コンコルディアは古代ヨーロッパを舞台に、入植者を送ったり、家を建てたり、資源を産出したりして、自国を発展させていく2~5人用のゲームです。手番ではカードを1枚プレイして、そこに書かれたアクションを実行します。ゲーム中にカードを購入していくため、手札構築要素もあります。
作者は古代やインペリアルを手がけたマック・ゲルツです。
コンコルディアについて
ゲームボードは両面仕様になっており、地中海が3~5人用、イタリアが2~4人用です。使用する面を決めたら、都市トークンをランダムにマップ上に配置します。都市トークンにより、産出される物品が決まります。
ゲームボード上部にサプライとしてカードを置きます。カードを購入する際は、カードに描かれたコストとボードに描かれたコストを合わせて支払う必要があります。さらに上部に描かれた12個の属州に対して属州タイルを置きます。
各プレイヤーは個人ボードと初期手札、初期資源を受け取ります。資源は個人ボードで管理するため、マスの数により持てる数が決まります。最初は入植者コマが置かれているため、ゲームボードに入植させることで持てる資源数が増えます。
手番ではカードを1枚プレイして、そこに書かれたアクションを実行します。プレイしたカードは表向きで重ねて置いていきます。
アクションの種類
アクションは全9種類です。初期手札では6種類のアクションを行うことができます。
護民官 | これまでに使用したカードを手札に回収します。 さらにお金を得て、入植を1回行えます。 |
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建築家 | 入植者コマを移動させ、家を建てます。 |
長官 | 属州を選んで生産を行うか、属州タイルに応じたお金を得ます。生産はその属州に家がある全員が行います。 |
入植者 | 個人ボードからゲームボードに入植者コマを配置します。 |
商人 | お金を受け取り、商品の売買を行います。 |
外交官 | 他のプレイヤーのカードをコピーして、その効果を実行します。 |
元老院議員 | カードを2枚まで購入します。 |
執政官 | ボードのコストを無視してカードを1枚購入します。 |
専門家 | カードに書かれた資源を産出します。 |
ゲームの終了
1アクションずつ行い、以下のどちらかの条件を満たしたら、トリガーを引いたプレイヤー以外がもう1アクションずつ行い、ゲーム終了です。
トリガーを引いたプレイヤーはコンコルディアカード(7点)を受け取ります。
- サプライのカードがすべて買われる。
- 家を15個建てきる。
最終得点計算
得点計算は6つのカテゴリーで行います。
カード下部には6つの神のいずれかが描かれています。それに応じて得点計算を行います。
たとえば、MERCVRIVSは自分が生産可能な資源1種類につき1点です。そのため、3種類生産できて、MERCVRIVSのカードを2枚持っていれば、3点×2枚=6点になります。
合計得点がもっとも多いプレイヤーの勝利です。
やることはシンプルだが考えどころは多い
カードを1枚プレイして、そのアクションを実行なので、手番でやることが分かりやすいです。効果も大きく9種類しかないため、すぐに把握することができます。フリーアクションや例外処理などもありません。
今回は4人で遊び、ルール説明からプレイ終了まで2時間弱でした。
3人が初プレイということで、最初は何をしていいのか見当がつきませんでしたが、だんだんとやるべきことが見えてきました。誰かが長官で生産を行うと、その属州すべての家すべてが生産できるため、序盤はお互いに資源を出し合います。
あとは方々に植民者を進めていき、自分の都合がいいように生産を行っていきました。
わたしは最初から植民者を増やすことにして、早々に護民官で手札回収を行いました。あとは家の数を増やし、自分だけが生産できる属州を造っていきます。
全員手探り状態だったのですが、思ったよりも早く山札がなくなり「あれ?もう後半なの?」という雰囲気が漂います。そのままどんどんカードが買われていき、あっさりとゲームが終わってしまいました。
終わってみると全員が違う動きをしていたにも関わらず、66対65対62対55と、なかなかなの接戦でした。
遊んでみて感じたのが見通しの悪さです。というのも点数が分かるのが得点計算時だけなので、ゲーム中は誰が勝っているのか分かりません。さすがに誰がどのカードを買ったかまでは把握しきれないので、どのくらい得点が取れているのか分からないままゲームが進んでいきます。
また、やってみて思ったのが「本当に15個建てきれるの?」ということです。今回はだいたい5~6個を建てて終わってしまったので、15個建てきるというのは無理があるのではと感じました。
ゲーム多自体はやることは分かりやすいですし、陣取り、カードの購入といった点でインタラクションもしっかり感じられます。また、攻撃要素などもないので遊びやすいです。
使いたいカードが買われてしまっても、外交官でコピーができるため、リカバリー可能なところも面白いです。
何度か遊んでみて、だんだんと面白さが感じられるタイプのゲームかもしれません。
タイトル | Concordia |
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発行年 | 2013年 |
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 100分 |
デザイナー | Mac Gerdts |