イッツアワンダフルワールド(It’s a wonderful world)は近未来帝国の指導者となり、自国の発展を目指す1~5人用のゲームです。ドラフトして獲得したカードを建物か資源かのどちらかで使用します。どんどん場に並んでいくカードにより手軽に拡大再生産が楽しめます。
イッツアワンダフルワールドについて
ゲームボードに建材(灰)、エネルギー(黒)、科学(緑)、資金(黄)、探査(青)の5色のキューブと、オールマイティとして使えるクリスタリウム(赤)を置きます。下部に投資家トークンと将軍トークンをストックとして置いておきます。
ゲームボード上のラウンドトラッカーで、そのラウンドどちらにカードを渡すかが分かります。
各プレイヤーは帝国カードを受け取ります。
帝国カードには生産資源と得点条件が書かれています。両面仕様になっており、B面はすべて同じ内容です。
その後、各プレイヤーに7枚ずつ開発カードを配ります。
開発カードは左上に建設コスト、右上にそのカードの枚数、下部に勝利点と生産資源、その上に建設ボーナスとリサイクルボーナスが描かれています。
ゲームは全4ラウンドで各ラウンドは3つのフェイズに分かれています。
ラウンドの流れ
ドラフトフェイズ
受け取ったカードの中から1枚を選び、残りを隣に渡します。1・3ラウンドでは左隣、2・4ラウンドでは右隣に渡します。
獲得したカードは、この段階ではまだ使用せずに表にした状態で手元に置いておきます。
カードが7枚になるまでこれを繰り返します。
計画フェイズ
獲得したカードをどちらとして使うか選択します。
建設する
建設予定エリアに置きます。
リサイクル
カードを捨札置き場に置き、右下に描かれている資源を即時獲得します。獲得した資源は建設予定のカードに置くか、帝国カードの上に置きます。
コストがすべてまかなえたカードは完成して、建設済エリアに移ります。上に乗っていた資源はすべてストックに戻します。
カードによっては完成したときに建設ボーナスが得られるものもあります。
製造フェイズ
灰、黒、緑、黄、青の順番に生産を行います。
帝国カードと建設済カードに描かれているアイコンの数だけ資源を産出します。獲得した資源は先ほどと同様、建設予定のカードか帝国カードの上に置きます。
一度、構築中の発展カードや帝国カードに置かれた資源は移動させることができません。
各色でもっとも多くの資源を産出したプレイヤーは最多ボーナスとして、ボードに描かれたトークンを受け取ります。
生産フェイズでも建物が完成します。そのため、たとえば灰色の資源で完成した建物が黄色を産む場合、このフェイズから生産します。
帝国カードに置かれた資源は、種類問わず5個でクリスタリウムに変換することができます。クリスタリウムはどの色としても使うことができます。
ラウンドの終了
ラウンドが終了したらラウンドトラッカーを裏返して進めます。(裏返すことでどちら側にカードを渡すかが分かります)
再び開発カードを7枚ずつ配り、上記の流れを行います。
ゲームの終了
4ラウンド行うとゲーム終了です。
最終得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
気軽に楽しめるドラフト拡大再生産
ドラフトして獲得した7枚を建設か資源かどちらかに使っていき、拡大再生産していきます。初期資源がないため、リサイクルによって獲得できる資源をしっかり確認しておかないと、なかなか建物を完成させることができません。
建物ができはじめると、どんどん資源が出るようになるため、あとはいかに効率良く拡大していくかがポイントになります。「この色をここで使って、残りをこれに……。それだとこれとこれがあまるから、こっちのカードも出しておくか」といった感じに資源のやり繰りをするのが面白いです。
今回、わたしの帝国は黄色を産出するカードだったので、それを中心に組み立てようかなと思いました。けれども、序盤なかなかいいカードが回ってこずに出遅れてしまいます。
結局、序盤からどんどん資源を産出して、ボーナスで資本家トークンを獲得していたプレイヤーが、資本家が得点になるカードを何枚もプレイして圧勝していました。
さすがに初回なので、どんな展開になるか読めませんでしたが、1度やってみると「これを集中させるのはマズい」というのが分かります。そうするとドラフトでカットする意味が出てきますね。
カード効果はすべてアイコンでテキストはありません。カードを読み込む手間がないため、テンポよく遊ぶことができます。(といっても、どのカードを選ぶかは悩ましいですが)
世界の七不思議のように時代に分かれているわけではないため、序盤から高コストのカードが登場しますが、資源として使えるため手札が腐る心配もないです。建設予定のカードも後から無理だと思ったらリサイクルが可能です。
手軽にストレスなく遊べますが、その分、だいぶプレイ感は軽いです。そのため、しっかりした手応えがあるゲームが好きな人だと物足りなく感じてしまうかもしれません。
タイトル | It’s a Wonderful World |
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発行年 | 2019年 |
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 30~60分 |
デザイナー | Frédéric Guérard |
https://gokurakism.com/carddrafting/