるため、各々が違う方法で高得点を目指すことができます。
これを山札がなくなるまで行い、ゲーム終了時にもっとも得点が高いプレイヤーが勝利します。
カツカツの予算の中、どれを買ってどれを諦めるか
倉庫の街はシンプルなルールで好きだったのですが、拡張が加わってからボード外にカードを並べるようになったので少し分かりづらい面がありました。ヨーヴィックではあらかじめボード上にすべてのカードが置けるようになっているため、きれいにまとまっています。
ゲーム中はお金を得る手段があまりなく、常に予算はカツカツです。その中で、どのカードを取ってどのカードを諦めるかの判断がゲームのキモです。
欲しいカードを確保するために、あえて同じ場所に自分のコマをいくつも置いたり、自分はあまり欲しくないけれども邪魔のために人のカードのところに配置したりと、コマを置くだけでプレイヤー同士の熱い駆け引きが楽しめます。
難を言うと資源が8種類あるため、どの色がどの資源なのかちょっと分かりづらいことがありました。また、アイコンも初見では分からないものがいくつかあります。この辺りは慣れれば問題なさそうですね。
このゲームのデザイナーであるシュテファン・フェルトはボラボラ、アメリゴ、トラヤヌス、ブルゴーニュなどさまざまな要素を組み合わせた複雑なゲームを作るイメージがありますが、倉庫の街は非常にシンプルです。最近のフェルトのゲームしか知らないと「これが本当にフェルト?」と感じるかもしれません。
倉庫の街と拡張は今やなかなか手に入れづらい状況だったので、こうしてリメイクされて、手に入れやすくなったのはうれしいですね。