カルペ・ディエムはタイルを配置していき、自分の領地を完成させていく2~4人用のゲームです。作者はブルゴーニュやトラヤヌス、ドラゴンイヤーなど多数の人気作品があり、ファンも多いステファン・フェルトです。最近は「フェルト=要素が多い」というイメージを持っている人も多いかもしれませんが、カルペ・ディエムは比較的要素が少なく、何をすべきかが最初から分かりやすいです。
カルペディエムについて
ゲームボードにタイルを配置します。左側には得点カードが並び、右側には4マスの四角が7つ、円状に並んでいます。
6×6マスの個人ボードの外側四辺に枠をつけます。枠には今回どこに何を置くとボーナスが入るかが書かれており、プレイヤーごとにランダムに決定します。
ゲームは全4ラウンドです。ラウンドが終わる度に決算があります。
手番でやることはシンプルでコマを移動させ、そこにあるタイルを獲得し、個人ボードに配置するだけです。コマの移動の仕方がちょっと変わっており、向かい合う2つのエリアにしか進むことができません。どこに行けるかは線で示されています。
すでにタイルがない場合は、同様の移動方法を繰り返し、タイルが獲得できるところまで移動を続けます。
タイルには建物や畑などが描かれており、組み合わせることにより絵柄が完成するとボーナスが得られます。また、絵柄が矛盾するような置き方はできません。
個人ボードには初期配置として巻物トークンがいくつか置かれており、そこにタイルを置くと、決算順のトラックが進みます。
これを場のタイルがなくなるまで繰り返してラウンド終了です。
ラウンドが終了したら決算順トラックに従って、どの決算を行うかを決めます。カードに自分のディスクを置くのですが、その際、2枚にまたがるように置きます。そのため、必ず2つの得点カードを選ぶようになっています。もし、選んだ条件を満たしていなかったら減点です。これを1人1回ずつ行います。
得点カードはゲーム中は固定です。ディスクも置かれたままなので、一度選ばれた場所は使えなくなります。
これを4ラウンド繰り返すとゲーム終了です。最終得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
どの得点をねらっていくか
建物や畑はあわせて11種類ほどあるのですが、リファレンスのアイコンだけで、どれがどういった効果なのか分かります。プレイする上で、分かりにくいと感じる点はほとんどないです。難点としては似たような色がいくつかあることで、黄色と茶色の建物はパッと見どちらがどちらか分かりません。また、タイルの裏も濃い緑と薄い緑なので、ちょっと分かりづらいです。
最近のフェルトは、とにかくたくさんの要素から最適な経路を選んでいくというものが多いですが、カルペ・ディエムはかなり絞られている印象です。得点カードが最初からすべて明らかになっているので、目指すべきことが分かりやすいです。
ラウンド中はすべてのタイルが公開されているので、やってることはドラフトなのですが、他のプレイヤーを邪魔する余裕はないです。どうやれば減点を逃れられるか、どこのボーナスを満たせるかを考えるだけでいっぱいいっぱいです。
唯一の非公開情報として、タイルを配置することで手に入る噴水カードがあります。このカードには「○○を配置していると○点」といったことがアイコンで描かれています。
得点カードやボーナス、減点など、考えることはいろいろあるのですが、ゲーム中はどんどん選択肢が狭まっていくので、そこまで長考化しないようになっています。
今回は3人で遊び、わたしだけが初プレイでした。ルール説明に20分、プレイに1時間ほどとそこまで時間はかかりません。
得点カードの種類、個人ボード枠の可変性により、リプレイ性は高いです。ただ、全体を通してかなり地味なゲームなので、その辺で好みが分かれそうです。やるべきことが分かりやすく、インタラクションもほどほどにあるので、どの層でも楽しめそうなゲームです。
タイトル | Carpe Diem |
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発行年 | 2018年 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45~75分 |
デザイナー | Stefan Feld |
BGGリンク | Carpe Diem | BGG |