大聖堂はケン・フォレットの小説を舞台にした2~4人用のゲームです。ワーカーを配置して資源を獲得し、職人を使って大聖堂の建築に貢献します。ワーカープレイスメントなのですが、どの順番でワーカーを配置するかがランダムに決まるのが特徴です。
大聖堂について
各プレイヤーに建築家コマと労働者コマ、職人カードを配ります。職人カードは資源を得点やお金に変換します。
ゲームは全6ラウンドで、各ラウンドは3つのフェイズに分かれています。
ラウンドの流れ
フェイズ1:職人の雇用
労働者を支払って資源カードを獲得するか、お金を支払って新たな職人カードを獲得します。
資源カードは左上に必要な職人コマの数、職人カードは獲得するための金額が書かれています。
使わなかった労働者コマは織物工場に配置します。(アクション実行時に、1コマにつき1金がもらえます)
フェイズ2:建築家の配置
全員の建築家コマをすべて布袋に入れます。
その中の1つをランダムに引きます。このとき、引いたコマからアクションスペースに配置ができます。ただし、その際にお金を支払わなければなりません。アクションをしない場合はそのままコマを置いておき、次のコマを引きます。
支払うお金は7金から始まり、コマを引く度に1金ずつ下がっていき、最終的に0金になります。
全部を引き切ったら、先ほど置いておいたコマを順番に配置していきます。
フェイズ3:アクションの実行
ゲームボードの1番から順番にアクションを解決していきます。
最初にイベントカードをめくります。イベントカードは全員に適用され、プラスのもの、マイナスのものがあります。2番にワーカーを置いているとマイナスのイベントを回避することができます。
他には特殊効果があるカードを獲得したり、資源を獲得したり、資源を売買したり、一時的に追加される労働者を獲得したりといったアクションがあります。
最後に獲得した資源と職人カードを使い、変換を行います。
ゲームの終了
全6ラウンド行うとゲーム終了です。
ゲーム終了時に計算するものはなく、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
順番ランダムワーカープレイスメント
誰からワーカーを置くかがランダムというめずらしいワーカープレイスメントです。これほど変則的なものが2006年に登場していたというのが驚きです。ちなみにケイラスが2005年、アグリコラが2007年です。
今回は4人で遊び、ルール説明からゲーム終了まで2時間半ほどでした。
やるべきことはシンプルで、資源を集め、それを職人カードで変換していくだけです。職人によって変換できる資源や、得点効率が変わってくるため、できるだけ得点が伸びるような組み合わせで資源と新しい職人を獲得していきます。
袋からランダムにワーカーを引くため、当然運要素はあります。
ただし、先に引かれればいいかというと、そういう訳でもなく、1番目は配置するのに7金がかかります。ゲーム中、もっとも貴重な金属の売却価格が5金のため、7金はかなり高いです。
以降、6金、5金と1金ずつ下がっていくので、ちょうどいいタイミングで引かれるのがベストです。
最終的には0金になるため、そこから配置してもよさそうな感じはしますが、そもそものアクションスペースが少ないため、後半は「え?何もすることないけど」ということが普通に起こります。
そのため、多少のコストは仕方ないと割り切って、早めにワーカーを配置していかなければなりません。
ただし、そうはいっても引かれないときは引かれないので、どうにもならないことはあります。この辺はかなり大ざっぱですね。
資源カードの獲得などがちょっと独特ですが、1ラウンドやればどういったゲームなのかは理解できます。BGG Weightは2.82のため、最近の長時間ゲームをやっている人ならばプレイに問題はありません。
The Pillars of the Earth | BGG
2007年のドイツゲーム大賞で、ワーカープレイスメント黎明期の代表作の1つでもあるため、プレイしておいて損はない作品です。
コンポーネントの中で抜群の存在感がある大聖堂が、ただのラウンドマーカーでしかないことも驚きです。
ドイツゲーム大賞(≠ドイツ年間ボードゲーム大賞)は、2006年がケイラス、2007年が大聖堂、2008年はアグリコラが受賞しています。ちなみに2009年はドミニオンです。
タイトル | Die Säulen der Erde / The Pillars of the Earth |
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発行年 | 2006年 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 90~120分 |
デザイナー | Michael Rieneck, Stefan Stadler |