ボードゲーム

[特集] カヴェルナまとめ | アグリコラとの比較

カヴェルナまとめ
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「カヴェルナ」と「アグリコラ」は、どちらも同じ作者(ウヴェ・ローゼンベルク)のワーカープレイスメントです。見た目も似ていることから、どういった点が違うのか気になる人もいるかもしれません。

そこで今回は、現在発売されているカヴェルナシリーズについての紹介をしつつ、カヴェルナとアグリコラの比較についてまとめています。

カヴェルナシリーズ

ボードゲームのカヴェルナ

カヴェルナ

アグリコラに続く作品として、2013年に発売されました。

アグリコラとほぼ同じシステムですが、大きな特徴のであった大量のカードがなくなりました。

代わりに数十種類の部屋タイルがありますが、こちらはゲーム開始時にすべてが公開されているため、運要素やランダム要素がなくなりました。

また、1回のアクションで複数の行動ができることが多く、アグリコラよりも展開が早くなりました。牧場も柵を作っていくのではなく、完成した状態で登場します。

他にもさまざまな報酬が得られる「探索」が増えました。これによりワーカーの数が少なくても、さままざまな行動が取れるようになりました。

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2023年以降の再版から箱絵が変わっていますが、中身に変更点はありません。

カヴェルナ 忘れられた部族

カヴェルナの第1拡張セットです。

もとのカヴェルナではワーカーはドワーフでしたが、この拡張では新たに8つの部族が登場します。

プレイヤーごとに独自のルールや部屋タイルが加わるため、バリアブルプレイヤーパワーのゲームに生まれ変わりました。

バリアブルプレイヤーパワー(VPP)とは、プレイヤーごとに異なる能力やステータスが与えられているメカニクスです。

カヴェルナの基本は、毎回同じ部屋タイルを使用しますが、忘れられた部族では使用する種族によって部屋の組み合わせが変わります。

新たに加わる部屋タイルは、その種族専用というわけではありません。どの種族でも作れるため、種族の組み合わせによって展開が変わるようになっています。

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カヴェルナ:狂乱の魔物たち

カヴェルナの第2拡張セットです。

オークが襲撃してくるため、それに立ち向かうような内容になっています。オークイベントによってオークが進軍してくるため、トラップをしかけたり、戦力を高めたりして撃退します。

1ゲームで使用する部屋タイルの数が激減しました。たとえば、2人で遊ぶ場合、12種類の部屋タイルと5種類のトラップタイルを使用します。

カヴェルナのように、ずらーっとすべてのタイルを並べることはなくなりましたが、今回使用するタイルを基本の中から探し出す必要があるため、準備にはそこそこの手間がかかります。

オークイベントが起こるタイミングやオークの移動パターンがランダムのため、運要素が強くなりました。

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カヴェルナ ミニ拡張セット

「水の拡張タイル」と「青い紋章のタイル」の2つのタイル置き場が追加され、10枚の部屋タイルが新しく加わります。

2マス分のタイルや配置制限があるタイルなど、基本にはなかったクセのあるタイルが新たに加わります。

大きなルール変更があるわけではなく、タイルごとにちょっとした注意点があるだけなので、カヴェルナをプレイしたことがあればすぐに導入することができます。

どれもそこまでの強さではないため、一切使用しなくてもプレイに支障は出ません。

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カヴェルナ:洞窟対決

1~2人用のカヴェルナです。

部屋にタイルを置いていく流れは同じなのですが、ワーカープレイスメントではなく、交互にアクションタイルを取る形式に変更されています。

部屋タイルに細かい配置条件があるため、パズル要素が強まっています。ただ、どの部屋タイルが出るかはランダムなので運要素もそこそこ強いです。

海外では拡張セットも発売しており、2022年にはビッグボックスも出ていますが、現時点で日本語版のアナウンスはありません。

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カヴェルナ プロモ

日本語化されていないプロモもいくつか出ています。

  • Caverna: Christmas Chamber
  • Caverna: LARP and Cosplay Postcard
  • Caverna: The Forgotten Folk – Halflings promo
  • Caverna: The Forgotten Folk – Adventurers Promo

カヴェルナとアグリコラの比較

ボードゲームのアグリコラ

カヴェルナとアグリコラ、片方しか遊んだことがない、または両方とも遊んだことがない人に向けて、どういった点が異なるのか簡単に解説していきます。

比較①ランダム性

アグリコラには何百枚という膨大なカードがあり、1ゲームで使用するのはその中のごく一部です。全プレイヤーがまったく違うカードを持つため、何回遊んでも同じ展開にはなりません。

カヴェルナは毎回すべての部屋タイルを使用します。そのため、アグリコラにあった引き運やランダム性はなくなりました。

カヴェルナは拡張を入れることでランダム性が出るようになります。

比較②展開の多様さ

アグリコラはカードを使うことでさまざまなやり方ができますが、最終的には同じような盤面になることが多いです。

1ワーカー3点ということもあり、いかに早くワーカーを増やして、食料基盤を整えるかがゲームの基本の流れになっています。

カヴェルナは探索が加わったことで、ワーカーが少なくてもさまざまなことができるようになりました。しかも、1ワーカー1点に変更されたため、無理に増員する必要もなくなりました。

アグリコラではカテゴリーごとに最大点が決まっていたため、それぞれを最大点に近づけつつ、カードでプラスアルファを増やしていくことが目的でした。

カヴェルナはカテゴリーごとの最大点がなくなったため、とにかく羊だけを集めまくって得点を稼ぐようなことも可能になっています。盤面を埋めた上でどうやって得点を伸ばすかがプレイヤーによって大きく変わります。

比較③詰みにくさ

アグリコラは食料の支払いが厳しく、カードなどで食料基盤が整わないと物乞いを取ることもめずらしくありませんでした。動物はいるものの、それを食料にする手段がなく詰んでしまうことも起こります。

カヴェルナは食料支払いがだいぶ緩くなっています。

アグリコラの場合、家畜を食料に変換するカードが必要でしたが、カヴェルナの場合はゲーム開始時から全員がその能力を持っています。

また、オールマイティとして使えるルビーの存在が大きく、とりあえずルビーさえ取っておけば何とかなることが多いです。

ルビーは家畜や野菜、小麦などさまざまなものに変換できます。そのため、野菜に変えて食料に充てることもできますし、ゲーム終盤に取ってなかった家畜にすることでマイナスを防ぐことができます。

まとめ

アグリコラはそれぞれのカテゴリでの最大点を目指しつつ、カードで得点を増やしていくのに対し、カヴェルナどの方法で最大点を目指すかをまず考える必要があります。

また、カヴェルナではアグリコラの2~3アクション分が1アクションでできるようになっているため、ゲームの展開も早いです。

決してどちらが優れているというわけではありません。

毎回違ったカードを配られて「さあ、どうするか」と考えるのはアグリコラならではの楽しみです。熟練者ならば、そこからドラフトする楽しみもあるでしょう。

カヴェルナは毎回同じタイルを使用するため、アグリコラのような新鮮さはありません。

しかし、タイルの組み合わせによってさまざまな展開が楽しめるので「次回はこの方法でやってみようかな」と次のプレイにもつながりやすいです。

手札があるアグリコラに対して、非公開情報がないカヴェルナのほうが初心者にはおすすめです。ただし、ルール量は決して少なくないため、ある程度長時間ゲームに慣れた人向けかもしれません。

ABOUT ME
ゴクラクテン
宮城県石巻市在住。 ボードゲームが好きで平日夜や週末に遊んでいます。 たまにオープン会に行ったり、ボードゲームカフェで遊んだりもしています。