「モーターシティ(Motor City)」は1~5人用の紙ペンゲームです。自動車工場の監督者として、開発やテストドライブを行い、より多くの得点を目指します。
「フリートダイスゲーム」「スリーシスターズ」に続く、シリーズ3作目です。
モーターシティ(Motor City)について
各プレイヤーは2枚のシートを受け取ります。ペンなどの筆記具は同梱されていないため、用意しておきましょう。
設計図ボードとプレイ人数に合わせた3色(灰色・白色・青色)のダイス、他に監査人ダイスと監査マーカーを用意します。
ゲームは全8ラウンド行います。
各ラウンドは3つのフェイズにわかれています。
ラウンドの流れ
1.計画フェイズ
スタートプレイヤーがすべてのダイスを振り、設計図ボードの該当するマスに置きます。
設計図ボードには縦4×横6マスがあります。一番上はアクションの説明でダイスは置きません。残りのマスにはさまざまなボーナスが描かれています。
2.事業フェイズ
ゲームのメインとなるフェイズです。
スタートプレイヤーから設計図ボードにあるダイスを選択してアクションを実行していきます。
手番では以下の3つの手順を行います。
A.ボーナス | 選んだダイスのマスに描かれているボーナスを獲得します。 |
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B.アクション |
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C.アクション | 選択したダイスをスコアシートの所定の位置に置き、そこに描かれたアクションを実行 |
ダイスをひとつ選択し、A~Cまでを順番に行います。
これを時計回りに2回行います。
そうすると設計図ボードにダイスが1つ残るため、そのアクションを全員が行います。
3.監査フェイズ
各プレイヤーはスピードメーターに応じた得点を獲得します。
次に赤の監査人ダイスを振ります。
各プレイヤーはダイスのシートアクションに監査マーカーを置きます。このシートアクションは次のラウンドで使用不可になります。
スタートプレイヤーマーカーを時計回りに渡して次のラウンドを行います。
ゲームの終了
8ラウンドが終わるとゲーム終了です。
最終得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
アクションの種類
ダイスによるアクションは全部で5種類です。残り1つはワイルドで4種類(スピードメーター以外)のうち、好きなアクションが行えます。
①スピードメーター
スピードメーターを次のスペースに進めます。
主な得点源になりますが、設計図マスのボーナスがありません。また、スコアシートにはこのアクションが描かれていません。
②テスト
スコアシート上のテストカーを時計回りに進めます。アイテムが描かれたマスを通るとそれがもらえます。
③販売
お金を獲得します。お金は自分のターンで使用できます。
④生産
生産エリアを次のスペースに進めます。アイテムが描かれたマスを通ると、それがもらえます。
ただし、中には条件が満たされないともらえないボーナスもあります。
⑤エンジニアリング
エンジニアトラックを次のスペースに進めます。
アイテムが描かれたマスを通ると、それがもらえます。
条件を満たすことで、ゲーム終了時の得点がもらえるマスがあります。
アップグレード
設計図アクションをする代わりに該当するアクションをアップグレードします。その際、コストとしてお金がかかります。
アップグレードすると、該当するアクションで塗れるマスの数が増えます。
研究
アクションを行う代わりに研究トラックを進めます。
研究トラックには研究ボーナスマスがあり、ここを通過することで上記②~⑤のどれかひとつアクションをするか、ショップアイテムを獲得できます。
適度なボリュームの紙ペンゲーム
「フリートダイスゲーム」が好きなので、そのシリーズ最新作にあたる「モーターシティ」も入手して遊んでみました。
今回は2人で遊び、ルール説明からプレイ終了まで1時間ほどでした。
名称などはすべて英語表記ですが、効果はすべてアイコンなので言語依存は少ないです。アイコンは種類が多いため、最初はちょっと戸惑いますが、複雑な効果などはないので1回遊べば十分に理解可能です。
テストカーが3台、エンジニアは6人いるのですが、ゲーム開始時にひとつずつ選びます。テストカーはゲーム中に3台とも得られるのですが、エンジニアはすべては使えないため、よく考えて選ぶ必要があります。
この最初の選択から、もう悩ましいです。
一手番でできることが複数個あるため、気持ち良くトラックを進めていくことができます。
コンボ要素もありますが、それほど数があるわけではないので混乱する心配もほとんどありません。
「これを取るためには、こことこれを取って。あー、その前にこっちにいったほうが効率が良いか」という悩ましさが終始訪れます。
「ゲーム終了時○点」といったボーナスも条件を満たす必要があるため、あらかじめ何を狙って、どう進めていくかも考えどころです。
前作「スリー・シスターズ」は、さすがに要素が多すぎる印象がありましたが、こちらはコンパクトにまとまっていて遊びやすいです。
それでいて、さまざまなルートが選べるため、リプレイ性もしっかりあります。
それなりにボリュームがある紙ペンゲームを探している人におすすめです。
タイトル | Motor City |
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発行年 | 2023年 |
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 45分 |
デザイナー | Adam Hill, Ben Pinchback, Matt Riddle |
BGGリンク | Motor City | BGG |