世界遊戯博物館ブログで紹介されていた「大老二」を遊んでみました。
(参照:世界遊戯博物館ブログ:台湾のトランプゲーム・大老二)
「本当に面白い」との記事通り、非常に中毒性の高いゲームです。
大富豪ような、手札をすべて出せば勝ちというゲームなのですが、カードの出し方にちょっと特殊なところがあります。
大老二について
使用するカード
ジョーカーを抜いた52枚のトランプ。
カードの強さは大富豪同様、2が最も強く、3が最も弱い。
2>A>K>…>4>3
また、スートにも強弱があり、同じ数字であってもスートが強ければ出すことができる。
スペード>ハート>ダイヤ>クラブ
これが他のゲームにはないルールなので慣れが必要です。
ゲームの流れ
クラブの3を持っている人からスタートします。
この際、必ずクラブの3を出さなければなりませんが、出し方の組み合わせは自由です。
順番はアジア系のゲームなので、反時計回りに進みます。
いわゆる大富豪系のように、打ち出しが1枚ならば、以降のプレイヤーはそれよりも強い1枚を出していかなければなりません。2枚ならば2枚、3枚ならば3枚で続けます。
ただし5枚の場合は強ければ組み合わせが異なっても構いません。
ストレートに対して、フルハウスで出すということも可能です。
これを自分以外がパスするまで行います。
自分以外がパスしたならば、それまでのカードは捨札となり、また新たにカードを打ち出します。このゲームでは残り手札枚数だけが得点に関係するので、何トリック取ったなどのカウントは必要ありません。その都度すべて流していいです。
誰か1人が手札のカードを出し切ったならば、そこで終了となり、得点計算となります。
カードの出し方
- 1枚
- 同じ数字2枚
- 同じ数字3枚
これらは必ず同じ枚数で、なおかつ強さが上回っている必要があります。
- ストレート(スート関係なし)
- フラッシュ
- フルハウス
- フォーカード+好きな1枚
- ストレート(同スート)
5枚の場合は、同じ組み合わせ出す必要はありません。
強弱は上記の順番の通りで、ストレート(スート関係なし)がもっとも弱く、ストレート(同スート)がもっとも強いです。
ちなみに本来はカードの出し方に「一対」や「順子」といった呼び方があるのですが割愛しました。(漢字の読み方が分からなかったので)
ストレートの場合
ストレートは2までつながるかどうか地域によって異なるようです。
(「J・Q・K・A・2」まで可能か、「10・J・Q・K・A」までにするのか)
また、もっとも強いストレートを「2・3・4・5・6」にするか、「A・2・3・4・5」にするかも地域によって異なるそうです。
フラッシュの場合
フラッシュは数字ではなく、スートで比べます。
スペード>ハート>ダイヤ>クラブ
フルハウスの場合
フルハウスはそれぞれの組み合わせが上回っている必要があります。
たとえば「3・3・9・9・9」には、「4・4・J・J・J」といったように、2枚の方も3枚の方も強くなければなりません。
基本的には同じ役ならば数字かスートが上回っている方が強いです。
スートもありというところが特殊です。
得点計算
誰か1人がすべてのカードを出し切れば、そこで得点計算となります。
その時点で残った手札枚数が失点となり、勝利者に支払います。
さらに
- 手札に2が残っている。⇒2倍
- 8枚以上手札が残っている。⇒3倍
- 13枚すべての手札が残っている。⇒4倍
といった罰則が加わります。
(※「8枚以上」と「13枚すべて」の罰則は重複しません)
たとえば、手札が5枚の段階で負けたとして、2が2枚残っていたとします。
すると、5×2×2で20点の失点となります。
もし2が3枚残っていれば、5×2×2×2で40点の失点です。
特別な例
もし手札を配られた段階で、AからKまですべてのカードがそろっていたならば、「一條龍」という役になり、そのゲームは行わず勝利します。さらに他のプレイヤーから残っている手札×3点の点数がもらえます。
AからKまですべてそろっていて、なおかつスートも同じならば、「同花一條龍」となり、手札×4点がもらえます。
大老二を遊んでみた感想
今回は4人で、持ち点を100点として遊んでみました。
通常、ストレートで出された場合はストレートで返すというルールのものが多いため、うっかり出し方を忘れがちです。また、2がもっとも強いというのも大富豪以外ではめったにないので、慣れが必要です。(普段から大富豪を遊んでいる人だとしっくりくるのかもしれません)
また、何度も確認が必要だったのが、スートの強弱です。
スペード>ハート>ダイヤ>クラブ
という順番で強さが異なるので、これはしっかり覚えておく必要があります。
ダイヤ2、クラブ2の組み合わせに対し、スペード2、ハート2といった組み合わせで返すことができるのは、このゲーム独特の不思議な感覚です。
最初のうちは勝手が分からないこともあり、20点30点と失点してしまうことがありましたが、慣れてくるうちに数点の失点で収まるようになりました。(もちろん場合によっては大負けしますが)
ティチュー、キメラ、ハギスといったゲームとの大きな違いはボム的な要素がないということです。そのため、不測の事態にもなりづらいです。
たとえば1枚出しならばスペードの2で100%勝てることができます。それを邪魔される心配はありません。この辺りを盛り上がりに欠ける、物足りなく感じる人もいるかもしれません。
今回は初期持ち点を100点としたのですが、長く遊びたいならば、もっと多くてもいいかもしれません。また、得点のやり取りをするので、何かしらのチップがあると便利です。今回はポーカーチップを使用しました。
スートの強弱以外は特に複雑なルールもないので、遊びやすいと思います。
非常に中毒性が高く、何時間でも遊べるタイプのゲームです。
とりあえず次回遊ぶときのために、リファレンスを作っておこうかな。