「ティルトゥム」はダイスドラフトによってアクション選択と資源獲得をしていく1~4人用のゲームです。国内でも人気があるシモーネ・ルチアーニとダニエル・タッシーニの2人が手がけたゲームです。
ティルトゥムについて
各プレイヤーは個人ボードと初期資源を受け取ります。ゲームボードにマーカーなどを準備します。
ゲームは全4ラウンドです。
各ラウンドは5つのフェイズに分かれています。
ラウンドの流れ
1.準備フェイズ
プレイ人数に応じたダイスを袋から出して振ります。出た目に対応する場所に配置します。
2.アクションフェイズ
まず王の不正の処理を行い、その後、1回ずつアクションをします。そしてまた王の不正を行い、アクションの実行を繰り返し、合計3アクションを行います。
王の不正では不正トークンがめくられ、全員の国王マーカーが後退します。
アクションはダイスを1つ獲得して、その場所に描かれたアクションを実行します。さらにダイスの色に応じた資源を獲得します。
ダイスの目とアクションポイントは合計7になります。
そのため、目が1のダイスを取ると、その色の資源が1個もらえ、さらに6APが使えます。
建築士 | ボード上にある自分の建築士コマを移動させ、柱の建築を行います。 |
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商人 | ボード上にある自分の商人コマを移動させ、商館の建築を行います。 |
人物 | 人物タイルを獲得、または個人ボードに配置します。 |
契約 | 契約タイルの獲得か、資源の交換を行います。 |
国王 | 国王トラックを前進させます。 |
ジョーカー | 上記5種類のアクションのうち、いずれか1つを選んで実行します。 |
また任意のタイミングで以下のフリーアクションも行えます。
- 黄金売却
- 契約履行
- 紋章配置
- 大聖堂の建設
- 助手
3.国王フェイズ
国王トラックに応じた勝利点を獲得し、手番順を変更します。
4.見本市フェイズ
ゲームボード上に記された条件に従い、勝利点を獲得します。
ただし、参加するためには指定の都市に商館を配置しているか、商人コマを置いておかなければなりません。
5.整理フェイズ
補充や再配置などを行います。
ゲームの終了
4ラウンドを行ったら、最終得点計算を行います。
もっとも勝利点が多いプレイヤーの勝利です。
王道ユーロのボードゲーム
ダイスを選んでアクションを実行の繰り返しなのですが、それぞれの要素が上手く噛み合っており、選択がとても悩ましくなっています。
今回は3人でプレイし、ルール説明からゲーム終了まで2時間弱でした。
結構な数のタイルを並べることになるため、準備に時間がかかります。ただそのおかげで毎回展開が変わるようになっています。
ダイスを1つ選ぶだけで、アクションの種類、アクションポイント、もらえる資源が決まります。資源をたくさん取ればアクションポイントが少なくなり、もらえる資源が少なければできることが増えます。
シンプルな仕組みですが、このおかげで1回1回の選択がとても悩ましいです。
できることは多いですが、手番的にすべてはできないため、どこかに絞って得点を伸ばしていく必要があります。
タイルによって追加アクションができたり、アクションの底上げができたりと、どこから進めていくかも考えどころです。
どのラウンドで何がポイントになるかはゲーム開始時に明らかになっています。それに向けて動くのが基本ですが、自分の進め方によっては大した得点にならないこともあるため、別のほうに注力したほうが効率がいいこともあります。
いろいろな得点要素はありますが、テキスト効果などはありません。そのため、初回からでもわかりやすいです。プレイヤー間に秘匿情報もないため、周りの動きをよく把握する必要もあります。
ダイスドラフトの上にアクションポイント制なので、じっくり考える人だとダウンタイムが心配なところです。欲しかったダイスが取られてしまうこともあるため、手番になって改めて考えなければならないケースもあります。
さらにフリーアクションも多いため、自分の手番が終わってから「あ、これもやっておけばよかった」となりやすいです。
特別目新しい点はないですが、いろいろなシステムが上手く組み込まれています。タイルの組み合わせにより、方向性が決まるため、遊ぶたびに展開も変わりそうです。
ただしタイルの量が多いので準備と片付けはちょっと大変ですね。また、4人で遊んだときのダウンタイムも気になりそうです。
タイトル | Tiletum |
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発行年 | 2022年 |
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 60~100分 |
デザイナー | Simone Luciani, Daniele Tascini |
BGGリンク | Tiletum | BGG |