Art of War(アートオブウォー)は、2人用のカードゲームです。
細かいルールが多く、決してとっつきは良くないのですが、分かってくると練り込まれたルールに感心します。
TCGなどのカードゲームに慣れている人におすすめのゲームです。
4つの勝利条件
Art of War には、ゲームの終了条件が4つあります。
ここもちょっと分かりづらいポイントかもしれません。
・終戦
お互いの山札がなくなった手番の終了時に発生します。
この段階で、より多くのカードを王国に置いているプレイヤーが勝利します。
・処刑
相手のKINGを破壊、または捕獲するとゲームに勝利します。
・建国
王国に置いているカードの枚数を比較し、相手よりも多く置いているカードが4種類になるとゲームに勝利します。
・滅亡
相手の場にユニットがなくなり、徴兵もできない場合にゲームに勝利します。
何回か遊んでみたのですが、滅亡以外のケースは体験しました。
(勝利ではなく、敗北でですが……)
6種類のカード
Art of War で使用するカードは6種類のみです。
ただし、KINGはバリエーションがあるため、実際にはもっとパターンがあります。
通常のTCGならば100種類以上のカードを使うことが普通なので、6種類というのはかなり少ないです。6種類しかないので、覚えるのは難しくないでしょう。
それぞれ攻撃範囲や後方支援が異なります。
(後方支援というのは特殊能力のようなものです)
・KING
ゲームの終了条件にも関係する重要なカードです。
攻撃範囲や防御力が異なるKINGが10種類用意されています。
後方支援は、他のカード5種類のいずれかを使うことができます。
・Soldier
攻撃力がそのときに持っている手札枚数というカードです。
後方支援では、自分の戦場エリアのすべてのユニット攻撃力を+1します。
・Guardian
守りのかなめとなるカードです。
後方支援では、相手の攻撃を無効化します。
・Archer
遠距離攻撃が主体のカードです。
後方支援では、ユニット1体に対して1ダメージを与えます。
・Priest
一般的なプリーストとは異なり、回復するなどの能力はありません。
攻撃範囲は将棋の角のような斜めです。
後方支援では、自分の戦場エリアにあるユニット1体の場所を移動します。
・Wizard
攻撃範囲が縦につながっており、後ろからの攻撃が可能です。
後方支援では、相手の後方支援を打ち消します。
また、Wizardの後方支援をWizardで打ち消すこともできます。
この6種類のカードを王国エリアに配置したり、戦場エリアに配置して攻撃したりして、勝利を目指します。
ゲームの流れ
Art of War は3つのフェイズに分かれています。
・リカバリーフェイズ
攻撃をして横になっている自分のユニットを縦に戻します。
いわゆるアンタップです。
・ドローフェイズ
山札からカードを1枚引きます。
・アレンジフェイズ
戦場エリアにカードを1枚配置します。
その際、待機エリアにカードがあれば、そのカードを配置しなければなりません。
待機エリアにないならば、手札から好きなエリアに配置します。
自分の戦場エリアは前列3カ所、後列3カ所に分かれています。
前列にカードが置かれていない場合、後列に置くことはできません。
もし攻撃されて前列のカードがなくなれば、その後ろにあるカードは即座に前列に移動します。
・バトルフェイズ
自分の戦場エリアにあるカードを使って、相手ユニットに攻撃します。
ダメージはそのターン中、蓄積します。
そのため、複数のユニットで攻撃をし、相手の防御力を上回れば破壊することができます。破壊されたユニットは墓地へ行きます。
もし、1度の攻撃で相手の防御力にふさわしいダメージを与えた場合、破壊ではなく、捕獲することができます。捕獲されたユニットは、自分の王国エリアに破壊されます。
「リカバリーフェイズ」「ドローフェイズ」「アレンジフェイズ」「バトルフェイズ」と4つのフェイズがありますが、「アレンジフェイズ」と「バトルフェイズ」は1ターンにどちらかしか行うことができません。そのため、3フェイズとなります。
配置してから攻撃、ということはできないので、最初は間違えやすいです。
フェイズ外の行動として、入国という行動があります。
これは手番に1度だけ、王国エリアにカードを1枚配置するというものです。
手札が6枚の場合は、必ず1枚を入国させる必要があります。
また、もし自分の戦場エリアにカードがなくなってしまった場合、待機エリアから2枚のカードを戦場エリアに配置しなければなりません。待機エリアにない場合には、王国エリアからカードを配置します。これを徴兵といいます。
後方支援は1ターンに何度でも使うことができます。
ただし、待機エリアには5枚しかカードを配置できないため、すでに5枚のカードがあるならば、後方支援を使うことはできません。
Art of War を遊んでみた感想
初めの数回は、どうすればいいのか分からなかったのですが、何回かこなすうちに面白さが分かってきました。さらに、なぜこのようなルールが採用されているのかもやっていくうちに分かってきます。
また、このゲームにはデッキ構築の要素もあります。
デッキは20枚+KING1枚という構成になるため、この20枚に含める5種類の割合を変えることが構築のキモとなります。KINGはカードによって攻撃範囲も攻撃力も防御力も異なるため、このKINGを活かすためにはこのデッキがいいという考え方もありそうです。
ちなみに現段階ではほとんど勝ったことがなく、まだまだデッキのアイディアも湧いてきません。
基本デッキである5種類×4枚でも十分に多彩な展開になるので、もう少し回数をこなしてからデッキを考えたいと思います。
また、Art of War は、さまざまなイラストのものが発売される予定です。
さらに自分でイラストを用意して、それを実際にカード化することもできます。
これも他にはない面白い試みですね。
カードの種類が少ないからこそできる試みだと思います。
それから気になったことが何点か。
遊んでいて気になったこと
まず1点が攻撃の際のタップの方向です。
攻撃したことを示すためにカードをタップするのですが、これが左方向になっています。
(カードにタップした場合の防御力が書いてあります)
しかし、Magic the Gathering を初めとしたカードゲームでは右方向にタップするのが通常です。
そのため、TCG経験者は慣れるまで、ほぼ間違いなく逆側にタップするかと思います。
恐らく左方向にタップすることに違和感を覚える人も多いかもしれません。
これは遊んでみるまで気づきませんでした。
もう1点が捕獲のシステムです。
ゲーム上捕獲することで相手のカードが自分の王国エリアに入ります。
そのため、まったく同じカードを使っていると、どのカードが自分のものなのか分からなくなってしまいます。
カード枚数を数えれば、どちらが足りないか分かると思いますが、うっかり持って帰ってしまうということも出てきそうです。
これは違うデザインのカードを使う、スリーブを変えるといった対策が必要そうです。
ゲームの面白さに直接関わるような要素ではないのですが、遊んでいて気になったので記載しておきます。
また、ルールについては動画によって詳しく解説されていますので、気になった方は、ぜひそちらをご覧ください。