ビバレッジは飲料会社のCEOとして新たなスタジアム建設プロジェクト建設に携わる3~4人用のゲームです。株式発行すれば資金が手に入りますが、毎ラウンド配当を支払う必要があります。また、知名度(得点)が上がれば上がるほど、支払うべき税金が増えていきます。常に資金繰りの苦しさを強いられる経済ゲームです。
BEVERAGE(ビバレッジ)について
ゲームを遊ぶ際はお金として使う紙幣やコイン、価格決定フェイズで使うためのスマホや電卓が必要になります。
ゲームボードに各プレイヤーのディスクを置きます。ラウンドを表す工期マーカーをⅠの左端に置きます。
各プレイヤーは初期資金として10金を持っています。ランダムな方法で選ばれた1人から時計回りに、その10金をワーカー(担当者マーカー)か得点(知名度)に変えることができます。
ラウンドは8つのフェイズに分かれています。
全8ラウンド行うか、条件を満たすとゲームが終了します。
1.価格決定フェイズ
各プレイヤーは1金以上を秘密裏に電卓などに入力します。
それを一斉公開した後、市場カードの山から3枚めくり、その合計値を市場に加えます。
2.販売フェイズ
安い金額を提示したプレイヤーから収入を得ます。市場から自分が提示した金額を受け取ります。受け取ることができたプレイヤーから手番トラックに自分の手番マーカーを移動させます。
また、販売できた順番に応じて知名度が上がります。
3.在庫処分フェイズ
市場にお金が足りず、販売できなかったプレイヤーは販売フェイズでの最安値よりも1金以上安い金額で、再び販売フェイズと同じ処理を行います。それでも販売できなかった場合は1金ずつ値段を下げて同様の処理を繰り返します。
処理を行った回数だけ知名度が下がります。
4.企業活動フェイズ
ボード上にワーカーを配置してアクションを実行するワーカープレイスメントです。アクションスペースにすでにワーカーがある場合は、その数だけまず市場にお金を支払う必要があります。
アクションには株式の発行、PR活動、工場の改良、スタジアムへの出資、研修、契約があります。
5.決算フェイズ
知名度に応じた税金を支払います。支払えない場合は、足りない金額1金につき、知名度1下がります。
6.配当フェイズ
株式に応じた配当を支払います。支払った配当だけ知名度が上昇します。
支払わない、支払えない場合は、1金につき知名度2下がります。
7.進捗確認フェイズ
PRマーカーの位置に応じて知名度が上がります。その後、PRを0に戻します。
工期マーカーを進めます。スタジアムが埋まっていれば下に、そうでなければ次のマスにマーカーを進めます。
8.清掃フェイズ
アクションエリアにあるワーカーをストックに戻します。研修トラックの数だけストックからワーカーを手元に持ってきます。研修トラックを0に戻します。
次のラウンドを開始します。
ゲームの終了
工期マーカーが最後のマスに到達するか、工期Ⅲのスタジアムの空きマスがなくなるとゲーム終了です。
スタジアムへの貢献度に応じた知名度、置いたマスに応じた知名度を加え、もっとも知名度が高いプレイヤーの勝利です。
蒸気の時代+ワーカープレイスメント
シティオブザビッグショルダーが18系+ワーカープレイスメントだとすると、ビバレッジは蒸気の時代+ワーカープレイスメントといった感じです。
自分で収入を決めるというのが独特で、市場にあるお金とめくられるカードを考慮して、どのくらいだったらもらえるかを考えます。それで足りなければ株式を発行しますが、発行した分だけ配当の支払いが待っています。
税金を軽減するためには工場を建設します。ただし、工場を建てるのにもお金が必要です。
次のラウンドのワーカーを確保するためには研修を行わなければなりません。もちろんそれにもお金が必要です。
とにかくお金が必要ですが、最終的にはお金は得点になりません。そのため、なけなしのお金をやりくりしながらスタジアムを建設したり、PR活動を行う必要があります。
4人全員が初プレイでルール説明からゲーム終了まで2時間ほどでした。
今回は1人のプレイヤーがPR活動によって圧倒的に先行しました。知名度は10倍近くの差がついていたので「本当に追いつけるのか?」という雰囲気だったのですが、どんどん上がり続ける税金に苦しめられて、停滞を見せます。
そこにじわじわとスタジアム建設を行いながら他プレイヤーが追随します。
最終得点計算で見事に逆転し、あれほど先行していたプレイヤーは3位に終わりました。
確実に人を選ぶゲームですが、この手のジャンルが好きならばまず楽しめます。支払いが厳しくなってくると「もうこれ以上、知名度上げたくない……」と勝ちを否定するような発言が出てきます(笑)
秘密裏の入札、ワーカープレイスメント、株式発行、スタジアムのエリアマジョリティなどなど、さまざまな要素が詰まっていますが、ルール自体は6ページほどしかなくシンプルです。
ただ、アクションによって処理がいろいろあるので、その辺のサマリーがあるともっと遊びやすそうです。また、お金は紙幣よりもコインの方が扱いやすいですね。