ヌースフィヨルドはアグリコラやカヴェルナ、オーディンの祝祭でお馴染みのウヴェ・ローゼンベルクによるワーカープレイスメントです。プレイヤーはヌースフィヨルドにある漁業会社のオーナーとして、魚を捕ったり、建物を建てたりして、もっとも多くのポイントを集めることを目指します。
Nusfjord(ヌースフィヨルド)について
各プレイヤーは個人ボードとワーカー、個人サプライ、株券を受け取ります。さらにプレイ人数に応じた1stプレイヤータイルを受け取ります。
ゲームボードにはアクションスペースと長老カード、建物カードが置かれます。長老は固定ですが、建物はゲームによって変わります。
ゲームは全7ラウンド行い、各ラウンドは3つのフェイズに分かれています。
1.漁獲フェイズ
自分の漁獲量に応じた魚を受け取り、それを長老や株主に分配します。
2.労働フェイズ
ボードや長老にワーカーを配置し、アクションを実行します。アクションスペースは1スペース1人というわけではなく、スペースごとに上限人数がボードに書かれています。
ワーカーは各自3つで増減しません。
3.帰宅フェイズ
1stプレイヤーコマを移動させ、ワーカーを回収します。
ラウンドによってカードが補充されたり、手札が加わったりします。そのラウンドで何が起こるかは1stプレイヤータイルに書かれています。
また、以降の1stプレイヤーになる順番が特殊で、前ラウンドで最後のアクションを行った人が、次の1stプレイヤーになります。そのため、ラウンドをまたいで2手番連続でアクションが行えます。
これを7ラウンド行い、合計得点がもっとも多いプレイヤーの勝利です。
細部に特色が感じられるもののオーソドックスなワーカープレイスメント
ローゼンベルクによるワーカープレイスメントなのですが、イラストがいつものクレメンス・フランツではないので雰囲気が違います。ただ、遊び始めるとローゼンベルクっぽさが感じられます。
所々、新しい要素が入っているものの、基本はオーソドックスなワーカープレイスメントで、アクションスペースも一通り説明されれば何をするか分かります。
資源を集め、建物や船を作り、長老の力を借りつつ、得点を稼ぐ、といったいつもの感じです。
アルルの丘、オーディンの祝祭には膨大な種類のアクションがありましたが、ヌースフィヨルドはギュッとコンパクトにまとまり、プレイ感もだいぶ軽くなっています。登場する資源も木材、魚、お金しかありません。
今回は4人で遊んでみたのですが、ルール説明からプレイ終了まで2時間半弱でした。魚の処理に初めは戸惑いますが、他は特に迷うこともなく、スムーズに遊べました。
登場する長老は固定ですが、建物は3つあるデッキのうち、いずれかを使用します。各デッキには44種類のカードが入っており、ゲーム中にすべてが登場するわけではないのでリプレイ性は高いです。
近年のゲームにありがちな膨大な選択肢に食傷気味の人にとっては、ちょうどいいサイズにまとまっています。また、ワーカープレイスメントにつきものの食料供給もないので、そういう意味でも気軽に遊べます。マイナスになるのは未使用スペースと未発行の株だけです。(一部の建物にもあるようです)
逆にオーディンの祝祭のようなボリュームや、カツカツのリソースマネージメントを求めている人には、ちょっと物足りないかもしれません。
建物はイラストやアイコンではなく、すべてテキスト効果なので、言語依存は高いです。人気のデザイナーの作品なので、日本語版が期待されるところですね。