ペーパーテイルズは2~5人用のカードゲームです。ドラフトによってユニットを雇用し、建物を建て、自分の王国を作り上げていきます。国産ゲームのヴォーパルスのリメイク作品です。
ペーパーテイルズについて
ボードには勝利点トラックと、そのラウンドどちらの方向でドラフトするかが描かれています。
各プレイヤーは初期資金として3金と5種類の建物カードを受け取ります。建物カードは全プレイヤー同じ種類のセットです。
すべてのユニットカードをシャッフルして、各自に5枚ずつ配ります。
ゲームは全4ラウンドで、各ラウンドは6つのフェイズに分かれています。
1.雇用
手札のうち、1枚選んで残りを隣に渡すを繰り返し、手札を5枚にします。どちらの隣に渡すかはラウンドによって異なります。
2.配置
前衛2枚、後衛2枚、合計4枚までのカードを裏向きで配置します。この際、すでに配置されているカードを捨てたり、位置を変えたりは自由にできます。
全員がカードを配置したら、同時に表向けます。
3.戦争
前衛に配置されているユニットの兵力を合計して、隣のプレイヤーと比べます。
隣のプレイヤー以上の兵力ならば、戦争に勝利して3点を得ます。同点の場合は両方が勝った扱いになります。
4.収入
基本収入として2金を得ます。ユニットに収入アイコンが描かれていればそれも受け取ります。
5.建築
新しい建物を建てるか、すでにある建物をアップグレードします。
いずれの場合も1枚だけです。
ユニット下部にアイコンが描かれているので、それを資源として扱い、コストの支払いに充てます。
また、2枚目以降の建物を建てる場合は追加コストとして、すでに配置してある建物×2金が必要になります。
6.経年
経年トークンが乗っているユニットは取り除かれます。
その後、場にあるすべてのユニットに経年トークンを1つずつ置きます。
上記を4ラウンド行い、もっとも勝利点が多いプレイヤーの勝利です。
イラストの雰囲気がいいドラフトゲームの佳作
まずカードの雰囲気がいいです。
ペーパーテイルズの名の通り、紙を組み合わせたような独特なテイストのイラストが素朴な雰囲気を醸し出しています。
ドラフトゲームの代表作といえば、世界の七不思議があります。ドイツゲーム賞の大賞を取った作品で、拡張もたくさん出ているので遊んだことがある人も多いでしょう。
大まかな流れは世界の七不思議と同じなので、あちらを遊んだことがあれば、ルールはスムーズに理解できるはずです。
このゲームの大きな特徴は経年です。
経年トークンが置かれたユニットは、そのラウンドで取り除かれてしまうため、また新たなユニットを雇用する必要がでてきます。この時の流れと共にユニットが変わっていくサイクルが何とも新鮮です。
ほとんどのユニットは長くても2ラウンドしか存在できないため、いくら強力なユニットでもずっと勝ち続けることはできません。そのため、一方的な展開になりにくいです。
また、デメリットばかりに思える経年トークンも、置かれた数によってプラスに働くユニットもあり、考えどころが多いです。
今回は3人で遊んでみましたが、ルール説明からプレイ終了まで1時間弱でした。
1回目はルールミスがあったため(土地の追加コストを払い忘れていた)、そのまますぐに2回目を遊びました。
「ここを優先すると、ここが疎かになる」という、思い通りにならないバランスで、そのラウンドでどこを優先するかを考えるのが楽しいです。
カードによってはテキスト効果がありますが、ほとんどのカードはアイコンで分かるようになっているので「すべてのカードが分かってからが勝負」といった感じでもないです。
カード右上に、そのカードがゲームに何枚含まれているか描かれているのも親切ですね。
ルールもほどほどで、プレイ時間もそれほどかからないため、繰り返し遊びたくなるゲームです。フェイズが同時進行なので、人数が増えてもかかる時間が変わらないのもポイントです。