HASP(ハスプ)は2~4人用のトリックテイキングゲームです。4人で遊ぶ場合は2対2のチーム戦になります。今回はチーム戦のルールを紹介します。
HASP(ハスプ)について
カードは5スートです。黄、紫、青、緑の4色は1~6、灰は7~10とカードの構成が違います。また、灰は常に切り札扱いになります。
同じチーム同士で向かい合わせに座ります。
ディラーは各自に3枚ずつカードを配ります。手札を確認したら、ディーラーの左隣のプレイヤーが今回の切り札を決めます。たとえば、青と宣言すれば青の1~6+灰の7~10が切り札スートになります。切り札なしを宣言した場合は、灰だけが切り札になります。
その後、再びカードを4枚ずつ配ります。
この7枚が手札になります。
ディーラーの左隣のプレイヤーがリードを行います。このとき、スコアマーカー1つをテーブル中央に置きます。各プレイヤーは最初のカードをプレイする前にスコアマーカーを追加することができます。
ただし、その場合は以下の宣言を行います。
- マイナーファインド:手札にある7と8を公開。マーカーを1つ追加。
- グレイトファインド:手札にある9を公開。マーカーを1つ追加。
- ファインドオール:すべてのトリックを取る宣言。マーカーを2つ追加。
- ノーファインド:1つもトリックを取らない宣言。マーカーを2つ追加。
マーカーは5つあるので、最大5つまで置くことができます。ただし、ファインドオールとノーファインドは両立しないため、どちらかの宣言があれば、もう片方は宣言できません。
宣言をせずにパスすることもできます。その場合はマーカーは追加しません。
ゲームはマストフォローで、なおかつマストトランプです。リードされたスートを持っている場合は、そのスートを出します。持っていなければ切り札を出します。リードスートも切り札もなければ、好きなカードを出します。
すべてのトリックが終わったならば、チームごとに獲得したカードに書かれているポイントを合計します。合計値が多い方のチームの勝ちで、マーカー分の得点を獲得します。
ディーラーを時計回りに交代します。
これを繰り返し、先に12点に到達したチームの勝利です。
シンプルなチーム戦トリックテイキング
手札3枚で切り札を決めるのが独特ですが、ゲーム自体はシンプルなチーム戦のトリックテイキングです。マストフォロー、マストトランプなのでコントロールが効きやすいです。
7~10が常に切り札扱いというのは、スカートやドッペルコップといったドイツの伝統的トリックテイキングを思わせます。
たとえば、スカートだとJが常に切り札扱いです。
トランプのトリックテイキングの場合、切り札スートに慣れが必要です。先ほどのスカートでいうと、クラブのJは切り札スートであり、クラブではありません。そのため、リードがクラブのときにフォローすることはできません。(他にクラブを持っていなければ出すことができますが)
ハスプの場合、独自の色が設定されているので、この辺りが分かりやすいです。モンスカートでもこうした工夫がありましたね。
手札が7枚と比較的少ないので、強いカードだけ覚えておくのは、それほど難しくありません。7~10がどうなってるかを覚えておくだけでも、だいぶ違います。
宣言も「カードがあれば見せる」「全部取る」「全部取らない」しかないのでとても簡単です。
チーム戦のトリックテイキングを遊んでみたいという人にオススメです。