とても面白いゲームながら、入手が非常に困難だった「ラ・グランハ」というボードゲームがあります。(参照:ラ・グランハ(La Granja)をプレイした感想)所有している友人がいるので、何度か遊んだことがあるのですが、面白かったので欲しいなと思っていました。
そんなときに再販が決まり、今回は無事にアメリカのアマゾンで購入することができました。
ラ・グランハの日本語化
ラ・グランハでは1枚のカードを4つの使い方をします。
そのうちの3つはアイコンで理解可能なのですが、その中の1つ、助手の効果は完全にテキストに依存しているため、スムーズに遊ぶためには日本語化する必要があります。
現時点で、そこまで国内流通されていないこともあってか、ラ・グランハの日本語化シールを公開している人はいないようです。(和訳はBGGに公開されています)
(※追記 ボドゲなチラ裏さんで公開されました)
そのため、今回は自分で日本語化してみることにしました。
ラ・グランハのカードの変更点
まず、抑えておきたいのが2版になったことで効果が変わったカードです。
⇒ 参照: BGGのスレッド
以下に変更点をざっと記します。
#7:Trador
3収穫物だけではなく、7銀貨も受け取れるようになりました。
#11:Turner
屋根のコスト軽減が2銀貨ではなく、1銀貨になりました。
#15:Migrant Labor
ダイスの目を変えるだけでなく、昼寝トラックが1進むようになりました。
#20:Packer
追加輸送のコストが無料になりました。
#22:Joiner
屋根のコストとして使える収穫物の値が変わりました。
#25:Builder
表記が変わっただけで効果は特に変わりません。
#26:Tenant
支払うコストが収穫物だけでなく、2銀貨でも可能になりました。
いくつか変更点があるので、1版で遊んでいた人は注意しましょう。
画像編集ソフト選び
日本語化するとなると、画像編集ソフトが必要になります。
メジャーなところではPhotoshopがありますが、あいにく所有していません。
そのため、いくつかフリーソフトを試してみました。
いろいろ使ってみて、これならば大丈夫そうだなと思ったのが、GIMPです。
画像編集のフリーソフトといえば、まず名前があがってくるメジャーソフトです。
わたしも存在自体は知っていましたが、まともに使ったことはありません。
とりあえず、これをDLしてやってみることにしました。
カードのスキャンでつまづく
日本語化するには、カードをスキャンしなければなりません。
ここで問題が発生しました。
わたしが使っているプリンタは、どうやらUSBケーブルをつながないとPCにスキャンしたデータを送れないようなのです。普段はWi-Fiでつないでいるため、プリンタのケーブルは手元にありません。そもそもWi-Fiでつながっているならば、これでデータが送れてもいいようなものですが……。
次にスキャンしたデータをSDカードに保存したのですが、今度はPCがSDカードを認識しません。編集する前から困ったことになりました。
仕方がないので、ScanSnapでカードを1枚だけ読み込みました。
この1枚を使い、すべてのシールを作ることにします。
どこまで再現するか
ラ・グランハのカードは助手名のところに色がついているものがあります。
これは、そのカードはどのフェイズで使えるかを表しています。
この色をそのまま使うのは、なかなか面倒そうです。
そのため、今回はすべて同じ色で作ることにしました。
まず、カードからテキスト周辺部分だけを切り取ります。
そしてコピーを使い、テキスト部分を塗りつぶします。
後はここに日本語を書いていきます。
日本語を書いたら、今度はその画像をA4の白紙の画像にコピーしていきます。
やっていて思ったのですが、普通はここで画像が真っ直ぐ並ぶようにするんでしょうね。
そこまで頭が回らなかったので、目分量でどんどん並べていきました。
ちなみに日本語テキストの位置もカードによってまちまちです。
グリッド線表示などを使えば、この辺りも真っ直ぐにできそうですね。
A4サイズに6列×5行で30枚分が入りました。
カードは66種類あるので、全部でA4用紙3枚になりました。
シールが完成
地道な作業を続け、66枚すべてのシールを作成しました。
今度はそれを印刷し、カードに貼り付けていきます。
ここで困ったのが、シールが全然台紙から剥がれないことです。
貼りやすさをウリにしたフリーカットのシール用紙を買ったのですが、まるでシールが剥がせません。これを66回繰り返すとなると膨大な時間がかかりそうです。
そこで以前Twitterで見かけたカッティングマットに大きいままの段階でシールを貼り、そこから1枚1枚を切り出すというやり方に変えてみました。
確かにこちらの方が格段にやりやすいです。
ただ、ゆっくりカードを剥がさないと、うまく剥がれないことがあるので、なかなか神経を使います。
というわけでできたのが、以下のようなシールです。
多少はみ出したりはしていますが、問題なく遊べそうです。
ちなみにスリーブはセリアのゲームカード用ホルダー(S)を使っています。
日本語化シールを作成してみての感想
いやぁ、大変でした。
そもそも実際の作業に移るまで、かなり時間がかかりました。
画像編集ソフトの使い方もよく分かりませんし、解像度や画像の大きさをどうすればいいのかにもずいぶん手こずりました。
ボードゲーム界隈にはプロ顔負けのクオリティのシールを作っている方が何人もおられるので、本当に頭が下がります。恐らくラ・グランハの日本語シールもそのうち誰かが公開するのではないでしょうか。もしかして、ラ・グランハ日本語版が発売されるなんてことも……。
今回は初めての画像編集ということで、かなり時間がかかりましたが、慣れてくればもっと早く、上手に作れそうな感じはあります。
とりあえず現在自分の所有しているゲームで、日本語化されてないものをどれかやってみようかな。