傭兵隊長はルネサンス時代のイタリアを舞台にした2~6人用のカードゲームです。プレイヤーはカードをプレイすることでボード上の地域を奪い合い、合計5地域か、連続した3地域を支配することを目指します。
傭兵隊長について
カードには、1~10までの数字が割り当てられた傭兵カードと特殊効果をもたらすスペシャルカードがあります。ゲームボードには17の地域に分かれたイタリアの地図が描かれています。
他に各プレイヤーの支配を表すキューブと、傭兵隊長マーカー、法王の庇護マーカーがあります。
カードをシャッフルして各プレイヤーに10枚ずつ配ります。スタートプレイヤーは傭兵隊長マーカーを受け取り、好きな地域に配置します。ここが今回奪い合う地域になります。
手番で行えるのは、カードを1枚プレイするか、パスするかのどちらかです。
勝敗は傭兵カードの合計値で決まります。ただし、さまざまな特殊効果があるため、高い数字を持っていれば勝てるという簡単なものではありません。
たとえば、冬カードはすべての数値を1として扱います。また、それを打ち消して、もっとも高い数字に+3をする春カードもあります。このように、さまざまなスペシャルカードを駆使して、その地域を勝ち取ることを目指します。
勝敗が決定したら、今度はそのプレイヤーが傭兵隊長マーカーを受け取り、次の戦地を決めます。
ちなみに手札の補充は戦争終了時ではなく、ラウンド終了時です。そのため、早めにカードを使い切ってしまうと、以降は戦争に参加できなくなってしまいます。
手札をもつプレイヤーが1人以下になるとラウンド終了です。
傭兵隊長マーカーを持っているプレイヤーは残ったカードと捨てられたカードをシャッフルして、再び各プレイヤーに10枚ずつカードを配ります。さらに支配している地域があれば、その数だけ追加でカードを受け取ります。
これを繰り返し、合計5地域を支配するか、連続する3地域を支配することができれば、そのプレイヤーの勝利です。(2~3人の場合は合計6地域、連続する4地域)
もし、この勝利条件が満たされる前に、すべての地域が支配されてしまった場合は、もっとも多くの地域を支配しているプレイヤーの勝利です。
どこまでカードを出すかの見極めが重要
戦争ごとに手札が補充されるわけではないところがポイントです。
先を見据えて、いらないと思った地域は早々に諦めるのが重要です。手札10枚で何地域かの戦争を連続で行うため、1地域にこだわってしまうと、他の戦争に参加できなくなってしまいます。
また、ゲーム中は交渉も自由です。(ただし、強制力はありません)そのため、誰かが勝ちそうだなと思ったら、みんなで協力して、その人の支配を退けることができます。
「ここはおれが抑えるから、あとは頼む……!」といった感じで、カードをたくさん使い、1人が犠牲になって首位の独走を阻止することも可能です。
そうなると当然、足の引っ張り合いになってくるので、いかにして上手いこと出し抜くかがポイントになってきます。
スペシャルカードは、春、冬、愛人、司教、ヒロイン、降伏、鼓手、カカシと種類豊富なため、一筋縄ではいきません。カードの数値が高ければ有利なのは確かですが、それだけでは勝てないところも面白いです。
現在(2018年11月)、日本語版が発売されており、これからまた新版が発売される予定です。新版では新しいルールやカードが加わっているようなので、どういった仕上がりになっているか楽しみです。
言語依存はボードの地名くらいしかありませんが、スペシャルカードの種類が多いので、リファレンスはあった方がいいです。対応人数の幅が広く、手軽にプレイヤー間の駆け引きが楽しめるカードゲームです。