「ドミニオン:帝国」は人気のデッキ構築ゲーム「ドミニオン」の第10弾にあたる拡張セットです。カードの種類が増えるのはもちろんですが、今回加わった新要素である「ランドマーク」はドミニオンの遊び方を大幅にランクアップしてくれます。
ドミニオンとは?
ドミニオンは2~4人用のカードゲームです。(カードを加えることでさらに多人数で遊ぶこともできます)デッキ構築というジャンルを築き上げたゲームで、世界中にたくさんのファンがいます。
遊戯王やデュエルマスターズ、MtGといった一般的なTCG(トレーディングカードゲーム)は、お互いにデッキを構築して対戦するゲームです。自分の思い通りのデッキを作るため、さまざまなブースターパックやシングルカードを購入します。
ドミニオンではデッキを構築すること自体がゲームになっています。
そのため、事前に準備する必要はありません。お互いにカードを買い集める必要もなく、1セットあればみんなで遊ぶことができます。また、多種多様なカードの中から1ゲームでは10種類の王国カードしか使用しないため、さまざまな組み合わせで何度も遊ぶことが可能です。
カードによるアクション効果を駆使しながら、新たなカードをデッキに加え、相手よりも多くの勝利点を獲得することが目的です。
ランドマークのここがスゴイ!
ドミニオンの目的は相手よりも多くの勝利点を獲得することです。そのため、もっとも得点が高い属州をいかに早く集めるかがゲームの主題です。拡張によっては他の得点経路も用意されましたが、そこまで大きく本筋は変わりませんでした。
ランドマークはこの得点方法のバリエーションを増やしてくれます。
たとえば、以下のようなランドマークがあります。
宮殿:得点計算するときに、あなたが持つ銅貨と銀貨と金貨のセット1つにつき3勝利点
山賊の砦:得点計算するときに、あなたが持つ銀貨または金貨1枚につきマイナス2勝利点
一見すると似たような効果ですが、実際の効果は真逆です。宮殿が出ている場合は銀貨と金貨が多ければ多いほどいいですが、山賊の砦が出ているときは極力銀貨と金貨の枚数を減らさなければなりません。
そのため、同じ10種類の王国カードを使った場合でも、ランドマークが変わると違った立ち回りが必要になってきます。また、ランドマークによっては、これまで有効とされてきた方法が不利に働く場合すら出てきます。
これにより遊び方が格段に多彩になります。
これまで使えないと思われたカードでもランドマークによっては強くなる可能性もあるでしょう。ちなみにドミニオン:帝国には21種類のランドマークが入っており、すべての効果が異なります。
面白さが「足し算」から「かけ算」へ
これまでのドミニオンの拡張は、さまざまな要素が加わり、足し算的に面白さが増えていきました。
それに対し、ドミニオン:帝国は、かけ算的に面白さがアップしたといえます。基本セットのカードだけを使ったとしてもランドマークを入れるだけでかなり新鮮みが出てくるでしょう。
他にも負債や分割された山札などの新要素があるのですが、なんといってもこのランドマークが革新的です。ドミニオンが好きな人ならば体験しない手はありません。
わたしもドミニオンが好きですが、あまり効果が複雑になるのも大変だなと思い、基本、陰謀、異郷の3セットしか持っていませんでした。今回の帝国もスルーしようと思っていたのですが、Twitterでの評判があまりにいいので購入してみました。
なるほど、これは素晴らしい拡張です。評判がいいのも納得でした。
とりあえず今はさまざまなランドマークで遊びたいです。
ドミニオンを遊ぶためには、初めの基本セットであるドミニオンか、第1拡張であるドミニオン:陰謀(第1版)、または基本カードセットが必要になります。ドミニオン:帝国だけでは遊べないので注意してください。