「コーヒーラッシュ」は、コーヒーショップの店員として、次々に来る注文を捌く2~4人用のゲームです。ボード上にあるコマを移動させて材料を集め、客からの注文を捌いていきます。
コーヒーラッシュについて

各プレイヤーは個人ボードを受け取ります。個人ボードの左右にカードを置くため、ある程度のスペースが必要です。また個人ボードの上に4枚のアップグレードタイルを裏向きで置いておきます。ほかに材料を入れるための透明なコーヒーカップ3つを受け取ります。
ゲームボード右側には達成すべきオーダーのカードが、左には達成済み、または達成失敗のカードが置かれます。
ゲームボードは4×4の16マスで、それぞれに材料が書かれています。
材料は全8種類で、貴重な素材が4種類1マスずつ、基本の素材4種類3マスずつ描かれています。(貴重な素材のマスにはリボンがついています)
ゲームの流れ
ゲームは終了条件を満たすまで、時計回りで一手番ずつ行います。
手番は以下の内容で構成されます。
- アップグレード(任意)
- 移動
- 終了処理
1.アップグレード
達成済みのオーダーカード3枚を捨てることで、アップグレードタイル1枚を活性化します。アップグレードは4種類あり、好きなものから活性化できます。
- ほかのプレイヤーコマがあるところの材料が2倍もらえるようになる
- 4隅の材料が2倍もらえるようになる
- 斜めに移動できるようになる
- 貴重な素材が2倍もらえるようになる
一度活性化されると、以降はずっと活性化されたままです。そのため、効果が重なると4倍もらえます(ほかのコマがある4隅など)
2.移動
ゲームボード上の自分のコマを3マスまで移動(縦・横)させます。
ほかのコマがあるマスは通過できますが、止まることはできません。このとき通ったマスすべての材料を獲得します。行って戻ることはできますが、同じマスで足踏みすることはできません。
ラッシュトークン(※後述)を1つ消費することで、追加で1歩進むことができます。もちろんこのときも材料を獲得できます。
獲得した材料は、すべてカップに入れなければなりません。いらない場合は捨てることができます。すでにカップにある材料も捨てることができますが、その場合はすべてを捨てなければなりません。
オーダーカードに書かれた材料がそろえば、オーダーを達成できます。この場合、材料がぴったりでなければならず、1つでも余計なものが入っていると達成できません。
達成したオーダーカードは個人ボードの左上に置いておきます。その際、カップにあった材料はすべて捨てます。
オーダーの中には「スペシャルティメニュー」と書かれたカードがあります。このオーダーを達成した際は、ラッシュトークン1つを獲得します。
また、オーダーが1つ達成されるたび、ほかのプレイヤー2人にオーダーカードが1枚ずつ追加されます。(3人プレイならば自分以外、4人プレイならば自分よりも後の2人)
カードを追加する際、山札からカードがなくなればゲームの終了トリガーが引かれます。そこからスタートプレイヤーの右隣のプレイヤーまで手番を行い、ゲーム終了となります。
3.終了処理
個人ボード右側にあるすべてのオーダーカードを1段ずつ下げます。この際、4段目にあったカードを下げることになった場合は失敗となり、個人ボード左下に置かれます。このとき失敗した1枚につきラッシュトークン1つを獲得します。
誰かが失敗したオーダーカード5枚を獲得した場合も終了トリガーが引かれます。山札がなくなったときと同様、スタートプレイヤーの右隣まで手番を行いゲーム終了です。
ゲームの終了
ゲームの終了条件は以下の2つです。
- オーダーカードの山札がなくなった
- 誰かが失敗したオーダーカード5枚を獲得した
いずれかの条件を満たした場合、スタートプレイヤーの右隣まで手番を行い、ゲーム終了です。
達成したオーダー | 1枚1点 |
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活性化したアップグレードタイル | 1枚2点 |
失敗のオーダーカード | 1枚マイナス1点 |
合計得点がもっとも多いプレイヤーの勝利です。同点の場合は、達成したオーダーが多いほうのプレイヤーが勝ちます。
迫り来るオーダーを捌け

自分が達成すると、ほかのプレイヤーに新しいオーダーが行くため、ぷよぷよやテトリスのような落ちものパズルに似た感覚があります。最近のボードゲームでいうと、ワーリング・ウィッチクラフトのようなプレイ感です。
今回は4人で遊び、ルール説明からプレイ終了まで1時間ほどでした。
材料を集めて達成というわかりやすいルールで、どの順番に材料を獲得していけばいいかじっくり悩むことができます。ほかのプレイヤーがオーダーを達成すればするだけ、新たなオーダーが来るため、どんどんてんてこ舞いになります。
オーダーカードを達成するためには2~4つの材料が必要です。
ただし、達成すればどれも1枚1点のため、必要な材料が少ないほうが有利です。(貴重な材料を使うオーダーや必要な材料が多いオーダーには、ラッシュトークンをもらえるというメリットはありますが)
4人プレイということもあり、今回はオーダーの山札が枯れてゲーム終了でした。1位と2位が7点で同点だったので、どのオーダーカードが来るかによって、かなり勝敗が左右されそうな気もします。
材料トークンが凝っていて雰囲気はいいのですが、大きさが小さいため、パッと見たときに判断しづらいことがあります。とくに透明の氷、若干白みがかった透明の蒸気がわかりづらいです。
ゲームとしてやるべきことはわかりやすく、お互いにオーダーを押しつけ合うことでわーわーと盛り上がることができます。うまいこと注文が一気に達成できたときも気持ちがいいです。
30分~1時間くらいの中量級ゲームが好きな人におすすめです。
タイトル | Coffee Rush |
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発行年 | 2023年 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 30分 |
デザイナー | Euijin Han |
BGGリンク | Coffee Rush | BGG |